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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
ゆるゆると 掴んだ指先 その温度
着替えている間も何故か居座るノネットに、ライはわずかにためらいを浮かべたまま、それでも無表情ではあるのだが、シャツのボタンを止めている間にも、視線に耐えかねてか気を紛らわそうと、どうして部屋を訪ねにきたのかと話を振るのだが。
「休みを貰ったのでな」
ベットに腰掛けたまま、両手をつくように実にリラックスした体勢ながらも、何処かきりとして見えるノネットへと視線を向ける。
「これから、お出かけですか?」
「ああ。気晴らしに出かけようかと思っていたんだ」
ノネットは、言いながらベットから起き上がり、そのまま白いレースつきのカーテンを開くようにして外へと目を向ける。
青空の覗く日差しの眩しい季節。
外へと出かけるにしても絶好の天気に満足げに、ノネットは目を細め口を緩める。
「最近は遠征での仕事が多かったようですし、休めるときに身体を休めて置くのもいいのかもしれませんね」
今まで詳しい話は聞かないものの、忙しいくらいに実家に帰るのが遅くなっていたノネットは、いくらタフだと言っても疲れの色が伺い見えて、心配させぬようにとわざと普段以上に明るく振舞うさまは、ライには痛々しかった。
強い人ではあるけれど、やはり一人の人間であり、女性なのだ。
出来ることがあるのなら、助けになりたいと思うのは、ライにとっては此処の生活を覚えるほどに至極当然なことだった。
無表情にどこか憂いを湛えた瞳で、目を伏せるライとは、裏腹に、喜びに声がうわづるくらいの明るい顔でノネットが振り返る。
「そうか。では、お前も支度して、出かける準備をして置け」
「は?」
一瞬言われた内容を聞きそびれ、ライは目を瞬かせる。
「ん 何をきょとんとしている。お前も出かける支度をしとけと言ったのだ。何、既に馬車は待たせてあるぞ」
ノネットの指差す方向を見る様に窓の外を覗き込むと、確かに馬車が用意してあるのが見えた。
「あの・・・ノネットさんは、今日一日を有意義に過ごすつもりなんですよね?」
「ああ。だから、お前と出かけようとしているだろう。何故、そう思う?」
「貴方の休暇であるのに、その一日を僕と過ごすよりもノネットさんの好きなようにしていたほうが気が楽ではないのかと思ったんです」
ライの真剣な表情に、目をぱちくりしたノネットは、やがて高らかに笑い声を上げる。
「あはははっ! 何を気にしてるのかと思えば。当然だろう。私の予定にはお前もついているのだから」
笑い混じりのノネットの声には、嘘偽りは内容だと後半真顔で言う事に、ライの方が目を見張る。
「楽しい休暇になりそうだ。お前に今日はとことん付き合ってもらうのだからな」
えらくハッキリした言葉で言ったノネットだったけど、それとは別にライの白く綺麗な片手を包むようにした向けた向かい合うその表情は、とても穏やかなものだった。
握り返すその手は暖かなもので、ライは払いのけることはなかったのは、愛しい気持ちを表すように髪へと口付けを落とされたからだった。
続く