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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
BLにしろNLにしても、LC主人公(ライ)は、(私の願望というか、そうあればいいなという勝手な理由によって)
しゅふ役になります
どんなものになるか、少しだけ書いてみました。
BL編。甘々にしたつもりですが、何か違うような気がします。
お相手は、スザクです。
それでは、お話は続きからになります。
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スザクの朝食と笑顔。
部屋に、入ってくる足音が近づいてきて、ギシリとベットが鳴いて、声が耳に聞こえた。
「スザク、スザク」
声に呼び起こされるように、うっすらと開いた視界に、愛しい顔が映って、訳もなく、笑顔がこぼれた。
「ああ・・・ライ。おはよう」
「おはよう。起きたのなら、出てこいよ。朝食がさめないうちに」
「うん、わかったよ」
そう言いつつも、スザクの瞳がうつろうつろとして、閉じられたのを、ライはため息をついて、そのまま、窓の方へと向かう。閉め切ったカーテンに手にかけ、外の光を中へと入れた。暗い空気から明るい空気になり、眩しそうにスザクの目が開いた。
「ん」
料理の途中なのか、ライはエプロン姿のまま、スザクへと向いた顔は、それ以上の言葉もなく、寝室を出て行った。遠ざかる足音を聞いて、ようやく、窓に眩しさから手を翳すようにして、スザクは、ゆっくりと、上半身をお越し、光の差す窓へと見るわけでも無いのに顔が窓の方へと向いた。
外から聞こえてくるのは、何処からか聞こえる鳥の囀る声と、微かに車の走る音が耳に届いた。
夜の静かさが朝の静けさへと、目覚めた朝は、休日の晴れの天気で、ゆっくりとした時間が動き始めているように感じた。
キッチンのある、テーブルに朝食を並べるライの姿があり、カップにお皿といった洋のものでなく、お椀と箸といった幼い頃にも見た、食事風景に懐かしむようにスザクは、目を細めた。
定位置としてるわけでも無いのに、もう既に、スザクの定番の位置となった椅子を引いて、座るのが、いつものことなのだか、今日は何故かその足は、椅子ではなく、ダイニングルームでもなく、キッチンへと再び入っていった、ライの後を追って。
足を運べば、ライはコンロの前に立っていて、かき混ぜる音と、近づいていけば、味噌汁の匂いが鼻をくすぐり、空腹を助長されるかのように、ごくりと喉が鳴った。
そういえば、いつか和食を食べたいと話していた事を、覚えていたのか、嬉しくて、ライの傍へと近寄って行った。
「何してるんだ、スザク」
スザクは、後ろから、抱きついた姿勢のまま、ライの肩先に顔をうずめるように、覗き込んだ。それを振り返ることもなく、ライが問い掛けた。
「前に言ったこと、覚えおいてくれたんだ。嬉しいな」
「答えになってないぞ」
「ありがとう。ライ」
耳元に近づけるようにして、口を添えると、びくりと小さくライの肩が揺れた。
それに、笑うように口に笑みを宿した、スザク。
ライは、動こうにも、しっかりとスザクに固定されたままの体制で、首さえも振り向けず、抵抗をするのを諦めたのか、ふぅっと息をついて、かき混ぜる動作を再開した。
「礼は、わかったから、耳元で喋らないでくれ。手元が狂うだろ」
「どうして?」
冗談を言うように、そう言ったスザクに、ライの眉が自然と顰めるようになっているのだが、スザクからは表情は見えなかった。
「仮にだ、誰かに見られたら、どうするんだ。今、二人だから、いいものを」
「え、二人きりなら、甘えていいってこと」
「っ、どういえば、そうなる。そうは言ってないだろっ」
「?、恥ずかしいのかな。大丈夫だよ。話せないことはもういっぱい見せてもらってるから」
「・・・っ!?」
突然、スザクは脇腹を押さえるように、苦痛を浮かべて、後ろへと下がった。
ライの反撃を食らったようだ。
「ふさげてないで、朝食にするぞ」
ライの視線が少し冷ややかに見えたが、言葉はいつもどおりだった。
ちょっとやりすぎたかなっと、思いながらも、やはり鍛えてるらしく、すぐに表情は戻ったのだが、軽く急所から外れてはいるものの、鈍痛だけはまだ消えずに残ったまま、テーブルへと戻っていった。
向かい合うように、席について、いただきますっと手をついてから、それぞれの目の前に置かれた箸をとって、食事を始めた。
かちゃかちゃと時折お椀の置く音や食べ物や飲み物を口にする音が混ざって、料理の品が少しずつ減っていって、その分、会話が増えていった。
「洋食にも慣れてきたけど、和食の味が懐かしくなるね」
「なら、明日からも和食にしようか」
「本当、ありがとう。じゃあ、作った分だけ、いっぱい食べることにしようかな」
「それは嬉しいが、あまり無理して食べるなよ.それから、今日のようなことはもう止めろ」
「どうして、そう思うんだい?」
「慣れると恐いからだ」
「恐いって、ライが」
「いや、スザクがだ」
「僕が。慣れると、何か恐い事でもあった?」
「お前は、天然だから。自覚して無いだけ、時折、恐いものがある」
ライも天然てところでは同じではとスザクは思ったが、それを言っても自覚が無いだろうから、口にするのはやめておくことにした。そういえばと、前にリヴァルが話していたことを不意に思い出す。
「スザクとライは、どっちも天然入ってるのは同じなんだけど、スザクの場合、何ていうか。種類が違うよな」
アレは、どういう意味なのだろうかっと、箸の止まってしまったスザクに、ライが声をかけた。
「スザク」
「えっ。ああ、ごめん。聞こえてなかったから、もう一度言ってくれないか?」
正面に向くと、眉の下がったライの顔が映って、
「お椀の中身が空になってるから、付けたしするかと訊ねたんだが」
「あ、本当だ。空になってる。そうだね。じゃあ・・・」
そう言って、立ち上がろうとした、スザクをライが手で制して、
「いいよ、座っておいても。丁度、僕もそう思ってたから。もってこよう」
「ありがとう。うん、じゃあ、僕は飲み物を取りに行こうかな」
きょとんとしたライに、スザクは空になっていた、スザクとライのコップを指で指して、
「わかった。じゃあ、分配だな」
困ったように小さく笑ったライに、スザクは、笑うように頷いて、それぞれキッチンに入っていった。
料理は、食べるのも味わうのも、大事だけど。
誰と食べるかで変わるものがあって、またおいしさが募るものもある。
ゆっくりと朝食を食べるのも、いいものだとスザクは笑みを浮かべた。
【留め】