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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
扉の開く音が聞こえ、続いていってきたのは靴の音。
「はぁ~、会長はやっぱり人使い荒いなぁ~」
などと言いながらも不満そうな様子が見られないリヴァルは、音楽室へと会長命令でやってきていた。
「ん?」
ー お休みの時 -
確認を終えて帰ろうとしていたときに、静かな室内は無人だと思っていたのだが、先客が一人だけいてことに気付いた。
足音がして近づいている気配に、気付くこともなく反応もなくそこに留まっていた。
「おい、ライ?んなとこで寝てると、後で怒られるぞ?」
普通のボリュームで顔を寄せて至近距離から、話しかけてるはずなのに、よほど眠りが深いのか起きる様子がない。ため息をついて、頭の後ろで困ったように掻いて、上からライを見てみた。
長いテーブルに腕を枕代わりに臥せっている姿は、普段と考えられないくらい無防備で、前のときよりも近寄りがたさが表情により緩和したせいか、なんというか、穏やかな空気をまとっているように見えた。
よーく見なくても顔立ちがいいのは、一目見て分かる。同じ男としては、悔しいものがあったが。
いつの間にか、じとーっと、した目でライの顔を覗き込んでいたリヴァルだったが、
「っ!?」
ライが僅かに身じろいだのに、リヴァルは何もしていないのに、びくりと肩を揺らして後ろに下がった。ライは、っと確認するように見た視線は、安堵したように胸を撫で下ろした。
起きてはいないようだ。
スゥスゥと微かな息遣いだけが聞こえて来た。
それを再び見てから、気遣いからか休憩なのか、ライの前の前のテーブルの椅子をライに向き直るようにして動かすと、そのまま座った。テーブルにひじを乗っけて顎を手のひらに乗せて、ライを見ていた。
遠くの方に聞こえる人の声と時たま交じる幾つかの足音、不意に風に揺れるカーテンが僅かにはためく音、僅かに聞こえる外の音、穏やかとは言いがたいが指す日差しは温かみがあって、まるでその空間はライに用意されたような,時間の流れが有るのをリヴァルは感じた。
僅かに開いた瞳がびくびくと痙攣した後に、瞬きを繰り返すと、靄のかかった視界は、鮮明に彩られ、見覚えのある景色を映した。
寝ていたことに僅かに驚きながらも、そんな自分に苦笑して、顔を前へと向けたライの瞳が大きく開く。
「リヴァル・・・」
そこには、先程ライを起こそうとして断念したリヴァルが、今度はライとは逆に寝ている。
フッとそれを見たライが、微かに笑みを浮かべて、目を細めた。
「仕方のない奴だな」
洩らした声は呆れと優しさを含めた声色で、その言葉にリヴァルは笑みを寝顔に浮かべた。
どんな夢を見ているのだろうか、ライには分からなかったが、何故か起こす気力をそがれ、腰を上げた体勢を椅子に戻して、リヴァルを眺めた。
「これで、共犯だ・・・」
そんな言葉を呟いて、時計を確認する。授業まで後少し。
まだこの教室には誰も訪れないまま、リヴァルとライの時間が一刻一刻と刻まれていった。
[留め]