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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
ここでわたしは呼吸をしていた
大地が水で潤うように、植物が太陽で光合成するように、動物が空気で息ができるように、当たり前の事がある。
アーニャの当たり前は、恋人のライであり、彼の傍にあった。
月明かりの優しい夜。
窓辺の白いカーテンの向こうに見える人影をアーニャは見つけ、その場で携帯を手にした。
ブザーの合図に、室内に居たライは携帯を手に取り、受信メールがあるのに、開いてみると一言。
窓を開けて・・・
メールアドレスから特定できる相手からの知らせに、ライは窓へと近づき開いてみる。
待っていたらしいアーニャが肌の冷える外で、窓を背にしたまま立っていた。
無表情にライを振りかえるものの、鼻先と頬は冷たさを帯びて赤みを帯びている。
そうまでして会いに来たかったのだろう。
ライの二の句を聞く間もなく、アーニャは部屋へと入り込んだ。
パタリと閉じた窓は静かな室内に響き、カーテンを閉め切ると部屋の明りだけとなっていた。
「今日も黙って部屋を出てきたのか?」
若干あきれを含んだ声でけれども、怒っているわけではないことに気づいて、アーニャはライを無言で見る。
「此処も私の部屋のようなもの」
断りを入れるわけでもなくそう言って、アーニャはふかふかとしたベットの上に座る。
ライはしょうがいなぁっと言いたげな視線をよこした後、アーニャのために温かい飲み物を用意する。
「体が冷えただろ。何が飲みたい?」
「それがいい」
淡々とそう言って、指を差す視線を辿ると、テーブルに先ほどライが飲みかけのマグカップが目に留まる。
入れたばかりであると湯気の立つそれには、まだ多く液体が残ってはいるのだが、
「ポットに残りがあるから、新しいものでも」
「それがいい」
今度ははっきりとした声で、自己主張したアーニャに、ライは自分のマグカップと差し出した。
こくりと頷いたアーニャは、それを受け取って両手で温まるように抱えたまま、ふぅっ吐息をつき、小さくありがとうっと言葉を漏らす。
戸惑うことなくそれに口をつけごくごくと少しずつ飲み干していくアーニャの隣に、ライも腰掛る。
続く