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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
好きな曲を聴きながら、妄想したお話です。
どんな妄想してんだよ!? っとも思いましたが、
始めは、やっぱりあのキャラがいいと思って、
ニヤニヤしながら書く様は、傍から見れば、変な奴だろうけれど・・・ま、いいか
好きなキャラが書けると、やっぱり嬉しくなりますね。
後々ちょっとだけ、恥ずかしさにかられた。<書いた当人が言うのもなんだけど
リヴァル×ライ(LC主人公)です。
もしくは、(LC主人公)ライ×リヴァルでも見れるかも。
お話は続きからになります。
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言葉に伝えないけれど・・・
空から降り注ぐ雨は、動物や建物や物を濡らしていく。
僅かに強まった雫が、屋根を伝って地面にはねる様を目にする。街の中では、雨から逃げるように駆け出していく何人かの人がそこを横切るようにして、走り去る光景を見届けて、ライは雨宿りした場所から空へと視線を移した。
ライの心も誰かの心にも触れることなく、雨は止む気配を見せない。
漏らした息は、雨に消される。
今日も何かの手がかりを探すようにして、街を歩いていたライは、勿論、その手がかりとなる記憶の断片は何処にも落ちてなかった事に、肩を落とす。
探してる途中、空が雲に翳ってきて、地面にその存在を示すように、丸い後を残したのを一つ、また一つと目にしてから、雨音が本格的に聞こえ始めて、逃げるようにしてたどり着いた所で、今は足止めをくらったまま、そこにいた。
僅かながらも、髪や服、そして肌にも雨に濡れた跡があり、それらは水気を含んで少しだけ重みが増す。どうしたものかっと、ライは濡れた地面に視線を向ける。
「あれ?ライだ。何だ、偶然だな」
かけられた声に視線を上げると、傘を手にしたリヴァルがライに気付いて、声をかけてきた。リヴァルの髪色に似た傘がゆっくりとライに近づく。
「うわ、お前びしょ濡れだな~。傘は・・さすがにないか、その様子じゃ」
見上げた視線のまま瞬きを繰り返すライを見て、よしっと頷いて、ライに話しかけてくる。
「途中まで、一緒に帰るか。男同士だけど」
傘をライへとそう言いながら傾けたリヴァルは笑顔を見せた。
言われたライは、何かを考えるようにして言葉を口に乗せた。
「いいのか?」
「いいのか?って、お前なぁ~。見かけた後で、そのまま帰ってきて、後になって皆に責められるの俺だぞ?。何であの時連れて来なかったんだって、言われるくらいなら、今お前を連れて帰るだろ。それに、会長も心配してるだろうし」
何かいい訳めいた台詞でライに呆れたようにしながら、ふと考えるように視線を上げたリヴァルへと、ライは黙ったままで、雨音だけがその場にあるようにライとリヴァルの間を流れていく。
椅子から立ち上がったライに、傘を捧げるようにして持ち手の先をライに向けて。
「ということで、これは、お前が持て」
そう言ったリヴァルに一瞬きょとんとした、ライが持ち手の先からリヴァルへと視線を移して、それに手にすると、満足そうに頷いたリヴァルは、帰るとの言葉通り歩き始めたので、それを後から追う様にして、ライがリヴァルの横に着いた。
「ハァ~」
何分か歩いていって、何ともなしにため息をついたリヴァルに視線を向けたライに、気付かないままリヴァルは独り言を口にした。
「今日は、ついてなかったなぁ」
「何がだ?」
聞いてきたライに話を聞かせるようにリヴァルが言った。
「いや、バイクの事で新しい情報を仕入れたもんだから、買いに行ったら、俺の前で売り切れになったんだ。ああ、後もうちょっと、早くついてたらなぁっと思った矢先に、この雨だろ?。そんでもって、今日使うはずだったお金が、傘に消えたんだぞ。こういう日は自然とため息つきたくなるってもんだろ」
「濡れなかったのは、悪いことでもないと思うが」
ライの言葉に、んーっと僅かに唸って、
「傘はまぁ、便利だけど。一つあれば十分だし」
リヴァルにとっては、傘よりも重要なことがあるっと知ったライは、物ではあるにしても、探し物をしてた事実は二人とも似てると思い始めた時、リヴァルが呟くようにして続けて口にした。
「んでもって、今はお前とこうして、アイアイ傘みたいなことやってるからな」
「相合傘 ?」
問いかけるようにリヴァルへと顔を向けたライへ、しまったっと言うようにリヴァルが表情を変えて、
「あーうんー。まぁ、気にすんなよ?。大したことじゃないから」
言葉を言いつくろうようにした、リヴァルへ、視線を向けたライは違和感を覚えながらも、それに追求することもなく了承の言葉を聞いたリヴァルは、地面へと密かにため息を零したのを、ライは知らない。
「今度、スザクにでも聞いてみるか」
独り言のように呟いた言葉に、びくっと肩を揺らしたリヴァルへと、ライが尋ねた。
「寒いのか?」
見当違いの問いかけに、リヴァルは否定しそうになったのを慌てたようにして、
「えぇ?ああ、いや、えっと、そうなのかもな・・」
リヴァルの心境にも触れず、ライはリヴァルに目をやった。一人分の傘を二人で使うには、幅が狭すぎて、男だから自然と肩幅をとるためか、どちらか必然的に雨に濡れる。
傘を持つ人よりも、持たない人の方が雨に濡れていた事実に改めて気付いたライが、リヴァルの方へと傾けると、それに気付いたリヴァルが言う。
「ライ、俺よりお前のほうが濡れてるんだから、俺はいいの。後々、風邪引く原因作ったの俺だったなんて分かったら、俺が困る」
会長達の反応を思いながら、そう口にしたリヴァルへ、目をぱちくりしたライが優しさを知って、その表情に柔らかな笑顔を浮かべた。それを目の当たりにしたリヴァルは「まだ、雨止みそうにないな」とわざわざ口にしながら、ライから視線を逸らすようにして、傘の影から覗き込むようにして空を見上げた。その横顔には、頬に朱が差したのが、ライにも分かったが、敢えてそれを口にすることはなかった。そして、ライは少しでも濡れるリヴァルを思ってか、リヴァルに近寄ると、それにリヴァルが見上げるようにして顔を向けると、
「これなら、濡れないだろ?」
「おっ、おう。そだな」
照れたようにして、正面に顔を戻して、後ろ髪を無造作に掻いたリヴァルへと、ライは不意に笑って見上げた空は、あんなにも翳っていた色濃い灰色の雲が徐々に遠くへと薄まっていくのが見えて、雨が上がる気配を感じ、そこまで気にしていなかった雨が今はこんなにも、消えてしまうことに寂しさを覚えながら、ライ自身それを不思議に思ったのだった。
[留め]