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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
末路から始まるお話
「僕達は友達だからね」 「友達だからね」 「だからね」
スザクは父親を殺した時の告白を決意するかのような深刻な顔で、膝に肘をつけたまま手を組むようににして椅子に腰掛けていた。
いつもなら構わず挨拶代わりに抱きつくはずのジノさえも、その近寄りがたさに遠巻きに眺めていた。
「・・・」
「スザク、いつにも増して暗いな」
無言で物珍しさに携帯カメラのシャッターを切ったアーニャの隣に並ぶように、ジノが声をかけてくる。
それを一瞥してアーニャは、カチャカチャと液晶の画面に視線を落としたまま、答えた。
「知らない」
「何だ。アーニャも知らないのか?」
こくりと頷いたアーニャは淡々とした口調で、
「でも、何を考えてるのかくらい想像が付く」
「は?どういう意味だ」
アーニャが顔をあげた視線を辿ってみると、同じく顔をあげたスザクが見えたのだが、アーニャ達に気づいてか否か定かではなかったが、遠くの見つめる視線を追ってジノは納得する。
「(学園に迷い込んで右も左もわからない彼を保護してから、彼、ライと仲良くしたいと思ったのは、僕のほうからだったけど、最初の頃よりはだいぶ打ち解けてきて、表情も少しずつだけど和らいで笑顔さえ見せるようになって、あれは、可愛かったな。ただ残念だったのは・・・・・・・・・・・」
スザクは視線を逸らさぬまま仲のいい二人の様子に、眉を寄せる。
「僕があの瞬間カメラを所持してなかったことだけだ!。せっかく笑ってくれたのになんて勿体無い!!僕に向かってライが笑うところなんて貴重なのに! あっ、あれ、悩みの方向性が変わったぞ。いや、違う!。僕が悩んでいるのは、ライの事だ。うん。そこは、合ってる。とりあえず写真の事は置いておいて、僕が悩んでいるのは、・・・僕がライを好きなんじゃないかって事に最近気づいたことだ。本当に最初はただの友達として見ていた。そりゃ男だからそうとしか思わないのも当然だったから、自分の気持ちに気づいたときには戸惑ったけど、でも僕はライの事が好きなんだって自覚したのと同時に、僕から友達だと線を引いてしまったことに今更後悔が押し寄せるんだ。いや、あの言葉に嘘偽りはないけど、もっと言葉を選ぶべきだった。大事な人だからねとか言い方があったかもしれないのに、友達だって僕から言ってしまった後で、ライに好きだと告白したとしても、99%(1%は僕の希望)友達として好きだとしか認識してもらえないじゃないか!?。僕も皆によく言われるけど、ライだって天然なんだ!。恋愛対象として見てもらえる確立は考えても男だという時点で余計に低い上にハードルは高い。うーん、このまま僕は彼への思いを秘めて友人としてやってこれるのだろうか?それが疑問なんだ。僕は今何を望むべきなのだろう・・)」
真剣に思い悩んでるスザクを見た後で、ジノは少しの間、何ともいえない表情でアーニャへと振り返って呟いた。
「アーニャの言うとおりだな。あんなに喜怒哀楽の激しいスザクの表情を見られるのも珍しいけど、大方考えてる事は・・・ライなんだろうな。よくライの事を聞くから、俺達からはまるわかりだけど、スザク当人が何もわかってないのが痛いところだな」
「磯の鮑の片思い」
「イレブンの諺か?」
「うん。スザクの今に当てはまる」
「ははっ、正解だ。まあ、俺達もスザクと近いところにいるからな、今は傍観者で行くことにするか」
「それも面白そう」
アーニャもジノに同意するように口端を引き上げて笑うことなど気づかず、スザクは廊下の庭園から見えるノネットとライの姿を目で追っているのだった。
続く