甘さと苦さどちらがお好み？

お礼話>ハロウィンのお話。
始めに、ミレイ・リヴァル･ニーナが登場。
それでは、続きからどうぞ。

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甘さと苦さどちらがお好み？


「こちらに、着替えてください」

 

　そう言って、手渡された衣装を、肩と腕を出し、ふわふわと柔らかい羽をつけた、妖精衣装のニーナから、受け取って、コレはっという様にライが見返すと、

「ハロウィンのお祭りの際は、生徒全員仮装するようになっているので、コレに着替えてから、ご参加くださいと、会長からのお達しです」

「そうよ。ライもちゃんと参加できるように、衣装を用意しておいたから、貴方も楽しめるわね」

　赤の映えたドレス姿の、不思議の国のアリスの、ハートの女王様を着た、ミレイの言葉に、無言で持った衣装に目を落とすと、

「全員、参加で、仮装」

「まぁ、祭りだから、割り切ってやれば、お前も楽しめるんじゃないか」

　黒の外見に、赤の裏地のマントをした、吸血鬼の姿のリヴァルが、笑うようにそう言うと、口の中につけ牙らしい八重歯がのぞいた。

「割り切ってか･･･」

　そうして、着替えたライの姿に、

「あら、似合ってるじゃない！。もっと大胆にした方がいいかと思ってたけど」

「はい、いいと思います」

「ん、確かに。異様に様になってるのが、腹立つけど、それで参加できるならよしとするかな」

　
　と、それぞれに感想をもらしてくる始末。

「ミレイさん、コレも僕には充分大胆なものに思えますけど」

「そう？じゃあ、次はもっと大胆なのに変えてみようかしら」

「･･･････」

　ミレイの言葉に黙り込んでしまったライに、冗談よ。次は貴方のやりたい衣装で参加
出来るようにするから、心配しないでっと、返される。

「それじゃあ、ハロウィンをより楽しむために、お菓子をいっぱい貰うか、悪戯を仕掛けていくわよ！」

　「オー！」とリヴァルとニーナの言葉が重なって、ライの声がないことに気づいたミレイが、ライへと振り返って、

「ライ、ほら～、貴方も交ざって」

「あ、ああ。ミレイさん、僕はともかく、スザクやカレン達の姿は見えませんが、何処に行ったんだ」

「ああ、それなら。先に言ってるわよ、そうそう。どこかで会ったら、゛トリック・オア・トリート！゛って言ってみれば、面白い反応が返ってくるかもしれないわね」

　ニッコリと笑うミレイに、聞きなれない言葉にライは、

「トリィク･･･それは何の呪文ですか？」

　問いに答えるように、リヴァルが横から口を出してきた。

「呪文じゃないって、ハロウィンの日だけの合言葉みたいなもんかな。お菓子くれなきゃ、悪戯するぞって。一般的には、家を訪ねていってすることなんけど。此処では、参加している生徒、先生も交ざってたげで行われる。お菓子をもらう事が前提ではあるけど、ただ悪戯してみるのも一興かもな」

　リヴァルの言葉に頷いたミレイが、

「そういうこと。貴方も誰かに試してみなさい。ああ、言われた場合も考えてお菓子も生徒会全員に用意してあるから、ライも持って言ってね」

そうして、放送の合図と共に、始められたハロウィンというなの、お祭り。
　彩るのは生徒たちの賑やかな声と学園内にかけられた音楽。
　生徒達は、仮装を披露したり、お菓子をもらったり、悪戯をしたりと、男女関係なく交じって楽しそうな雰囲気の中、

トリック・オア・トリート

早速、ライにあの言葉がかけられました。
さて、ライのいる場所は一体何処？

・エントランスホール
・ナナリーの部屋
・廊下
・中庭
・自室

［留め］