コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
★ カテゴリー
カテゴリー別に分かれていて、下に表示されるようになっています。
----LC----- ライ関連
----LC小説---- BL小説
----LC小説Ⅱ---- BL小説
----小説以外---- その他
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★ プロフィール
HN:
ナッキー観音
HP:
性別:
女性
趣味:
BLゲーム/男主夢小説/小説書き
自己紹介:
(女性主権のBL編)(BL編)ライ・受ラブ同盟
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
★ お気に入り
★2010/01/01 (Fri)
まっさらな地平線と共に
「・・・イ、ライ、起きて」
身体を揺すられると共に自分を呼び声に導かれて、薄く目を開くと、覗き込んできた緑の瞳とかち合う。
「スザク・・・?」
手で目をこするように、ライは寝起きのかすれた声で、スザクの名前を呼ぶ。
時計の針だけ僅かに聞こえるほどに静かな部屋では、時折、布のこすれる音がするだけ。
ライが時間の確認をすると、まだ真夜中、カーテンから覗く日の光も今はない時間帯だった。
普段なら、まだ寝ている頃であり、起きるのはいつもスザクよりもライのほうが早いにもかかわらず、今日はどういうわけかスザクが先に起きていた。
「やっと起きた。よし。ライ、起きたなら準備して」
「準備って・・・・?」
ベットの軋みと共に、スザクが退く様にしてベットの横に立つと、
「昨日言っただろ。早く着替えて支度するんだよ」
「? まだ深夜だよ?」
寝起きのせいか頭の思考がまとまってないライに、用意したと思わしき畳んだ服をスザクが投げてよこす。
「だから今から出かけるんだろ」
「何処に?」
首を傾げるライへと、スザクが不安そうに腰を両手に当てて、
「まさか、もう忘れたんじゃないよな?」
「忘れるって・・・あっ」
ようやく正常に機能し始めたライの頭が昨日の事を思い返す。それに、笑みを浮かべたスザクが
「思い出したか。見に行くこと」
「うん」
返事と共に頷いたライへと、スザクも満足げに頷き返すと、ライは私服へと着替えた。
先に、外で自転車を引っ張り出して玄関前で準備していたスザクの下に、用意の出来たライが急ぎながらも、まだ寝静まった室内と両親には告げてないこともあって、音を立てないように、ライが扉を静かに閉めて駆けて来た。
「スザク、自転車で行くの?」
「うん。歩くよりこっちのほうが早くいけるだろ。ライも早く準備しろよ」
「わかった」
もう一つの自分の自転車をとりに行こうとしたライを
スザクが引き止める。
「ライ、何やってんだよ」
「? 自転車で行くなら、僕のも必要だろ」
「一つあれば十分だろ」
まさかと思い問いかけるように、ライが口を開く。
「スザク、はどうするつもりなの?」
「どうするって、だから、自転車一つなら二人でも大丈夫だろ」
当然のようにそう言い張るスザクへと、
「・・・二人乗りは、交通違反だよ」
「それは、そうだけど・・・いいんだよ。見てる大人なんて周りにいるわけじゃないだろ?」
「駄目だよ」
即答したライに、不満だと言いたげに眉を寄せたスザクは、
「俺と一緒じゃ不満なのか?」
「そうは言ってない」
どうにも、二人で自転車に乗りたいスザクと、交通違反となるから駄目だと真面目なライは互いに譲る気もなく、無駄に時間だけが過ぎていく。こうなってしまうと、本来の目的も達成出来なくなると思ってか、溜息をついたライは、
「・・・わかった。此処で言い争っても遅くなるからコレで終わりにするけど、二人乗りでも十分気をつけるんだよ」
ライの譲歩に、スザクは勝ったとばかりに上機嫌に笑うと、
「へへっ。ほら、早く。取りに行く時間が勿体無いから、俺のチャリにでも乗ってけよ」
やれやれと苦笑交じりに頷いたライは、後輪の上に備え付けてある荷台へと腰を下ろす。
そして、落ちないようにとライの体が身を寄せるようにして手をまわしたことと周囲を確認し終えたスザクは、
「今は通行人も車もなし。んじゃあ、出発な」
「うん」
ちゃんと掴まれよっとスザクが念を押すように言ってから、二人を乗せた自転車のハンドルをぎゅっと握り締めて、ペダルを踏むと共に、自転車が動きはじめた。
二人の重さに普段よりも速度が落ちているけれど、それでも、スザクは二人で描いた目的を果たす思いとライを乗せた喜びを隠しきれない様子で、ペースを落とすことなくそれ以上にぐんぐんと速度を増して行くと、流れゆく景色さえも変わっていく。
空の黒が薄くなるにつれて、ライトを照らさずとも周囲が目ではっきりと確認取れるようになるまでに時間はかからなかった。
静寂な住宅街から離れていくと、途中立ち寄った神社で祈願をしてから、再び、自転車に乗って行き着いた先にあったのは、空よりも青く広がる海だった。
清新な空気を含んで、遥か彼方から一つの線となって白く明るい光が伸びていく。
やがて、顔を出した太陽から発した光がうっすらと残る闇とで溶け合う空の色は、目を逸らせないほどに神秘的で、朝の光を受けてキラキラと輝く海と同じ、朝が生まれる瞬間を二人は見ていた。
「綺麗だな」
「うん」
幾つかの言葉の中から、素直な言葉が口からこぼれた。
そう、二人が約束したのは、一緒に初日の出を見ようというものだった。
果たされた目的の充実感と二人で見たという幸福感から、コレは夢だと思わないように、スザクがライの横顔をのぞき見る。
光を帯びて輝いたライの銀髪がサラサラと風に吹かれるように僅かに揺らぐ。
太陽を凝視したままのライの瞳の色は、闇夜の月と同じく静かな輝きを秘めているけれど、普段の無表情とは違い、瞳は感動を覚えたように揺らいで、頬には僅かな朱が見えた。
少し高揚した様子に、スザクは此処まで連れて来た事に満足げに微笑むと、ライへと身体を向けて、
「あけましておめでとう」
感動の冷めぬ様子ではあったが、スザクを見やったライは、同じように向かい合って、
「スザクーーうん、あけましておめでとう」
「今年もよろしくな」
「ーーーよろしく」
スザクのほうから、そっと手を伸ばして差し出すように向けると、問いかけるようにライが視線をあげる。
「新年最初の握手」
「えっ?・・・」
「ほら、ライも」
差し出したスザクの手にそっと重ねて、二人で握手を交わした。照れくさそうに笑いあって、再び見る約束を結んだ。
「・・・イ、ライ、起きて」
身体を揺すられると共に自分を呼び声に導かれて、薄く目を開くと、覗き込んできた緑の瞳とかち合う。
「スザク・・・?」
手で目をこするように、ライは寝起きのかすれた声で、スザクの名前を呼ぶ。
時計の針だけ僅かに聞こえるほどに静かな部屋では、時折、布のこすれる音がするだけ。
ライが時間の確認をすると、まだ真夜中、カーテンから覗く日の光も今はない時間帯だった。
普段なら、まだ寝ている頃であり、起きるのはいつもスザクよりもライのほうが早いにもかかわらず、今日はどういうわけかスザクが先に起きていた。
「やっと起きた。よし。ライ、起きたなら準備して」
「準備って・・・・?」
ベットの軋みと共に、スザクが退く様にしてベットの横に立つと、
「昨日言っただろ。早く着替えて支度するんだよ」
「? まだ深夜だよ?」
寝起きのせいか頭の思考がまとまってないライに、用意したと思わしき畳んだ服をスザクが投げてよこす。
「だから今から出かけるんだろ」
「何処に?」
首を傾げるライへと、スザクが不安そうに腰を両手に当てて、
「まさか、もう忘れたんじゃないよな?」
「忘れるって・・・あっ」
ようやく正常に機能し始めたライの頭が昨日の事を思い返す。それに、笑みを浮かべたスザクが
「思い出したか。見に行くこと」
「うん」
返事と共に頷いたライへと、スザクも満足げに頷き返すと、ライは私服へと着替えた。
先に、外で自転車を引っ張り出して玄関前で準備していたスザクの下に、用意の出来たライが急ぎながらも、まだ寝静まった室内と両親には告げてないこともあって、音を立てないように、ライが扉を静かに閉めて駆けて来た。
「スザク、自転車で行くの?」
「うん。歩くよりこっちのほうが早くいけるだろ。ライも早く準備しろよ」
「わかった」
もう一つの自分の自転車をとりに行こうとしたライを
スザクが引き止める。
「ライ、何やってんだよ」
「? 自転車で行くなら、僕のも必要だろ」
「一つあれば十分だろ」
まさかと思い問いかけるように、ライが口を開く。
「スザク、はどうするつもりなの?」
「どうするって、だから、自転車一つなら二人でも大丈夫だろ」
当然のようにそう言い張るスザクへと、
「・・・二人乗りは、交通違反だよ」
「それは、そうだけど・・・いいんだよ。見てる大人なんて周りにいるわけじゃないだろ?」
「駄目だよ」
即答したライに、不満だと言いたげに眉を寄せたスザクは、
「俺と一緒じゃ不満なのか?」
「そうは言ってない」
どうにも、二人で自転車に乗りたいスザクと、交通違反となるから駄目だと真面目なライは互いに譲る気もなく、無駄に時間だけが過ぎていく。こうなってしまうと、本来の目的も達成出来なくなると思ってか、溜息をついたライは、
「・・・わかった。此処で言い争っても遅くなるからコレで終わりにするけど、二人乗りでも十分気をつけるんだよ」
ライの譲歩に、スザクは勝ったとばかりに上機嫌に笑うと、
「へへっ。ほら、早く。取りに行く時間が勿体無いから、俺のチャリにでも乗ってけよ」
やれやれと苦笑交じりに頷いたライは、後輪の上に備え付けてある荷台へと腰を下ろす。
そして、落ちないようにとライの体が身を寄せるようにして手をまわしたことと周囲を確認し終えたスザクは、
「今は通行人も車もなし。んじゃあ、出発な」
「うん」
ちゃんと掴まれよっとスザクが念を押すように言ってから、二人を乗せた自転車のハンドルをぎゅっと握り締めて、ペダルを踏むと共に、自転車が動きはじめた。
二人の重さに普段よりも速度が落ちているけれど、それでも、スザクは二人で描いた目的を果たす思いとライを乗せた喜びを隠しきれない様子で、ペースを落とすことなくそれ以上にぐんぐんと速度を増して行くと、流れゆく景色さえも変わっていく。
空の黒が薄くなるにつれて、ライトを照らさずとも周囲が目ではっきりと確認取れるようになるまでに時間はかからなかった。
静寂な住宅街から離れていくと、途中立ち寄った神社で祈願をしてから、再び、自転車に乗って行き着いた先にあったのは、空よりも青く広がる海だった。
清新な空気を含んで、遥か彼方から一つの線となって白く明るい光が伸びていく。
やがて、顔を出した太陽から発した光がうっすらと残る闇とで溶け合う空の色は、目を逸らせないほどに神秘的で、朝の光を受けてキラキラと輝く海と同じ、朝が生まれる瞬間を二人は見ていた。
「綺麗だな」
「うん」
幾つかの言葉の中から、素直な言葉が口からこぼれた。
そう、二人が約束したのは、一緒に初日の出を見ようというものだった。
果たされた目的の充実感と二人で見たという幸福感から、コレは夢だと思わないように、スザクがライの横顔をのぞき見る。
光を帯びて輝いたライの銀髪がサラサラと風に吹かれるように僅かに揺らぐ。
太陽を凝視したままのライの瞳の色は、闇夜の月と同じく静かな輝きを秘めているけれど、普段の無表情とは違い、瞳は感動を覚えたように揺らいで、頬には僅かな朱が見えた。
少し高揚した様子に、スザクは此処まで連れて来た事に満足げに微笑むと、ライへと身体を向けて、
「あけましておめでとう」
感動の冷めぬ様子ではあったが、スザクを見やったライは、同じように向かい合って、
「スザクーーうん、あけましておめでとう」
「今年もよろしくな」
「ーーーよろしく」
スザクのほうから、そっと手を伸ばして差し出すように向けると、問いかけるようにライが視線をあげる。
「新年最初の握手」
「えっ?・・・」
「ほら、ライも」
差し出したスザクの手にそっと重ねて、二人で握手を交わした。照れくさそうに笑いあって、再び見る約束を結んだ。
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