刻まれた運命、あらがう矢を引き放つ

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久しぶりにギアス寸劇　桃太郎パロ　第十五話　ちょいカレライより　
主役C.C.　ライ　ナレ、リヴァル 猿、スザク　雉、ルルーシュ 赤鬼カレン。
C.C.×ライよりです。
お話は、続きからになります。

 



刻まれた運命、あらがう矢を引き放つ

 



天の声『突然ロープを切ったのに、驚いたのはカレンだけではなかったが、C.C.はその様子を見守っていた。開放され戸惑いを浮かべるようにライを見上げるカレンの頬に、ライの手が触れる』


カレン「なっ、何今更仲間になる気になったって言われても、私は!」

ライ「僕は忘れてしまっても、君が覚えていた。ずっと此処で待っててくれたのは事実なんだろう？」


天の声『瞳を覗き込むようにして話すライに、カレンは目を逸らすものの、嫌がっているようには誰の目から見てもわかった』


ライ「すまない。辛い思いをさせて」

カレン「私は貴方がいないだけで、辛いなんて思った事は一度もっ、ないわよ」

ライ「じゃあ、どーして目を逸らすんだ？【カレン】」


天の声『ライの瞳が夜空に浮かぶ月のように惹きつけられる輝きを帯びて、その薄い唇から零れ出る言葉は、詞の様に耳にするりと馴染んで、まるで催眠術でもかけられたかのように目を逸らせずカレンは聞き入ってしまっていた』


カレン「ライ・・・」

ライ「過去は戻らないが、思い出にならぬように、僕をその瞳に映してくれないか。君から離れられぬように」

カレン「ライ・・・私は」


天の声『（なんか、一箇所だけ二人きりの世界になってる気がするけどいいのか？）C.C.と密かにアイコンタクトをとったライは、押しの一手とでも言うべきか、言葉をカレンに告げた』


ライ「【君が必要なんだ】。カレン」

カレン「えっ・・」

ライ「此処にいる皆を守るためにも、協力して欲しいんだ。それでも、この場は許せないというなら後で僕が甘んじて咎めを受けよう。全ての原因は僕一人なのだから、それで勘弁してはもらえないだろうか」

カレン「それは・・・、別に私は貴方に対して怒っているわけではなくて、やっと帰ってきたと思ったら隣に別の女がいるから、それで」


天の声『照れ隠しに目を伏せて後半ごにょごにょと言葉を濁すようにして唇を尖らせたカレンに、その両肩を掴んで顔を向けさせたライは』


ライ「カレンの【本心が知りたいんだ。僕と一緒に来てくれないか？】」

カレン「もう、わかったわよ。貴方のために一時的に案内は引き受けるけど、それだけよ」


天の声『しょうがないなぁっと溜息をこぼしたカレンは、昔のライを見たようで少し晴れ晴れとした表情で返事を返すと、ライは礼を言いながら抱きついたことに慌てる。そのときにはいつもどおりのライだったのだが。
普段の天然的な生真面目さと変わって、危うい儚さをか持ち出しながらの甘い表情にたらしのような口ぶりで、口説いている様子に、スザクや他の皆は一瞬あれは誰だろうかと疑いつつも呆然と見ていたのを、鼻で笑うようにしてC.C.が堂々と付け足した』



続く