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コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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★2009/05/09 (Sat)
母の日で関連できるといえば、家族ごっこ、母の日前日のお話ということで、セシル、ロイド、スザク、ライの四人。
番外・母親の優しさ編
子供らしく可愛らしい話にしようとしたら、こんなものに。
お話は、続きからになります。

拍手を送る

 
 花屋に置いてある売り物の花を難しい顔をして凝視する小さな男の子がいて、客を送り出した店員が、それに気づいて、


「僕、お花好きなの?」

「っ!?」


 考え込んでいてのか、驚いたように顔を上げた少年、スザクは、女の店員に気づいたものの、黙り込んでしまった。


「違う?あ、もしかしてお買い物に来たのかな?」

「うん、これ」


 差し出した手のひらに乗った小銭は、お花を買うのには、足りない金銭で。


「んー、後、ちょっと、おしいね。他のお花じゃ、駄目かな。それくらいで買えるものを探すの手伝おうか」

 
 スザクよりも、後から来たお客が、不意に店員を呼ぶ。


「すみません。こちらにある」

「あ、ハーイ」


 膝を折り曲げた店員は、立ち上がって、多少スザクを気にしつつも、お客の元へと駆けて行った。
 スザクは、店員を目で追って、そこから再び意識を一つの花ではなく、値段とにらみ合いっこをする。



オキザリス -Mother's geniality-



「僕、お待たせ。ところでお花は誰にあ・・・あら?」


 スザクの姿は店の中からいなくなっていた。
 買うこともなく、小銭を持った手をズボンのポケットに突っ込むようにして、買いにへと家を出て行った勢いは何処へやら、曇った顔にいつもの元気はなかった。
 というのも、家にまだいるはずのライが、手ぶらで帰ってきたことに、落胆するのではないかと、杞憂をする。






 玄関の扉を開いて、靴を脱ぐようにして中に入り、ただいまと大きな声で言うと、二階の階段から、顔を覗かせたライが、お帰りっと返した。
 ちょうど、部屋に上がる途中だったらしい。

 
「ライ」

「ん?」、

「あのさ、花の事で」

「え、あっ、待って」


 スザクが話す前に、急いだように、部屋へと行ってしまったライに呆然とするスザクであったが、後ろから扉の開く音が聞こえ、それに意識を奪われる。


「あ、母さんっ」

「あら、スザク君。おかりなさい。勢いよく出かけていったけど、もう用事は済んだの」


 さっきのライの慌てた原因がセシルであることを知って、自分が避けられたわけではないと、スザクは、安堵する。


「え、あ、うん。だから、今から手洗いに」

「そう」

「あ、荷物あるんだろ。持つよ」


 セシルの持つ荷物に目を留めたスザクが、そう言うと、


「嬉しいけど、結構、重いわよ?」

「大丈夫。持てるよ。それぐらい」

 
 こういう時のスザクは、頑固であることを知っているためか、セシルは困ったようにして、


「じゃあ、そうね。こっちを頼めるかな」

「うん」

 
 少し軽い方といっても、子供には重たいデジ袋を抱えるようにして、もって行く。重いものを持っている性で、普段の歩きよりも僅かに遅くなって、それでも、スザクは重みに負けないように、一生懸命手伝う姿は、かっこいいというより、まだ可愛いほうか。
 
 クスリと小さな笑いをこぼして、セシルがスザクの前を先に歩いていくと、ダイニングルームへと繋がる扉を開きぱなしにしたまま、中へと入っていた。
 下の階で用事を済ませたスザクは、二階へとあがっていくと、自分の部屋の前に、何故か足を止めて、ノックをした。


「ライ・・・」

「スザク?」

「入るよ」


 返事を待つこともなく、入室すると、パタンと背中越しに扉を閉めた。
 部屋へと、視線をやると、紙を手にしたライが、座った大勢でスザクを見上げた。


「セシルさんは?」

「下で料理作ってる。大丈夫、バレてないから」


 ようやく、張り詰めたものが緩んだように、息をついて、雰囲気もいつものように戻る。
 ライの真横に腰を下ろしたスザクは、置いたまま散らばったそれを手にして、


「これ、何?」


 色のついた紙、折り紙と呼べるものだというのは、知っているが、何かの形にしようとして、幾度となく失敗しているらしい、折り目のつきまくりの異物を指でつまむ様にして、顔の前までそれを上げた。


「・・・鶴」


 ライは、照れたようにして、小さく答えた。


「鶴って、どこ」


 何処で覚えたのだろうと、問い返すよりもスザクは視界の隅で捕らえたものに、視線を移動してみると、折り紙だけではなく、大きな画用紙と鋏と、そして、一冊の本が開いたままでそこにあった。


「これ見て、作ろうとしてたのか?」


 ライは、無言のまま、頷いた。


「それなら、俺にも言えば、作れるよ」


 そうして、腕を伸ばしたスザクの手を、ライが捕らえる。


「ちゃんと僕も作って、そして、二人で作ったものとして、セシルさっ、・・・母さんにあげたいんだ」

「ライ・・・うん、じゃあ、俺も」

「えっ?」

「二人で作るんだから、すげぇいいものにしようよ」

「うん!」


 二人は、母親の日の前日に、サプライズをしようとして、プレゼントを作っている。お金が足りれば、お花も一緒にと思っていたのだけれど、それも計画どおりにならず、結局、ティッシュで作るお花を添えるようにして、折り紙を使って、イラストを作っているのだが、気づかれるのではないかと、言うことに過敏になっていた。


 日が傾いて、夕暮れになってまで、試行錯誤と熱中を繰り返して、ペンのインクの汚れや糊のあとでついた紙切れが顔についても、途中から気にすることなく、作業を進めていった。
 





 セシルは、壁にかけられた時計へと顔を向け、首を傾げていた。
 夕食の時間、食べることもそこそこに、部屋へと戻ってしまったスザクとライ。
 夜、いつもなら消えているはずの電気がつけぱなしになっていることに、また眠いのを我慢して夜更かしでもしているのかっと、一言言おうと、口を開くように扉を開いて、急激に口を閉ざした。

 紙くず、鋏、何冊かの本、折り紙が、散らばったようにあって、大きな画用紙に少し乗っかるように左右に、寝そべっていたスザクとライにあきれるのだけれど、画用紙の上に、何かを形どるように人の顔と文字が目立って、その意味するものが読めて、目を細めて、口を緩めた。

 あんなに張り切っていたもの、セシルに隠したかったものが、あっけなく、見つかってしまっても、やる気はあっても、成長に及ぼす睡魔には勝てなかったらしく、その事実も知らず、二人は仲良く夢の中にいた。


「何、そんなところで突っ立って」


 ロイドが、セシルの横から、顔を覗かせてきた。


「ロイドさん、ちょうどいいところに。あの二人を抱えるの手伝ってください」

「あれを?」


 ロイドの指で指す先を、セシルは笑顔で頷いた。


「はい」

「何か様子が可笑しいと思ったけど、これは君に一番知られたくなかったんじゃないのかい」

「ええ、でも、こうやって、私の知らない間に、成長しているんですね」

「それって、寂しいって事」

「いいえ、嬉しいんですよ」

「ふーん、僕にはわからないけどね」


 セシルとロイドが、それぞれをベットにまで抱えて、横たえたると上から、セシルが布団をかけた。身動きや寝返りはしたものの、起きる様子もなく、二人は横に並んだ姿のまま、静かな寝息をこぼす。


「おやすみなさい、二人とも」


 頬にそれぞれキスを落として、ドアに背もたれるようにして、腕を組んだロイドが、


「君は、二人に、甘いね」

「そうですか」


 セシルが散らばった本を一箇所にまとめて、鋏を机の上にへと戻して、


「あれ、あのままでいいの」


 ロイドが床にまだ置いたままのものを、指で示すと、


「あれは、まだ途中で、私が見ては駄目な気がするんです。だから、あのままで多分、いいんですよ」


[終]

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