コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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カテゴリー別に分かれていて、下に表示されるようになっています。
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----LC小説---- BL小説
----LC小説Ⅱ---- BL小説
----小説以外---- その他
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★ プロフィール
HN:
ナッキー観音
HP:
性別:
女性
趣味:
BLゲーム/男主夢小説/小説書き
自己紹介:
(女性主権のBL編)(BL編)ライ・受ラブ同盟
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
★ お気に入り
★2011/12/22 (Thu)
それはずっとここに在る
「それ、貸して」
沈黙に耐え切れなくなったのか、ようやく口を開いたロロは手を伸ばしてきた。
ライが何かと顔をあげたが、何がしたいのかがわかったらしく束にある折り紙から一つ取った紙をはいと差し出す。
受け取ったのは何処にも折り目のない、ただの和風柄の紙だった。
こんなものが折っただけでライのように、形になっていくのは不思議で楽しさは理解できなかったが、ロロは顎を乗せたテーブルから体勢を戻して、無言で折り紙を折り始めた。
はじめてみたものの、なかなか不器用な指使いのせいか、作り方がおぼろげなせいか、鶴というよりも不恰好なものに成り代わると、ロロの眉が不機嫌に寄っていく。
「んー」
知らず不満げな声が漏れ、お手上げだと折り紙を放棄したロロは、そのまま机に顔を伏せた。
クスクスと笑う声に顔をあげたロロは、睨み返すようにライを見つめる。
「下手で悪かったね」
拗ねたようにそっぽを向いたロロに、ライは悪気があったわけではなかったが気を悪くさせてたと思ったのか、言い聞かせるように口にした。
「個性的だと思っただけだよ」
「無理に褒めなくてもいいよ。不器用なのは自覚してるから」
「自覚があるなら、ロロにもすぐできるよ」
「なんで?」
「僕もそうだったから」
宥めでもなくライのまっすぐな視線に、嘘だろと反論できずにロロは口を閉ざす。
「最初から上手い人はいないし、下手だからこそ、上手くなろうと頑張るんだよ。だけど頑張りはその人なりだからわからないことも多いけどね」
休んで完治してから保育園に来ればよかったけれど、自分に一人部屋に閉じこもり、兄だけが外にいるのがいやで、いや、本当は皆と一緒にいたい気持ちがあって、少しだけ無理して今此処にいる。
人付き合いは苦手だけどそれでも自分なりに考えて話しかけられれば話すようにはしている。
不器用でそれだけしか出来ないけれど、そんな気持ちをバケツのように汲み取ってくれたライの優しさに触れ、ロロは指先で下げたマスクで鼻と口を覆うように隠した。
それは、風邪を広げないための予防対策ではあるが、照れ隠しを隠すアイテムとなっていた。
「ふん、ライも不器用って事か」
呟いた言葉はマスクに全て吸い込まれて届かないかと思ったが、にっこりと優しく笑うライに、やっぱり聞かれているんだとロロはまたそっぽを向いた。
熱ではない暑さが頬に広がったけれど、これは風邪のせいだとそう思うことなしたのだった。
続
「それ、貸して」
沈黙に耐え切れなくなったのか、ようやく口を開いたロロは手を伸ばしてきた。
ライが何かと顔をあげたが、何がしたいのかがわかったらしく束にある折り紙から一つ取った紙をはいと差し出す。
受け取ったのは何処にも折り目のない、ただの和風柄の紙だった。
こんなものが折っただけでライのように、形になっていくのは不思議で楽しさは理解できなかったが、ロロは顎を乗せたテーブルから体勢を戻して、無言で折り紙を折り始めた。
はじめてみたものの、なかなか不器用な指使いのせいか、作り方がおぼろげなせいか、鶴というよりも不恰好なものに成り代わると、ロロの眉が不機嫌に寄っていく。
「んー」
知らず不満げな声が漏れ、お手上げだと折り紙を放棄したロロは、そのまま机に顔を伏せた。
クスクスと笑う声に顔をあげたロロは、睨み返すようにライを見つめる。
「下手で悪かったね」
拗ねたようにそっぽを向いたロロに、ライは悪気があったわけではなかったが気を悪くさせてたと思ったのか、言い聞かせるように口にした。
「個性的だと思っただけだよ」
「無理に褒めなくてもいいよ。不器用なのは自覚してるから」
「自覚があるなら、ロロにもすぐできるよ」
「なんで?」
「僕もそうだったから」
宥めでもなくライのまっすぐな視線に、嘘だろと反論できずにロロは口を閉ざす。
「最初から上手い人はいないし、下手だからこそ、上手くなろうと頑張るんだよ。だけど頑張りはその人なりだからわからないことも多いけどね」
休んで完治してから保育園に来ればよかったけれど、自分に一人部屋に閉じこもり、兄だけが外にいるのがいやで、いや、本当は皆と一緒にいたい気持ちがあって、少しだけ無理して今此処にいる。
人付き合いは苦手だけどそれでも自分なりに考えて話しかけられれば話すようにはしている。
不器用でそれだけしか出来ないけれど、そんな気持ちをバケツのように汲み取ってくれたライの優しさに触れ、ロロは指先で下げたマスクで鼻と口を覆うように隠した。
それは、風邪を広げないための予防対策ではあるが、照れ隠しを隠すアイテムとなっていた。
「ふん、ライも不器用って事か」
呟いた言葉はマスクに全て吸い込まれて届かないかと思ったが、にっこりと優しく笑うライに、やっぱり聞かれているんだとロロはまたそっぽを向いた。
熱ではない暑さが頬に広がったけれど、これは風邪のせいだとそう思うことなしたのだった。
続
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