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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
持ち主の行方
「ライ、ちょっといいかい?」
ノックの後の言葉に室内から、了承の声を聞き、スザクが中へと入り扉を閉め、室内へと向き直ると、ベットに腰掛けたライが視界に映った。
近づいた足音が室内に響く中、スザクの視線が不意にある物を捕えた。見慣れない鉢植えを、両手に抱えたように持っていた事が気になった。ベット近くにあった椅子をスザクがライに、向き合うように椅子を手繰り寄せ、何か口に出すより先に、視線に気づいたライが答えた。
「ああ、コレか?誰が宛てたのか不明なんだが、今朝部屋の前においてあったらしい」
ライにしては、ヒドク曖昧な答え方に、スザクが疑問符を投げかける、と。
「スザクの前にミレイさんが訪れた時に部屋の前でコレがあったと教えて貰ったんだ」
頷くようにしたスザクへ、ライがコレの差出人に見覚えないか、誰かにすれ違わなかったかと問いかけられ、首を振ったスザクに、ライの顔が僅かに下げた表情は小さな翳りが出来たが、スザクにはそれは何処か寂しそう湛えた様に見えたせいか、スザクが慌てたようにして言葉を言った。
「ごめん。差出人である人の事は僕も知らないけれど、でも、誰かが君へと贈ったんだったら、やっぱり気になるよね」
「そうだな。カードは付いてあったんだが、肝心の名前が無いんじゃ、お礼の仕様がない、どうしたものかと困ってたところだ」
そう言って、鉢植えに視線を落としたライの、困ったような顔に薄い笑みを浮かべ、そうこぼした様を眼にして、スザクは、ライそして鉢植えと交互に見やって後、スザクが笑顔でライに出来る事を口にした。
「じゃあ、探してみようよ」
一瞬きょとんとしたように、顔を上げたライに、もう一度笑って立ち上がると、ライの視線も見上げるように上を向く。そこには、鉢植えに備え付けたカードを、ライに示すように片手に持ったスザクの姿が映る。
丁度後ろにある窓から光が差し、スザクの後ろに逆光が出来たせいか、それに僅かながら目を細めたライに、スザクが言葉を続ける。
「探せば手がかりくらいは見つかるかもしれないよ。名前が無い理由は分からないけれど、御礼は直接本人の口から伝えた方が相手も嬉しいはずだよ」
ライはスザクからカード、そして自分の持つ鉢植えへと視線を移動して、和らいだようにフッと口元を緩めた、視線も何処か嬉しそうにして、そうだなっと呟いた声を耳にして、スザクは優しげに目を細めてから、促すようにその手を取った。
【終】