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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
ライ受けお相手アンケート結果により、スザクだったので
家族ごっこのライ君トリップで、高校生のスザクと始める物語、六話目。
一話の続きでスザク×幼いライです。
お話は、続きからになります。
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君が初めて笑った日
けれど、そう言って自分の前に風のようにいなくなってしまうことが、なんだか怖くなった。
それと同時に、全てを抱え込む彼を一人にはしたくない庇護欲が芽生え、スザクは一度目を閉じると、再びそれを開いて、目を細めた。
「決めたんだ。確かに、君は僕の知っている友人と姿形は似ているけど、違う。だけど、僕は君を守りたい。君の本当の家族に早く出会えるように、僕も含めた皆で協力する。そのためにも、君を一人にはさせないんだってね」
ふわりとライの脇を抱えて、膝に乗せると、スザクは優しく語りかける。
ライは優しいその顔を驚いたように見つめるのに、スザクは微笑む。
「どうして?」
潤んだように揺らぐ瞳で問いかけるライ。
「どうしてかな。確かなことがあるとするなら、此処にいる皆の中に君の存在が当たり前になっているくらい、僕も君の事が大切なんだ」
囁くままに、そっと手を伸ばし、大きな目から溢れ出た涙を指先で優しく拭う。
「ごめんね。君の事だと思ったことがどこか君を傷つけていた。もし、君が今みたいに泣いていたら、必ず探して見つけるよ。他の皆もきっとそうするから、君は誰かに頼ってもいいんだ。一人で抱え込まないって事を覚えておいてね。それだけは約束だよ」
静かに泣き始めるライを包み込むように抱きしめた。 家族にするみたいに。
いや、もっと大切な存在を守るかのように。
窓を叩きつけていた雨は、いつしか静かに降り注いでいた。
寂しさを溜め込んだライの流す涙が乾いた頃、スザクはライと一緒にベットで寝入る。
枕に顔をうずめて、もう一度、ありがとうとはにかむように言ったライの笑顔を、スザクは初めてみた気がして口を緩めた。
幼くも小さな白いライの手を包み込むように大きなスザクの手が繋げたまま、二人はまるで本当の兄弟のようにとても安心した寝顔で夜をすごした。
空には月明かりが静かな夜を優しく抱くように見えるのだった。
[続く]