コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
★ カテゴリー
カテゴリー別に分かれていて、下に表示されるようになっています。
----LC----- ライ関連
----LC小説---- BL小説
----LC小説Ⅱ---- BL小説
----小説以外---- その他
----LC----- ライ関連
----LC小説---- BL小説
----LC小説Ⅱ---- BL小説
----小説以外---- その他
★ プロフィール
HN:
ナッキー観音
HP:
性別:
女性
趣味:
BLゲーム/男主夢小説/小説書き
自己紹介:
(女性主権のBL編)(BL編)ライ・受ラブ同盟
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
★ お気に入り
★2011/03/28 (Mon)
スプーン一杯分の奇跡
奇跡でどういうものに当てはまるのだろうか。
いつどのようにして起きるのだろうか。
水中を泳ぐ魚がある日、顔を出して息をすることを覚えることなのか。
鳥が羽根を休めて、地上を歩き出すことなのか。
どこに奇跡が存在しているのかはわからないけれど、ナナリーはその目と足で奇跡を肌に感じていた。
閉じられた瞼には光による白と黒しかない世界に、鮮やかな色という色が目に飛び込んでくる。
見るもの全てが真新しく色づけされた別世界を夢見るように目を瞬かせて現実を映す。
とんと車椅子から一歩踏み出した世界は、歩き始めた赤子のように頼りなくふらついてしまうけど、しっかりと地面を二本の両足で踏みしめている。
わたし、歩ける!。
そう信じてか、駆け出す気持ちを突き動かすように一歩一歩と前へと進む。
素足を通して波紋のように皆もが広がるような感覚を覚えつつ、左右の手は転ばぬように、まるで平均台の上を歩いているようなバランスを保ちながら、歩き進めた道に、もう一人を見つける。
それはぼんやりと確かにわたしが来るのを待っているような気がした。
それはぼんやりと確かにわたしが来るのを待っているような気がした。
鏡に映った私の姿でもなく、家族でもなく、お兄様でもなく、もっともっと大事な人が、わたしに気づいて振り返る。
「ライさん!」
わたしはライの優しく笑いかけるその広げた腕の中に飛び込むように、飛びついた。
勢いよく足がもつれて転びそうになってしまうのも躊躇わずに、その安心感を齎す温かな胸に身を預ける。
カーテンの翻り、風の吹く音に目を覚ますと、いつもの車椅子に座る自分がいた。
ついうとうととして、夢を見ていたのだと思い、現実ではないことに少し残念な気持ちになっていたのだけど、車椅子のいつも手を置く場所に白く大きな手がわたしの手を包んでいることに気づいた。
大好きなその存在の大きさを知ってわたしは笑顔になる。
今は目が見えなくても歩けずとも、ライさんという確かな現実が傍にいることが今のわたしの幸せなんだと思い、小さく寝息の聞こえるのに唇を近づけて。
「ライさん。少しだけ待っていてくださいね。今度はわたしがライさんを受け止めれるような素敵な女性になれるまで、いい夢を」
チュッと起きないライさんに密かにキスを送った。
何度も眠って起きてを繰り返して、そこから少しずつ成長して見違えるような奇跡をライさんと共に体験したいとわたしは心からそう願っていた。
終わり
スプーン一杯分の奇跡
奇跡でどういうものに当てはまるのだろうか。
いつどのようにして起きるのだろうか。
水中を泳ぐ魚がある日、顔を出して息をすることを覚えることなのか。
鳥が羽根を休めて、地上を歩き出すことなのか。
どこに奇跡が存在しているのかはわからないけれど、ナナリーはその目と足で奇跡を肌に感じていた。
閉じられた瞼には光による白と黒しかない世界に、鮮やかな色という色が目に飛び込んでくる。
見るもの全てが真新しく色づけされた別世界を夢見るように目を瞬かせて現実を映す。
とんと車椅子から一歩踏み出した世界は、歩き始めた赤子のように頼りなくふらついてしまうけど、しっかりと地面を二本の両足で踏みしめている。
わたし、歩ける!。
そう信じてか、駆け出す気持ちを突き動かすように一歩一歩と前へと進む。
素足を通して波紋のように皆もが広がるような感覚を覚えつつ、左右の手は転ばぬように、まるで平均台の上を歩いているようなバランスを保ちながら、歩き進めた道に、もう一人を見つける。
それはぼんやりと確かにわたしが来るのを待っているような気がした。
それはぼんやりと確かにわたしが来るのを待っているような気がした。
鏡に映った私の姿でもなく、家族でもなく、お兄様でもなく、もっともっと大事な人が、わたしに気づいて振り返る。
「ライさん!」
わたしはライの優しく笑いかけるその広げた腕の中に飛び込むように、飛びついた。
勢いよく足がもつれて転びそうになってしまうのも躊躇わずに、その安心感を齎す温かな胸に身を預ける。
カーテンの翻り、風の吹く音に目を覚ますと、いつもの車椅子に座る自分がいた。
ついうとうととして、夢を見ていたのだと思い、現実ではないことに少し残念な気持ちになっていたのだけど、車椅子のいつも手を置く場所に白く大きな手がわたしの手を包んでいることに気づいた。
大好きなその存在の大きさを知ってわたしは笑顔になる。
今は目が見えなくても歩けずとも、ライさんという確かな現実が傍にいることが今のわたしの幸せなんだと思い、小さく寝息の聞こえるのに唇を近づけて。
「ライさん。少しだけ待っていてくださいね。今度はわたしがライさんを受け止めれるような素敵な女性になれるまで、いい夢を」
チュッと起きないライさんに密かにキスを送った。
何度も眠って起きてを繰り返して、そこから少しずつ成長して見違えるような奇跡をライさんと共に体験したいとわたしは心からそう願っていた。
終わり
PR
この記事にコメントする