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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
投票にて、なんとリクエストが\(*^ ^*)/ありました。
カレン、ご希望とありましたので、希望にそって書いてみました。
これでよいのかわかりませんが、喜んでもらえると嬉しいです。
出演キャラは、ライ、カレン、リヴァル、C.C.の四人です。
それでは、お話は続きからになります。
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晴天であっても、少しだけ肌寒い季節。
制服姿の少女は、急ぎ足に、診療所の扉を開いた。
玄関から、待合室へと覗いて見ると、人の声がないのは、静かだからと思っていたのだけれど、本当に、人がいなかったことに、少女は目を見開いた。
「ヘンね、誰もいないのかしら?」
営業中であるはずなのに、受付に、いつも見る姿は無く、少女はすうっと小さく息をついて、
「すみません!誰もいないの?」
部屋の奥に向けて、大きく声をかけ、返事が帰るのを待った。
「・・・・・」
やはり反応がない。
考え込むようにして、もう一度声を出そうと口を開きかけ、ガチャリと開いた扉の音を聞いて、口を閉じた。
「・・・カレン?」
二三歩歩いて、気づいた綺麗なライの瞳が瞬いて、カレンを映す。
答えるように、カレンが、小さくおじぎすると、揃えた髪が軽い音をたてて、揺らめいた。
診察室へと、案内といっても、行く道は覚えているので、ライの後からついていくようにして、診察室へと入って椅子に座って診察を受け。
「風邪だな」
「やっぱり」
おおよそ、予想はついていた結果に、目を伏せる。
机に、診療記録簿(カルテ)を置いて、上に、ペンが僅かに転がった。
「珍しい事もあるんだな」
「あのね、私だって、病気することくらいあるわよ」
「え、ああ。カレンは元気に動き回ってる印象が強い、それに、此処にくるときは、仮病であることが多いから、そう思ってしまったんだ」
「それって、仮病を理由に来てるみたいじゃない。私は、好きで、仮病を使ってるんじゃないのよ。ちゃんと理由があるし、貴方以外だとバレるから」
「そうだったな。気に障さわったのなら、すまない」
「・・・いいわよ。私も口調がきつくなってたみたいだから」
「そうか。ところで、いつになったら仮病を使う理由を、教えてくれるんだ?」
ライの言葉に、カレンが一度目を伏せてから、顔を上げて、
「貴方には、お世話になったお礼もあるし、隠し通すのも辛いけど、ごめんなさい。今は言えない」
「・・・・・」
「言うべきときが来たら、ちゃんと話すわ。それまでは、たとえ貴方であっても、話せないけど。仮に、それで迷惑かけることになっても、私の勝手な都合なだけで、貴方に非はないから、何かあったら、私が責任取るから」
カレンの言葉に耳を傾け、ライが呟くように声を出した。
「カレンは、強情なんだな」
「なっ!」
「だけど、優しいところあるし、こうして、目を見てまっすぐに話す素直さもある」
「・・・・それが、何よ」
「何を隠しているのか、これ以上は聞かないけど、一つだけ約束してくれないか?」
「何?」
「無理しないでくれないか。軽いから、動けるから、と自分では、大丈夫だと思っても、知らず知らずの内に、疲労は体内で蓄積するから、気をつける事。それでも、病気や怪我等何かあるようだったら、ちゃんと病院に行ってほしい」
「そ・・うね。努力はするわ。だけど」
「?」
「私だけじゃなくて、もしかしたら誰かを連れてくるかもしれない。それでも、その時は此処を、訪れてもいいの?」
「ああ、断る理由はないよ。それが、カレンの友達でも、恋人であっても」
「そう。良かった」
カレンは、ほっと安心したと同時に、ちょっとした期待に気を落とした事で、それが表情となって、現れて、ライが口を開きかけて、
「あああ!?C.C.何てことを!」
リヴァルの声に遮られてしまう。
「何を喚いている。煩いぞ」
「これは、俺の大事なものなんだよ!。ホント、頼むからっ、これに染みをつけるのは、止めてくれっ」
「何の染みだ?」
「ピザの染みだよ。この匂いといい、どう考えても、犯人は、C.C.。君しか俺には考えられないっ」
「あいつもいるだろう?」
「ライ先生は、ピザ食わないだろ?。しかも、仕事中に」
「知らんな。・・・そんなところに置いていた、お前が悪いんじゃないのか?」
そうして、またも加速していく、2人の会話が、部屋の置くから、静かな所為か、此処まで届いてきて、
「いつも思うけど、賑やかね」
頭を抑えるよう顔に手を当てる、ライを見て、
「大丈夫、ライ。私より、顔色がすぐれないけど」
「ああ、平気だ。もう、慣れてきたから」
そのわりには、顔色が若干疲れていたが、あまり言うのも気が引けて、椅子から、立ち上がり、お辞儀をして、礼をのべると、部屋から出るカレンに、ライが声をかけてきた。
「今日は、どうするつもりだ。休むのか?」
「そうしたいけど、学校を随分と空けているから、そう言うわけには行かないのよ。だけど、ちゃんと、家に帰ったら、安静にするから、心配しないで」
「わかった。帰り気をつけるように」
「ありがとう」
と小さく笑って、カレンは部屋の扉を開いて、ガチャリと閉めた扉の音の余韻が、響くように耳に残った。
奥では、まだ、騒がしい声が残っていて、それが、静かな診療所の室内を、明るくしているようで、ライは苦笑をもらし、2人の方へと向かうために、椅子から立つと、部屋を後にした。
そこから、2人の会話に、新しい声が加わり、もう少しだけ、賑やかになる。
外では、鳥の囀る声と、偶に横切る車の音と、ひらひらと落ちていく枯葉が静かに、風景を作っていたのだった。
【留め】