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コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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★2009/01/08 (Thu)

お礼話。どこかとかぶっているかもしれませんが、ゼロさま祝い、C.C.も少しだけ出演。
ゼロ×ライ(LC主人公)です。
お話は、続きからになります。
拍手を送る



残った言葉と忘れた声



「ん、部屋の明かりも点けていないのか?」

 
そうして、部屋の電気を点けると、暗い室内の中に明かりが灯ってて、

 
「C.C.。居るのなら、部屋の明かりくらい点けたらどうだ。」

 
 ソファにいた人物へと声をかけながら、マントを片付けるように脱ぎ捨てる。

 
「誰だ。お前は」

 
 とC.C.とは、別の男の声が返ってきた。

 
「ライ?、ああ、お前が来ていたのか。私に用か、それとも、C.C.に呼ばれて此処に来たのか?。ん、何故、C.C.と同じ服装をしている?」

 
 学園で一番見たのは拘束服であることは、知っている。拘束服の姿から、制服、それから、黒の騎士団の服へと見ているのだが、今どういった理由をもって、その服へと戻っているのかと疑問が横切ったゆえに、尋ねたのだか、ライが耳を疑う言葉を返した。

 
「私が、C.C.だからだ。おかしなことを言うな。そもそも貴方は誰なんだ。ゼロは、既に此処にいるというのに」
 
「なんだと!」

 
 示した先に見たのは、確かに、ゼロと同じ仮面に服装の人物が足を組んで、ソファの上で寛いでいた。ライを隣に従えて。

 
「・・・・・どういうことだ」
 
「ゼロ」
 
「・・・・・」

 
 確かに、呼ばれた名前は、自分のはずなのに、それは、もう一人のゼロの姿をした者の方へと向けられていることに、心に、苛立ちを覚えた。
 
 
「貴方とは似ても似つかない偽者が現れましたが、いかがなさいますか?、ゼロ」
 
「何を言ってる。ゼロは一人であり、本物は、この私だ。何のマネかは知らないが、私の姿でそれも私の目前で、こんな茶番を見せつけるとは、それ相当の覚悟があるのか、それとも、私への当て付けとするのか、なら、片腹痛い」
 
「あの者、自分は本物であると、ゼロ様の御前であのように申しておりますが、ゼロ御命令を。貴方の妨害となるのであれば、貴方の手を汚さぬよう、私自らあの者に体裁を加えたほうが、宜しいでしょうか?」
 
「っ、馬鹿な。私の声が届かぬというのか。ライ!」

 
 喉の奥で笑う声が聞こえ、そちらを見れば、ゼロの仮面をとった、C.C.が、面白そうに目を細めて、ゼロを見ていた。

 
「なかなか、面白いものが見させてもらった」

 
 仮面をとると、長い髪がさらりと流れて、
 
 
「C.C.!。・・・何のマネだ」

 
 仮面をテーブルへと置いた、C.C.がからかうようにして、

 
「今日はお前の誕生日だと聞いたのでな、少しばかりの余興を見せてやっただけだ」
 
「余興だと」
 
「C.C.。やはり、まずかったのではないのか」
 
「何を言う。ゼロの祝いに何かしたいと言って、私の提案に乗ったのはお前だろう?」

 
 C.C.の言葉通りなのか、黙ってしまったライへと、ゼロの視線が突き刺さる。

 
「ライ、一体どういうことだ、私に説明してもらおうか」
 
「・・・ああ。実は、C.C.と僕とで、ゼロへとお祝いができればと、思ったのだが、それだけでは面白みがないと、C.C.が提案をして、僕も押し切れず乗ってしまったが、少しばかり度が過ぎた、悪かったと今反省している」
 
「何だ。あんなにライの前で狼狽を晒してしまったのが、そんなに嫌か?」
 
「C.C.。悪ふざけは大概にしろ」
 
「私だけを責めるのはお門違いだろう?。さて、私はこれ以上は付き合いきれん。ライ、後は委ねたぞ。それから、ゼロ、プレゼントはちゃんと残しておいてやるから、お前の好きにすればいい。じゃあな」
 
「C.C.。待てっ」

 
 ライが後を追おうとした腕をゼロにとられて、ソファへと引きよせられ、ソファの背凭れの上部分に手をついて、膝を立てるように足を乗せて、どうにか、体制を整えた。

 
「誰が、帰れと言う言葉をかけた」

 
 丁度、ゼロの上に覆いかぶさる形となって、慌てたように退けようとする腰を、フッと笑うようにして、手で遮られた。 腰にまわった手袋越しの感触に、逃れようと身をよじるが、捕えたその手が、逃がさぬように力をこめるだけで、どうしようもない状況に息をついて、ライがゼロに言った。

 
「C.C.の言葉に乗ってしまったこととはいえ、ゼロ。不快にさせてしまったのなら、謝る。それでも、君の怒りが収まらず、僕に向けることで気が済むのであれば、いくらでも付き合うつもりだ」
 
「ああ、あの時のお前の言葉は確かに、不快ではあったな」
 
「すまない」
 
「謝る前に、まず私に何か言うべきことはないのか?」
 
「?。それは、贈り物のことか」
 
「そうだ。あれが、贈り物の前の段取りであるなら、今思う怒りの矛先も変わるものだが」
 
「そう、か。けれど・・・残念だが、C.C.は先程プレゼントを置いておくと言ってはいいたが、何も預かってはいないし、僕も何も用意していないんだ」
 
「・・・ほぅ。C.C.の先程の発言、お前はそう捉えるのか」
 
「どういうことだ」
 
「C.C.は、お前には、渡さなかったのでなく、渡す必要がなかったのだろう」
 
「?。何が、言いたい」
 
「プレゼントの事は後だ。私は、まず、お前からまだ聞いていない言葉があるのだが」
 
「言葉をか?」
 
「ああ、そうだ」
 
「しかし、それなら、まずは掴んでいる手と腰にある手を離してくれないか。ゼロ」
 
「断る」
 
「怒ったのか?」
 
「・・・・・そうではない。ただ、先程の言葉がまだ引っ掛かりがあるから、直接にお前から確りとその口で確かめたいと思っただけだ」

 
 その言葉に、驚いたように目を開いた、ライは、少なからず、あの言葉がゼロに与えるものは大きかったのだろうと、少し照れを含んでか頬を微かに染めて、静かにゼロへと告げた。
 
 
「生まれてくれたことを嬉しく思う。おめでとう」
 
「ようやく聞けた。その言葉。確かに貰い受けよう。しかし、仮面越しとはいえ、複雑なものはあるな」
 
「そう思うのなら、仮面をはずしたらどうだ。今、僕以外の人間は此処には寄り付かないはずだから」

「それは、どういうことだ。詳しく聞こう」
 
「ああ、ゼロが来る、つい先ほどにも、C.C.が話していたのだが、ゼロ、貴方があまり休養をとっていないから、今日と言う日だけ、他の奴等の面倒を見てやろうっと。これを機会に休息をとれっと言いたいのだろう。C.C.らしい言葉だな」
 
「・・・そうか、C.C.、ようやく私にもその意味を理解した。遠慮なくその好意を受け取ることにしよう」
 
「そうか。そうしてくれるとありがたい。仲間もゼロの体調を少なからず気にしている者もいるだろうから、容易にここには立ち寄らないよう、僕からも話しておくことにしよう。後は、貴方の時間だ」
 
「時間、そうだな。それより、ライ、今日は、私に幾らでも付き合うといった言葉、撤回はないな」
 
「あ、ああ。それなら、後にでも」
 
「後に、ほぅ。私に必要な時間は今だ。私の時間の中にお前の事も含まれているのだがな。つまり、時間の共有だ。贈り物よりもあの言葉有効ならば、お前の時間を私に使わせてくれないか。それには、まず、この仮面が邪魔になる。外してくれないか」
 
「時間の共有?貴方にしては珍しいこともあるんだな。それに、いつもは仮面を誰かに外す所を晒す事はなかっただろう、なのに急にどうしてそんな」
 
「ああ、よっぽどのことではない限り、素顔を見せることはC.C.以外に無かったが、お前は既に仮面の裏を知っているだろう。今更、確認取るまでも無いことだ。それに、先程、私に見せた忠誠心を試してやろうとしたまでのことだ。ゼロへと向けて言ったのはお前だっただろう」
 
「あれは、C.C.が言わせたようなものだ」
 
「本当に、そうか?。しかし、お前がしたくないといっても、手は動かせるだろう」

 
 ライの手を取って、いつもの仮面をとる動作へと、ゼロは自分の手を重ねて、持った仮面を横へと投げた。 仮面をとった素顔がライの前に現れ、その姿を映そうと瞳が開いたまま、ライの手を使って、口を覆ったそれも外すと、口元に怪しい笑みが浮かべられていた。

 
「っ、やはり、まだ怒っているのか?あのような真似事をして」

 
 途端に体の向きを変えられたと思えば、強引にソファに沈められ、息をのんだライは、正面から、目を細くしたゼロの素顔を見ながら、言葉を紡ぐと、

 
「ああ、そうだったな。の言葉を無視した罰も含めて、十分に、その身に味わうといい」
 
 
「何を?。それは、先ほどにも、すま・・・」

 
 その言葉は、ゼロのキスによって、遮られライの瞳は、驚きで開かれた。 まるで、それ以上の言葉を拒むかのように、僅かに開いた口に入り込り、時間のある限りを尽くすように2人は深めていった。
 確かに、C.C.の言葉の通り、誰も彼らの逢瀬を邪魔するものは無かったのだが、果たして、彼女が本当に贈ったものは何だったのか、それは、誰にも知ることはない。
  
[終り]

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