選択と決断をご賞味あれ

ライ受けBLお相手アンケートへ投票ありがとうございます。結果により、ルルーシュとなりましたので、ルルーシュ視点で、デート
ルルーシュ×ライです。
お話は、続きからになります。

選択と決断をご賞味あれ


公園内に、賑やかな音楽と人の声。
　いつもは、夜で静かな風景も、連なる露店と彩る提灯の明りが薄暗い道を、仄かにも暖かく照らし作り出される影。
　その上を歩く人の流れは、穏やかでこれが祭りを出す雰囲気なのかと思える程に、俺自身も童心に戻ったように心躍るのは、その祭りの雰囲気に飲み込まれたわけではなく、傍にいるもののせいなのだと第三者からすればのろけだとあきれるくらいに、俺はその存在をこの目に止め、ナナリーとはまた別の愛おしさを形作っていた。
　
　俺の着てる浴衣とは別に、黒の線の入った藍色の浴衣は男のもので、華奢な身体を守る鎧のようだと思った。
　露店の光を映す銀の瞳を見せた横顔から僅かに見せる肌は白く、そこだけ浮世絵離れしているように見える。
　しかし、男女問わず思わず好奇にかられ目を留める視線にすら気づかず、ライは無表情ながらにも、俺の目には瞳が体験したことのないものに出くわしたように輝いているように映るのは、贔屓目なのかもしれないと、ライの傍に歩み寄る。

あらかじめ約束を立て、二人きりとなれる場所に誘い、周りに知るものもいない。これ以上ないってくらいの好条件なのは間違いないのだが、


「さあ、張り切って遊ぶわよ」

「あー、会長待ってください!」

「うわー、おいしそう。あーあっちも、どれにしようかな～。もう、迷っちゃうよ～」

「シャーリー、さっきも食べてなかった」


　遠くで聞き覚えのある声を耳にするが、俺はライへと近づく前に、行く手を阻まれた人物へと眉を顰めていた。
　そいつは、薄緑の長い髪を一つにまとめた私服姿であるのだが、不遜な態度はこんな場面でも変わらないようだ。


「他は偶然居合わせたとして、目を瞑る。だがな、何故お前が此処に来ている。C，C．」

「私は、偶々居合わせただけの連れ付きの通行人だ。ああ、そうだ忘れぬうちに言っておくが、後でお前の元にお前付けの請求書が来るやもしれんが、口止め代わりに気にするな」


　カードは取り上げたはずだが、何故か出店の食い物を持ったC，C．を覚めた瞳で見下ろすのは、何も邪魔立てをされて苛立ちを覚えただけではなかった。


「・・・・」

「それより、あれはいいのか?」


　俺が向けた先に、ライと向かい合うようにして、女。いや、カレンが見えた。
　C，C．が言っていた連れというやつか。女二人でこんなところまで追いかけてくるとは、最もC，C．が面白がってつれてきたというところか。
　その瞳が、俺の反応を見るように目を細めている事に間違いないと確信した。


続く