My being me -⑨-

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-⑧-の続きで、
幼年期ルルーシュ＋ナナリー×ライです。
お話は、続きからになります。

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My being me それだけでも限りなく不透明


また明日といってから、会えるまでに何度か雨が降り続いて、ナナリーは会えない気持ちをもてあまし、時間を埋めるように蔵の中で過ごしていた。



掃除は欠かさずしているけれど、いつもほこりぽい蔵の中で、洗濯物を干していたルルーシュは、ふと開いた扉の外を見上げた。
　空気に混じる湿気の匂いと雷鳴に光る遠くの黒い雲、雨が降り出しそうな気配に、今日も無理そうかと思いつつも、楽しげにお絵かきしているナナリーを探す。
　偶に、スザクと何処かへ出かけることはある事は知っていたが、最近になって、一人でこそこそ抜け出すことが多い。
　他に友達が出来たのかとも思ったが、ナナリーの性格からして積極的に声をかけることはないのは知っている為、真相はいまだわからないままでいるのは、自分が聴きだせずにいるからだとルルーシュは溜息をついた。
　出来れば、この地の人間と係わり合いを持ってもらいたくないのは本当で、しかし、ナナリーの密かな楽しみを強制的に奪ってあの笑顔を曇らせたくはないというのもまだ事実で、結局言い出せないままで現状に至る。


「クゥーン」

　
　しとしとと降り始め雨に、ようやく選択も片付け落ち着いた頃、小さな鳴き声が聞こえルルーシュはその音をだとる。
　雨の音にまぎれてではあったが、確かに外から聞こえてきた。
　ナナリーはお絵かきに夢中で気づいてないようで、ルルーシュはなんとなく後ろ髪引かれるようにして腰を上げて、扉のほうへと向かった。
　ざあざあと雨脚強くなる外のどんよりと暗い風景を見渡すものの、何もいなかった。
　気のせいかと思い部屋へと入り込むと、足元を何かが通り過ぎるように、部屋へと入った。



続く