残り時間の歯車

訪問者様、拍手を押してくださった方、ありがとうございます。
僕＋君＝何？の続きで、
女性陣＋スザク×ライです。
お話は、続きからになります。

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残り時間の歯車



「スザク」

「ん、なんだい？」


　ティーカップに口をつけていたスザクは顔をあげて、隣のライを見た。


「僕達の関係は、友人で合っているな･」

「どうしたんだい？　急に改めて」

「いや、誤解があるようだから、念の為の確認だ」

「うん。勿論、大切な友人だよ」


　やはりなと嬉しそうに口の両端を引き上げて笑って頷いたライは、正面に座るミレイに向き直ると、


「僕も彼を大切な友人として認識している。だから、妙な誤解は与えないように訂正しておいてくれないか」


　ニコニコと笑うスザクと真顔のライを見比べ、シャーリーとニーナと身を屈めてミレイは声を潜めるままに話をした。


「ねぇ、今のどう思う？」

「怪しいよ、やっぱり。友達の前の大切な部分が幾分か強調されているように聞こえましたし」

「うんうん」

「確かに二人とも言ってもおかしいことではないけど、何か私たちに隠している気がするわよね」


　頷きあう三人に視線をいっせいに向けられたスザクとライは、それに気づくことなく二人だけで談笑を交わしているのだった。
　
　ミレイの携帯音が鳴り、シャーリーは目を向ける。
　そこに、ああ、そういえば忘れてたと先ほどカレンに連絡していたミレイの困り顔が映る。

　それは波乱の幕開けだと知らずに。





終わり