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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
スザクと共に特派のヘッドトレーラーに向かったライは、招待状付きの贈り物をセシルにより、渡されてから数日。
華やかにライトで飾られた大きな屋敷内に、迎えのベンツから降りたスザクとライは、軍服でも制服でもなく、正装となるスーツ姿でパーティー会場に出席していた。
「うわっ! 今更だけど緊張してくるな。やっぱり、君もそう思わないかい?」
暑さと窮屈さに襟元に指をかけ少し緩めたスザクは、緊張しているとは思えない様子で笑いかけていた。
「・・・」
ふとスザクは無言のままのライへと視線を移し、パーティーとはまた別に心を浮き立たせた。
真新しい紺色のスーツ姿は、四角形にかっちりとした印象で細身のパンツは、ライの華奢な体の線を綺麗に出していた。
宝石みたく光沢のある艶やかな髪の下、月を描いた繊細な眉、影を落とした濃い睫に、光彩がうっすらと青みかがっている銀色の双眸が覗き、綺麗な鼻梁、仄かに色づいた薄い唇は、完璧なまでに整った顔におさまり、また生まれつきの白肌が尚神秘的に引立たせて、凛と立っているだけでも想像以上に『絵』になっていた。
自分達の事をまだ知らない貴婦人や紳士がこぞって、ライに視線を集めていても彼は気づいてないようで。
天井の照明がまるでスポットライトのように華やかにライへと視線を釘付けにしたスザクへと、銀色の目が向けられた。
「? どうした?」
「いや、えっと、なんでもないよ」
見惚れていたとは言えず、曖昧に笑うスザクに、ライは首をかしげていると、
「おぉ、ライではないか! 貴殿も招待を受けとり参られたのか」
聞き覚えのある声に、行き来する人の波をかき分けるわけでもなく道は開いたそこにいつもと違う正装服のジェレミアが、ライを見つけ嬉しそうに両手を伸ばし歓迎を表す。
「ジェレミア卿・・・」
「うむ。いつも私が目にするのは、パイロットスーツが軍服かのどちらかではあるが、これは」
「ああ、これはパーティーに招待を受けた際の頂き物なのですが」
「そうか。貴殿が来るとわかっていれば、私も用意していたのだが、そのスーツもなかなかに良いではないか。身なりを変えるだけで印象がこうも変わるとは、来賓する貴族と混じっていとも可笑しくはない」
「あ、ありがとうございます」
マジマジと上から下まで観察された後で、両肩を捕まれ真顔で賛辞を贈るジェレミアに、少し引き気味にライは礼を述べた。
横にいたスザクに、後から気づいたように挨拶をして、ジェレミアはライに告げた。
「ところで、ライ。貴殿にはこれより私に従い、同行してもらおう」
「同行?」
スザクが思わず声をかけた。
「僕も一緒にってことですか?」
「いや、招待状にあるとおり返すなら、特派一同と書かれていたが、本来の目的はライを特別に招待したものであり、貴殿たちは此方のパーティーで楽しんでる間に、私は上の命によりライを別途に用意された場所へ連れていく義務があるのだ」
「ライだけですが? でもそれって」
「なーに場所は違えど、きちんと送迎までは行なうから、安心してくれたまえ」
誰に呼ばれたとは言わずスザクの肩を叩いたジェレミアは、女性をエスコートするかのようにライの背に手を回して歩かせていった。
振り返るライの視線に、少し不安と戸惑いを見せるスザクに駆け寄るセシルが映った。
一体何故自分一人が別の会場に、誰の指示によるものかはわからないが、行って見れば何かわかることがあるかもしれないと、無言の二人は長い廊下を進んで歩いていった。
続く