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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
雨宿りカウントダウン
空を灰色の影が覆い、遠くでは僅かに雷の鳴き声。
クラブハウスへの帰りがけ、雨宿りに入ったものの、ポツリポツリと水気を含んだ髪が濡れて下がり、雫を滴っていた。
「夜までに明けるか」
ルルーシュは携帯電話を取り出し、電話をかけ始める。
その隣で同じように雨を避けていたのはライだった。
彼のほうもびちょ濡れで、白いシャツが肌に張り付くようにして白い肌を浮き立たせ、雨に濡れた銀色の髪は光沢感を半減させるように色濃くなっているものの、それでも儚い雰囲気からか捨てられた子猫のように見えなくもなかった。
ぼんやりと雨の行く末を見守るライの隣で、ルルーシュの携帯から応答が聞こえた。
「ナナリーか」
『はい。どうしたんですか?』
「そっちも今しがた降っていると思うが、雨にぬられてな」
『本当に。天気予報では晴れるって言ってましたのに』
妹のちょっと残念そうな声色を耳にして、憂鬱な気持ちが少しだけ増しになったようにルルーシュの口角は自然と緩んだ。
「ふっ、天気予報は人の推測的なものに過ぎないから、外れることもある」
『そうですね』
「ああ、雨が止むまでしばらく雨宿りをする。雨の頃合によっては帰りが遅くなるのも考えられるから、咲世子にもそう伝えておいてくれ」
『わかりました。ところで、お兄様』
了解の後、電話を切ろうとしたところを引き止められルルーシュは再び携帯電話を耳を押し当てた。
「何だ?」
『ライさんもご一緒なんですよね』
「ああ、二人で出かけるとお前にも伝えておいたはずだが」
『はい。どうしても遅くなるようでしたら、一泊してきても構いませんので、ごゆっくり楽しんできてくださいね』
「ナナリー? 誰かいるのか?お前らしくない台詞を聞いた気がするのだが」
『いいえ、違います!。そんなことより、お兄様。今が絶好のチャンスですよ。既成事実を作ってライさんとの仲をさらに深く確実なものにしてきてください!。赤飯炊いて待ってますから』
ぷーぷーと電話の切れる音の後、携帯電話を耳にしたまま呆然とした様子のルルーシュに、ライは声をかける。
「? ナナリーに通じたのだろ? 顔色がすぐれないが何かあったのか?」
「いや、なんでもない」
何か途中から妹と喋っていると言うより、別の誰かを思わせる興奮した口調だったことに気づいて、あれは本当にナナリーだったのかとルルーシュは疑念を持った。
続く