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コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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★2009/08/01 (Sat)
遅くなりましたが、ようやく書けました。
読みたい票にあった、ノネットその後の話です。

ノネット×ライです。
お話は、続きからになります。

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もう二度と 戻れぬときを 詰め込んで

 


 


記憶が蘇り、ギアスの力が暴走したあの日、ノネットと遭ったライは、皆の前から姿を消すことを選ぶため暴走していたギアスをかけようとしたのだが、運の悪さなのか、そうすることもまた一つの運命なのかはわからなかったが、ノネットにそれを見抜かれ止められてしまった。
 けれど、ギアスの暴走がある限りには自分と意思と無関係に巻き込んでいってしまう、過去の大罪を恐れて行き場もなく立ち尽くしていたライに、手を伸ばした人がいた。それが、ノネットだった。


「ライ、私の元へ来い」


 普段強引なくらいでさっぱりとした気性をしている人だったが、その時のノネットは年上の女性らしい包容力で優しくライを受け止めてくれた。
 それが、ライにとって暖かに心に浸透して、揺れる不安定な心を少しずつ沈めていったのだ。


「行く場所がないのなら、迷うこともなかろう。私がお前の居場所を作ってやる。だから、来い」


 学園に戻る気もない事を知って、ノネットに引き取られてから、前に故郷に連れて帰りたいとの言葉のとおりに場所を移動して、今は、車の中にいた。後ろへと流れていく窓の景色が変わるたびに、記憶喪失の時にいた学園の姿も街の顔もまして、生徒会にいた皆やスザクの姿もなく、見知らぬ街の見知らぬ眺めをただぼんやりと見ていた。
 此処に至るまでの、ノネットとの会話が脳裏に蘇る。


「今から、向かう場所は、私の故郷だ」

「ノネットさんの故郷、ですか?」

「そうだ。お前は、まだ不安定な状態だから、今はしばし軍から離れそこで静かに暮らすがよいと私が決めたから選んだのだが、お前にとっても、それがいいだろうと判断したのもある」

「・・・・すみません。ご迷惑を」

「よいよい、厚意は素直に受け取るべきだ。そんな遠慮は不要だ。それから、これからは共に暮らすのだ。妙な謙遜はなしにしようじゃないか」

「・・・」

「まぁ、すぐに出来ることではないにせよ、前のように少しずつお前のペースで慣れていけばいい。それが私への償いとなるのだから」

「えっ?ノネットさんが、償いとは一体・・・」

「特派の有能なパイロットをお前の事情があるにせよ、私の個人の理由で、独占しているのだ。それぐらいのことはあるだろう」

「ノネットさん・・・」

「周りはあれこれ言ってお前を探し出すと思うが、私がそれをよしとはしてない。それに、手放す気も今はない。だから、ライ、お前は私を選んだのは、正解なんだ。ほかの事に、杞憂するものではないぞ」

「では、僕は与えられるばかりで、貴方には何も・・・」

「それで、納得がいかないというなら、お前の抱える不安の訳を教えてくれ。それが出来なれば・・・・以前のように私にぶつかっていく元気な姿を見せてくれ。それだけが今の私の望むことだ」

「それだけで、いいのですか?」

「ああ、今のお前にはそれで十分だ」

 そう言って笑ったノネットの暖かさを思い出しながら、流れ行く景色を見たまま、ライは微かに目元を綻ばせるのだった。


続く

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