桃色思考に溺れたい

女性と恋愛のコメントにて、ノーマルライとニーナ希望とありましたのでニーナ×ライ（女体化）まずは、ライ視点です。
お話は、続きからになります。



Girls　Dream of bubble・番外編_{桃色思考に溺れたい}



最近、ニーナの様子が可笑しい。
　何か手伝いをしようものなら、自分がやると積極的に行動を起こし、二人きりの時に声をかけようものなら、二の句もなく避けられてしまう。
　彼女に対して今までの自分の行いを振り返ったが、怒らせたり嫌われるようなことは何もしていないと思っているのだが、知らず知らずのうちに傷つけてしまったのではないかと憶測さえ浮かぶ。
　しかし、ただの憶測で決めてしまうのは危険だと思い、まずは話をしてその原因を明らかにしようと僕は、廊下ですれ違ったニーナへと声をかけた。
　ニーナは、一度振り返る際にお辞儀をするだけで、そのまま歩き出してしまう。
　生徒会室で話した時にも振り向いた際にも、頬が赤いのも気になった。


「？　待ってくれ。ニーナ」


　前をひたすら歩いていく彼女は前方は見ていなかったらしく、痛いくらいの勢いで壁にぶつかった。
　そこまで判断能力の鈍いものではなかったはずだ。
　額を押さえて蹲る彼女に駆け寄る。



「ニーナ、大丈夫か？」


　顔をあげて見つめるニーナの視線は、虚ろにとろんとしていて頬さえ赤いし、体温も幾分か熱い気がする。
　もしや、彼女は風邪をひいているのではないかと、周りを気遣って無理していたのではないかと僕はそう杞憂していた。



続く