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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
優しさが痛い
「いいわよ。元から貴方を引き取ったのも学生として通えるようにしたのも私とみんなの意見もあるしね。ああ、そうだ。この際、今の姿で社会勉強として、バイトでも始めてみる?」
しばし黙っていたルルーシュがミレイへと口を挟むのは当然だった。
「会長、さっきの話を聞きましたか?。本人がまだこの状況に戸惑っている中で、何をやらせる気ですか?」
「やれることなら何でもいいけど、そうね。本人が何かやってみたいと思うバイトがあればそれでもいいんだけど」
「世間体に疎くましてバイト経験のないライに、その質問は難しいと思いますが」
「そうねぇ。それじゃあ、昼間にショップの店員さんなんて、どうかしら?」
その瞬間、エプロン姿で客の接待をするライを上空に思い浮かべた一同。
レジ打ちだけにもかかわらず、美形が居ると噂を聞いて
列を成す女性客。
ライなら覚えられない仕事はなくきちんとこなせそうだが、ある意味周りの影響が強すぎて他の人が仕事にならない可能性が簡単に想像できた。
首を振ったシャーリーが、別の提案にと手を上げた。
「あのね。昼間じゃなくても、夜の仕事もあるんだよ。例えば、ホストとか」
煌びやかな世界にスーツを纏った青年は、新人であるにもかかわらずその天然的な技でお客を男女問わず虜にする。
へたれば客じゃなくてライが、どっかの社長婦人や伯父さんにそのままお持ち帰りされてしまいそうなことにもなりかねないっと、これまた簡単に想像できてしまい、まだ何も始まっていないのだが、ライ以外の全員の心の声は一致した。
「「「「(そんなことさせるものか!)」」」」
さすがにそんな想像していることなど知らず無言の皆に訝しげに思い綺麗に眉を顰めたライに気づいて、
「色々あるにはあるけど、まず始めに、うちで使用人として働いてみない」
「使用人・・・咲世子さんのやっている」
「そうそう!」
「うん、それならいいんじゃないかな。仕事する以外は前と変わらないと思うし」
「俺もそれには賛同だな。咲世子には後で話をしておく。勿論お前の意見が最優先だがな」
ミレイとシャーリーに続いて、ルルーシュの意見を聞き、他の皆も同じ意見のようでうんうんと頷く様子に、ライは目を瞬かせ、やがて考えるように目を伏せる。
静かな沈黙が下りて、皆が見守るように言葉を待つ。
「・・・僕なりに自分のやれることをしたいと思うので、使用人の件は、後ほどお話を伺いに行っても構いませんか?」
静かな口調で、ライはミレイへと視線を向けると、
「勿論よ!」
ミレイが笑顔を見せると同時に、ぱぁっと周りも花が開いたような明るい表情に戻り、賑やかさが戻る。
本人以上にこれからのことを楽しんでいるそんな皆は、最初こそ戸惑ったものの、雰囲気は前と変わりなかった。
何を杞憂していたのだろうかそう思いながら、ライは柔らかな微笑を浮かべているのだった。
続く