コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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----LC小説---- BL小説
----LC小説Ⅱ---- BL小説
----小説以外---- その他
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★ プロフィール
HN:
ナッキー観音
HP:
性別:
女性
趣味:
BLゲーム/男主夢小説/小説書き
自己紹介:
(女性主権のBL編)(BL編)ライ・受ラブ同盟
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
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★ お気に入り
★2010/04/25 (Sun)
Girls Dream of bubble・番外編 あの子のチョコは誰のもの?
「もうすぐ、バレンタインね」
天気のいい日、生徒会室にて作業中のライへと一瞥したミレイが口をこぼした。
まとめた書類を机の上で束ねていたライがふと顔をあげるのに、ミレイは組んだ手の甲に顔を乗せるようにして笑いかけながら、
「今年もチョコの量で言うと、ルルーシュ、ジノ辺りが確実に多いのかしら」
「そうですね」
答えたのは近づいてきたニーナのほうで、ライはニーナとそれから笑うミレイが自分を見ていることに、視線を向けてから、
「何だ?二人とも」
何か言いたげな視線に気づいて、ライはサラサラと髪が肩をすべる優雅な動作で首を傾げる。
それに二人は顔を見合わせると、ミレイが笑みを赤めて、
「勿論、うちの生徒会メンバー、特に女の子達も人事には出来ないけどー、ライはどう思ってるのかしらねぇ?」
「どう思うとは?」
「バレンタインデーに贈る予定があるとか」
「バレンタイン? まあ、確かに、女性から男性にだけではなくその日にチョコレートを贈る風習があるとは聞いたことはあるのだが、それは学校が終わってからの予定ということでいいのか」
「学校の後の事じゃなくて、手作りのチョコを誰にあげるかって予定よ」
「・・それは、誰から聞いたんだ」
噂ではなく事実であると、否定の言葉もないのを確認したミレイは、
「さあ。でも否定しないところを見ると本当みたいね。誰にあげるの?ルルーシュ? それともスザク君? リヴァル? ロロやジノも可能性としてあるのかしら」
例を挙げて出て来る名前が男ばかりで、眉を顰めたライは、
「何故そこに、ルルーシュたちが出て来るんだ」
「だって、今は性別は女でしょ?。そりゃ男だけに留まらず下級生の女子まで絶大な人気を誇るのは私も認めてるけど、貰うんじゃなくあげるほうになっちゃったわけだから、気になるのも当然よね」
「はい」
力強く頷いたのは、隣に立つニーナだった。
「もうあげることは知られてるんだから、今更黙秘はしないわよね?」
贈る予定があったのは事実で、目を逸らさない二人に誤魔化せる訳にはいかず、小さく目を伏せるようにして息をついたライは、
「誰に、とはこの場では言えないが、チョコをあげる予定ならないこともない」
「えっ、本当に?」
あっさりと口を滑らせたライに、驚いたように目を見開いたのはミレイだったが、それ以上に雷に打たれたようにショックを受け驚愕したのはニーナのほうだった。
「!? ライさんが、誰かにチョコレートを!?」
「そんなに驚くことなのか。それに、ニーナ、何故そんな衝撃を受けたような顔をしているんだ」
だが、ライの言葉を遠くにニーナの思考はうちへと入り込んでいて、気持ちが男であるなら、相手が女の子であるのは正しいと思い、そこから自分が貰えたらと妄想にふけりだして、頬を染めたままニーナは虚空を見上げる。
――――ニーナの妄想劇
放課後。
急ぎ足で、呼び出された教室へと足を運んだニーナは、そこで机に寄りかかるようにして窓を眺めているライを見つけ鼓動を熱くさせる。
入り込んだ風が、カーテンを僅かに揺らし、サラサラと顔にかかるの指先で耳の後ろへと流す仕草に見惚れてしまう。
夕暮れに染まる教室とライが調和するように、一つの風景画のように神秘的で、入り込めず思わず立ち止まってしまったニーナだったが、
「ニーナ」
涼やかな心地いい声が耳にくすぐり、現実へと引き戻されるような錯覚に陥りながら、一歩また一歩と戸惑うように足を進めていく。
綺麗にリボンでまとめられた小さな箱をライから手渡れ、ニーナは顔をあげる。
「これを私に」
「ああ・・・今も気持ちの中で迷ってはいる。これがきっかけで君との関係をギクシャクしたくはない。迷惑でなければ受け取ってもらえないだろうか」
「嬉しい」
「ニーナ・・・」
「私は、迷惑なんて思いません。だって、私も同じですから」
互いに両想いである事を知って、幸せな時間のまま沈黙が降りるのだが、ライの白い頬が赤く染まったまま、恥ずかしいのか視線を彷徨わせながら、
「良かったら、その、目の前で食べてくれないか」
「えっ、此処で」
「ああ、君が食べてるところを目の前で見たいんだ」
背の高いライを見上げるようにして、やがてニーナも頬を染めたまま、リボンを解いて箱を開くと、中からハート型のチョコレートを見つけ、
「・・・おいしそうですけど、恥ずかしいですね」
両想いであるというようなその形に思わず、口を緩ませたまま動かないニーナは自分から食べる気配がなく、
「恥ずかしい?」
頷いたニーナは、できることなら食べさせてもらいたいと願った欲望は、読み取ったかのように実現された。
「ああ。じゃあ、僕が食べさせるなら大丈夫かな」
「えっ」
驚いたニーナに、チョコレートから一欠けら指で砕いたライは、ニーナの口元へと寄せる。その優しげに見つめるライの視線に囚われたままニーナは、ゆっくりと口を開いた。
チョコの香りが広がるように砕けた音共にあまい味が舌の上で溶けて、ニーナは嬉しそうに笑顔になる。
「おいしい」
「よかった」
貴重な微笑を浮かべたライは、うっとりとするくらいに綺麗なもので、普段は無表情であるゆえ近寄りがたく見られるが、今は柔らかく、その笑顔を独り占めしていることに胸が震える。
「チョコはまだあるから、遠慮なく食べてくれ」
「まだ、自分だと恥ずかしいので、ライさんが」
夕焼けにとけてわからぬ程に恥ずかしいさと照れに頬を染めたまま、ニーナは伏せた瞳で言葉が途切れるのだが、ライは戸惑うことなく笑うように、
「わかった」
何度かそれを繰り返した後で、頬に沿うように触れたライの手に頬を染めたニーナが見上げると、
「ニーナ、チョコだけではなくて」
潤んだ瞳と目がかち合って、距離は縮まりやがて、二人は禁断の世界へとついに足を踏み入れ
―――ニーナ妄想終了
しばらく頬を染め上げるように黙っていたニーナは、まだ現実に帰ってないらしく、
「そんな私にはまだ心の準備が」
「ニーナ?」
自己の妄想に浸っていたニーナは、ライの呼びかけで不意にはっと我に返ると、
「! あ、えっと、私なら初めてですけど、平気です」
「ニーナ、話が全く見えないのだが」
何度声をかけても反応しなかったニーナが、急にライのほうへと向くなり意味不明な返答され、ライは戸惑っていた。
妄想した内容からの返事だというのを知らないわけなので、無理もないことだった。
「さあ、ライ。白状なさい。異性でも同性でも恋をした相手はこのミレイさんが一肌脱いで協力してあげるから」
ライにそういう相手が見つかったことが嬉しいのか興味津々といった様子で訊ねてくるミレイに、
「恋? 何のことだ」
「だって、あげる相手がいるんでしょう?」
「ああ。だが、一人ではない」
「えっ、複数ってこと?」
「ああ」
「まあ、恋をするのはいいものだと勧めたのは私だけど、そんなに気が多かったら、特定の人物に好かれないわよ」
何か言いたげに視線を向けるミレイとは別に、ニーナの方も困惑したように手を頬に沿え、
「そんなことって、私だけじゃ満足できないと」
「待ってくれ。二人とも、話が全くかみ合っていないのだが、さっきから何の話をしているんだ」
バレンタインにライがチョコを誰かにあげるということ、しかし、チョコというのは一人ではなく、ライにはまだ恋愛感情が芽生えてる訳ではないということだった。
ライの話を整理しながら、まとめるとみんなの思惑とは違うものになっていた事に、ミレイとニーナは肩を落としていた。
その理由を知らないのは、ライのみ。
続く
「もうすぐ、バレンタインね」
天気のいい日、生徒会室にて作業中のライへと一瞥したミレイが口をこぼした。
まとめた書類を机の上で束ねていたライがふと顔をあげるのに、ミレイは組んだ手の甲に顔を乗せるようにして笑いかけながら、
「今年もチョコの量で言うと、ルルーシュ、ジノ辺りが確実に多いのかしら」
「そうですね」
答えたのは近づいてきたニーナのほうで、ライはニーナとそれから笑うミレイが自分を見ていることに、視線を向けてから、
「何だ?二人とも」
何か言いたげな視線に気づいて、ライはサラサラと髪が肩をすべる優雅な動作で首を傾げる。
それに二人は顔を見合わせると、ミレイが笑みを赤めて、
「勿論、うちの生徒会メンバー、特に女の子達も人事には出来ないけどー、ライはどう思ってるのかしらねぇ?」
「どう思うとは?」
「バレンタインデーに贈る予定があるとか」
「バレンタイン? まあ、確かに、女性から男性にだけではなくその日にチョコレートを贈る風習があるとは聞いたことはあるのだが、それは学校が終わってからの予定ということでいいのか」
「学校の後の事じゃなくて、手作りのチョコを誰にあげるかって予定よ」
「・・それは、誰から聞いたんだ」
噂ではなく事実であると、否定の言葉もないのを確認したミレイは、
「さあ。でも否定しないところを見ると本当みたいね。誰にあげるの?ルルーシュ? それともスザク君? リヴァル? ロロやジノも可能性としてあるのかしら」
例を挙げて出て来る名前が男ばかりで、眉を顰めたライは、
「何故そこに、ルルーシュたちが出て来るんだ」
「だって、今は性別は女でしょ?。そりゃ男だけに留まらず下級生の女子まで絶大な人気を誇るのは私も認めてるけど、貰うんじゃなくあげるほうになっちゃったわけだから、気になるのも当然よね」
「はい」
力強く頷いたのは、隣に立つニーナだった。
「もうあげることは知られてるんだから、今更黙秘はしないわよね?」
贈る予定があったのは事実で、目を逸らさない二人に誤魔化せる訳にはいかず、小さく目を伏せるようにして息をついたライは、
「誰に、とはこの場では言えないが、チョコをあげる予定ならないこともない」
「えっ、本当に?」
あっさりと口を滑らせたライに、驚いたように目を見開いたのはミレイだったが、それ以上に雷に打たれたようにショックを受け驚愕したのはニーナのほうだった。
「!? ライさんが、誰かにチョコレートを!?」
「そんなに驚くことなのか。それに、ニーナ、何故そんな衝撃を受けたような顔をしているんだ」
だが、ライの言葉を遠くにニーナの思考はうちへと入り込んでいて、気持ちが男であるなら、相手が女の子であるのは正しいと思い、そこから自分が貰えたらと妄想にふけりだして、頬を染めたままニーナは虚空を見上げる。
――――ニーナの妄想劇
放課後。
急ぎ足で、呼び出された教室へと足を運んだニーナは、そこで机に寄りかかるようにして窓を眺めているライを見つけ鼓動を熱くさせる。
入り込んだ風が、カーテンを僅かに揺らし、サラサラと顔にかかるの指先で耳の後ろへと流す仕草に見惚れてしまう。
夕暮れに染まる教室とライが調和するように、一つの風景画のように神秘的で、入り込めず思わず立ち止まってしまったニーナだったが、
「ニーナ」
涼やかな心地いい声が耳にくすぐり、現実へと引き戻されるような錯覚に陥りながら、一歩また一歩と戸惑うように足を進めていく。
綺麗にリボンでまとめられた小さな箱をライから手渡れ、ニーナは顔をあげる。
「これを私に」
「ああ・・・今も気持ちの中で迷ってはいる。これがきっかけで君との関係をギクシャクしたくはない。迷惑でなければ受け取ってもらえないだろうか」
「嬉しい」
「ニーナ・・・」
「私は、迷惑なんて思いません。だって、私も同じですから」
互いに両想いである事を知って、幸せな時間のまま沈黙が降りるのだが、ライの白い頬が赤く染まったまま、恥ずかしいのか視線を彷徨わせながら、
「良かったら、その、目の前で食べてくれないか」
「えっ、此処で」
「ああ、君が食べてるところを目の前で見たいんだ」
背の高いライを見上げるようにして、やがてニーナも頬を染めたまま、リボンを解いて箱を開くと、中からハート型のチョコレートを見つけ、
「・・・おいしそうですけど、恥ずかしいですね」
両想いであるというようなその形に思わず、口を緩ませたまま動かないニーナは自分から食べる気配がなく、
「恥ずかしい?」
頷いたニーナは、できることなら食べさせてもらいたいと願った欲望は、読み取ったかのように実現された。
「ああ。じゃあ、僕が食べさせるなら大丈夫かな」
「えっ」
驚いたニーナに、チョコレートから一欠けら指で砕いたライは、ニーナの口元へと寄せる。その優しげに見つめるライの視線に囚われたままニーナは、ゆっくりと口を開いた。
チョコの香りが広がるように砕けた音共にあまい味が舌の上で溶けて、ニーナは嬉しそうに笑顔になる。
「おいしい」
「よかった」
貴重な微笑を浮かべたライは、うっとりとするくらいに綺麗なもので、普段は無表情であるゆえ近寄りがたく見られるが、今は柔らかく、その笑顔を独り占めしていることに胸が震える。
「チョコはまだあるから、遠慮なく食べてくれ」
「まだ、自分だと恥ずかしいので、ライさんが」
夕焼けにとけてわからぬ程に恥ずかしいさと照れに頬を染めたまま、ニーナは伏せた瞳で言葉が途切れるのだが、ライは戸惑うことなく笑うように、
「わかった」
何度かそれを繰り返した後で、頬に沿うように触れたライの手に頬を染めたニーナが見上げると、
「ニーナ、チョコだけではなくて」
潤んだ瞳と目がかち合って、距離は縮まりやがて、二人は禁断の世界へとついに足を踏み入れ
―――ニーナ妄想終了
しばらく頬を染め上げるように黙っていたニーナは、まだ現実に帰ってないらしく、
「そんな私にはまだ心の準備が」
「ニーナ?」
自己の妄想に浸っていたニーナは、ライの呼びかけで不意にはっと我に返ると、
「! あ、えっと、私なら初めてですけど、平気です」
「ニーナ、話が全く見えないのだが」
何度声をかけても反応しなかったニーナが、急にライのほうへと向くなり意味不明な返答され、ライは戸惑っていた。
妄想した内容からの返事だというのを知らないわけなので、無理もないことだった。
「さあ、ライ。白状なさい。異性でも同性でも恋をした相手はこのミレイさんが一肌脱いで協力してあげるから」
ライにそういう相手が見つかったことが嬉しいのか興味津々といった様子で訊ねてくるミレイに、
「恋? 何のことだ」
「だって、あげる相手がいるんでしょう?」
「ああ。だが、一人ではない」
「えっ、複数ってこと?」
「ああ」
「まあ、恋をするのはいいものだと勧めたのは私だけど、そんなに気が多かったら、特定の人物に好かれないわよ」
何か言いたげに視線を向けるミレイとは別に、ニーナの方も困惑したように手を頬に沿え、
「そんなことって、私だけじゃ満足できないと」
「待ってくれ。二人とも、話が全くかみ合っていないのだが、さっきから何の話をしているんだ」
バレンタインにライがチョコを誰かにあげるということ、しかし、チョコというのは一人ではなく、ライにはまだ恋愛感情が芽生えてる訳ではないということだった。
ライの話を整理しながら、まとめるとみんなの思惑とは違うものになっていた事に、ミレイとニーナは肩を落としていた。
その理由を知らないのは、ライのみ。
続く
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