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コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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web拍手にあるのは、女体化ライ小説(絵含む)・現在6種類。女性化ライ・番外 スザク篇話追加


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主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
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★2010/05/24 (Mon)
訪問者様ありがとう。拍手ありがとうございます! これからも励みに頑張ります。
赤頭巾と狼パロの続きで第三話、天子と玉城登場の
神楽耶×ライです。
お話は、続きからになります。

拍手を送る

貴方と私の見えているもの



 人としてみれば、狼は畏怖べき存在である。

赤頭巾事、神楽耶は本来の目的だった森の向こうにある小さな家へとお見舞いに訪れ、友達である天子に此処までの行き先を語り始めた。すると、


「えー!?、狼と」

「しー、声が大きい」


 あっと気づいたように天子は両手で口をふさぐ。
 しかし、誰もやってこないことにほっと二人で胸を撫で下ろすと、天子は声を潜めて話し始める。


「狼から、どうやって逃げて来たの?」

「それは、その」


 答えるのに戸惑ったのは、逃げてきたというよりも逆に助けられたのだが、狼でそんな話聞いたこともないゆえ信じられるものではなかったが、大人に知られればあの狼も狩人の餌食となりうる。それだけは避けたくて、他の誰にも秘密にすると約束した上で神楽耶は口を開いた。


「信じられないかもしれないけど」

「うんうん」


 ベットから身を乗り出すようにした天子は興味津々とした様子で頷きながら耳を傾けていた。





 その頃、人型の姿ではなく本来の獣の姿となったライは群れの中にいた。
 辺りは岩と緑のばかりが目立つ場所に複数の狼が集まり、思い思いの時を過ごす中、ざわめいたのは、銀色の狼が姿を現したときだった。
 皆、遠巻きに見ているだけで好んで近づくものはいなかった。
 それほどに、ライは一族の中で異質な存在として煙たがられていたのだ。
 見た目も食事も含めて。
 その中、たった一匹の狼、玉城がライへと近づいてきた。


「よお、ライ。今朝の収穫はどうよ」


 知り合いの声にライは振り返る。


「収穫? ああ、畑の事か万時うまくいっている」

「そうじゃねぇーだろ。お前はなんだ。狼だろ。草とかその辺の木の実とか食ってないで肉食えよ。肉、そんなんだから、鍛えてるわりに細せぇんだよ」

「これも食べれるぞ」


 口に持っていた大きな葉を地面に落して広げると、その上には、木の実や果物といった物が乗せられていて、玉城は不満げに眉を寄せる。


「食べれるとか食べれねぇとかじゃねぇだろ。狼ってーのは、もともと主食は肉だ。それなのに、てめぇだけは木の実やら果物やら小動物と同じような物食いやがって」

「時と場合によるが、鳥や兎も食べてる」


 唸るように苛立ちを含めた声で玉城は反論する。


「そんなので腹の足しになるか!。もっと大物を狙えよ。鹿とか羊とかこの森で探してもいねぇ生き物じゃねぇだろ」

「今でもこれで十分足りている」


相変わらずなライの態度に、玉城は地面に座って呆れたように頭を垂れる。


「お前なぁー、仲間の奴らに何て言ってるか、知ってねぇからそう言えんだよ。貧弱野郎とか臆病者とか、だから女にもてないとか技量がないとか」

「後半は、君がよく言われることじゃ」


 顔をあげた玉城は、他の狼たちが呼んでいるのに気づいて、立ち上がる。


「いいんだよ。とにかく、好きに言わせて置いてお前はそれでいいのかよって言ってんの」

「言うことはそれだけなら、僕は此処で失礼する」


 玉城が自分と関わりあうのをあまり好ましく思っていない周りの連中が、自分ならまだしも玉城にまで害を及ぼすとも限らないので、ライは話を終えるように、再び散らばった木の実を鼻先で集めるようにして、葉を器用に包み込んで持ち上げる。
 そうして、背中を向け歩いていこうとすると、


「お前な。言われ放題で言い返さねぇつもりか。そんなんだといつまでたっても、臆病者呼ばわりだぞ」


 何歩か進んだ足を止め、ライは言った。


「玉城、君はどう思ってるんだ」


 他の狼達と共に狩りをする玉城がわざわざ孤立しているライの元に近づいたとしても、立場が悪くなるだけだということをライも知っているからこそ問うた。
 しかし、玉城は、何を今更といった調子で鼻で笑うと、


「俺か? んなの決まってんだろ。お前はそんな奴じゃないって事は付き合いでわかるって」


 最初は興味本位にしても、玉城はライを仲間として見ているのだとそう感じた。
 今は孤立した状態だが、一人ではないことはライも知っていた。


「ああ。君みたいに信じてくれる仲間がいるなら、他に否定されても生活には今の状態でも問題ないんだ。だから、玉城は心配せず普段どおりしていればいいだけだ」


 振り返ることなくそういい残して、ライは去って行った。
 その後ろを玉城は無言で見送った。
 唖然とした様子で。

 

 続く

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