コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
★ カテゴリー
カテゴリー別に分かれていて、下に表示されるようになっています。
----LC----- ライ関連
----LC小説---- BL小説
----LC小説Ⅱ---- BL小説
----小説以外---- その他
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★ プロフィール
HN:
ナッキー観音
HP:
性別:
女性
趣味:
BLゲーム/男主夢小説/小説書き
自己紹介:
(女性主権のBL編)(BL編)ライ・受ラブ同盟
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
★ お気に入り
★2010/04/29 (Thu)
定められた結末へ向かって
健康的な赤みを帯びた白い肌、その頬がむすっと膨れたように見せるのは、彼女が拗ねていることを物語っていた。
「・・・・」
カリーヌの騎士であるものの、その前に軍人なので呼ばれればライとで出陣しなくてはならない。
何もライと離れることが寂しくないといえば嘘になるのだが、それ以上に気に入らないことが目の前にあるのだ。 カリーヌの眉がひきつけを起こすほど。
「ライさん。気をつけていってくださいね」
総督自らお出向き、ライに挨拶をする。
前のユーフェミアであるなら、カリーヌも気にならない。ナイトオブラウンズ内にも女はいるけれど、眼中にはない。しかし、同年代のナナリーが絡むと話が変わる。
「・・・」
リズムでも刻むかのように足先で地面を叩いて苛々を表していたカリーヌは、気持ちが先走ってかナナリーとライの間に入り込むように、足を進めて、ライへと物申す。
「すぐに終わらせて私の元に戻ってきなさいよ。いいわね」
若干怒りをこめた物言い、ライは
「・・・・」
「あなたは私の騎士なんだから、もっと」
「カリーヌ・・」
聞く耳を持たないとばかりに、カリーヌが引き下がらないことにライは眉を下げる。
その間、口を出したのは、ナナリーだった。
「カリーヌ姫。戦場へと出るのは大切な人を守るため、貴方を含めての事なのです。だから、カリーヌ姫も」
「知ってるわよ。だから、あんたの前で命令」
見据えるようにナナリーを見たカリーヌだったが、途中で口をふさがれるようにしてライに止められる。
その際、カリーヌだけに届くように静かにと告げて、ナナリーへと顔を向けると、
「ナナリー総督。ただいまカリーヌ姫様がお体が優れないようなので、少しだけ私にお時間を頂いてもよろしいでしょうか?」
「はい」
「失礼します」
カリーヌと話があるのだろうと雰囲気で察したナナリーは笑うように頷くと、ライはその場で丁寧に一礼して、カリーヌを引き連れて行った。
人目から遠ざけるように壁を作った場所にて、辿り着くとようやくふさいでいたライの手が離れ、カリーヌは咳き込むように大きく息を吸う。
「はぁ、ライ。貴方、こんな横暴が許されるとでも思ってるの!」
「手荒なまねをしたのは申し訳ございません。ですが、あの場合、貴方に向ける周りの目があまり思わしくないと思いましたので、個人の考えて行動させていただきました。この事に後悔はしておりませんが、処罰を与えるのであれば、戦場から戻ったときに決定くださっても構いません」
普段のライではなく、軍人として上に接する時のように、その表情は真剣で言葉も硬いのだが、忠誠的な騎士であるとも思えるがその瞳が冷たさをはらんで、まるでシャルルのような威圧感を感じさせ、カリーヌは怯んでしまう。
確かにあの場では、ナナリーの方が上官の立場であり、カリーヌが口を挟んでいいものではないことは知っていたけれど、つい感情的になってしまった事、騎士であるはずのライに諫められた事に歯がゆさを覚え、顔を背けるように唇をかみ締めた。
確かに、ナナリーに対して歳の近いせいか毛嫌いしていることはライも気づいていた。
だから、鉢合わせとなることを想定しても、何も出来ないのはライも同じであるのだが、あの時、ナナリーと張り合うように言い放ったカリーヌは、本当は戦場へと向かうライの事を心配しての素直ではない我が侭なのだというのも気づいていた。
だから、ふと威圧感が薄れ、本来のカリーヌに仕えるたった一人の騎士の表情に戻ると、
「カリーヌ姫」
和らいだ雰囲気に顔を向けたカリーヌが目にしたのは、跪くようにカリーヌの手をとったライだった。
頭を下げた顔をあげ、その銀の瞳に小さな姫君を映す。 大切な人を見つめるかのようにとても優しかった。
「ご心配をかけるかもしれませんが、貴方の元に必ずや戻って参ることはこの場でお約束します」
「・・・っから。これは、命令よ。絶対帰ってこないと貴方を騎士から引きおろすから覚悟なさいよ」
前半は呟くようでライは聞こえなかったが、ふんっと鼻息を小さく飛ばすように、顔を背けたカリーヌは頬が赤かった。照れ隠しのつもりなのだろうか。
「イエス・マイ・ロード」
再び頭を下げたライは、カリーヌに背中を見せるように歩いて行ってしまう。
カリーヌの手の届かない戦場の中へと。
カリーヌはただただその後姿を見送っていた。その顔は、姫ではなく普通の女の子のように不安に目を揺らしていたけれど、戻ってくると誓ったライの気持ちを裏切らないように懸命に涙を流さないように堪えているようにも見えた。
「騎士なんて一人で十分なのよ。貴方が傍にいるから」
ライに告げられない素直な気持ちを吐き出す。
それは、空へと駆けてゆくナイトメアフレームをただ見ていることでしかない自分の立場と弱さを隠すように、カリーヌはその小さな手のひらに思いを重ねるかのように手を拳を強く握る。
空は青く透明な色に雲が流れていた。
ライが好きだといった空は、こんな日でも綺麗に晴れていた。
カリーヌの心情と真逆に。
[留め]
健康的な赤みを帯びた白い肌、その頬がむすっと膨れたように見せるのは、彼女が拗ねていることを物語っていた。
「・・・・」
カリーヌの騎士であるものの、その前に軍人なので呼ばれればライとで出陣しなくてはならない。
何もライと離れることが寂しくないといえば嘘になるのだが、それ以上に気に入らないことが目の前にあるのだ。 カリーヌの眉がひきつけを起こすほど。
「ライさん。気をつけていってくださいね」
総督自らお出向き、ライに挨拶をする。
前のユーフェミアであるなら、カリーヌも気にならない。ナイトオブラウンズ内にも女はいるけれど、眼中にはない。しかし、同年代のナナリーが絡むと話が変わる。
「・・・」
リズムでも刻むかのように足先で地面を叩いて苛々を表していたカリーヌは、気持ちが先走ってかナナリーとライの間に入り込むように、足を進めて、ライへと物申す。
「すぐに終わらせて私の元に戻ってきなさいよ。いいわね」
若干怒りをこめた物言い、ライは
「・・・・」
「あなたは私の騎士なんだから、もっと」
「カリーヌ・・」
聞く耳を持たないとばかりに、カリーヌが引き下がらないことにライは眉を下げる。
その間、口を出したのは、ナナリーだった。
「カリーヌ姫。戦場へと出るのは大切な人を守るため、貴方を含めての事なのです。だから、カリーヌ姫も」
「知ってるわよ。だから、あんたの前で命令」
見据えるようにナナリーを見たカリーヌだったが、途中で口をふさがれるようにしてライに止められる。
その際、カリーヌだけに届くように静かにと告げて、ナナリーへと顔を向けると、
「ナナリー総督。ただいまカリーヌ姫様がお体が優れないようなので、少しだけ私にお時間を頂いてもよろしいでしょうか?」
「はい」
「失礼します」
カリーヌと話があるのだろうと雰囲気で察したナナリーは笑うように頷くと、ライはその場で丁寧に一礼して、カリーヌを引き連れて行った。
人目から遠ざけるように壁を作った場所にて、辿り着くとようやくふさいでいたライの手が離れ、カリーヌは咳き込むように大きく息を吸う。
「はぁ、ライ。貴方、こんな横暴が許されるとでも思ってるの!」
「手荒なまねをしたのは申し訳ございません。ですが、あの場合、貴方に向ける周りの目があまり思わしくないと思いましたので、個人の考えて行動させていただきました。この事に後悔はしておりませんが、処罰を与えるのであれば、戦場から戻ったときに決定くださっても構いません」
普段のライではなく、軍人として上に接する時のように、その表情は真剣で言葉も硬いのだが、忠誠的な騎士であるとも思えるがその瞳が冷たさをはらんで、まるでシャルルのような威圧感を感じさせ、カリーヌは怯んでしまう。
確かにあの場では、ナナリーの方が上官の立場であり、カリーヌが口を挟んでいいものではないことは知っていたけれど、つい感情的になってしまった事、騎士であるはずのライに諫められた事に歯がゆさを覚え、顔を背けるように唇をかみ締めた。
確かに、ナナリーに対して歳の近いせいか毛嫌いしていることはライも気づいていた。
だから、鉢合わせとなることを想定しても、何も出来ないのはライも同じであるのだが、あの時、ナナリーと張り合うように言い放ったカリーヌは、本当は戦場へと向かうライの事を心配しての素直ではない我が侭なのだというのも気づいていた。
だから、ふと威圧感が薄れ、本来のカリーヌに仕えるたった一人の騎士の表情に戻ると、
「カリーヌ姫」
和らいだ雰囲気に顔を向けたカリーヌが目にしたのは、跪くようにカリーヌの手をとったライだった。
頭を下げた顔をあげ、その銀の瞳に小さな姫君を映す。 大切な人を見つめるかのようにとても優しかった。
「ご心配をかけるかもしれませんが、貴方の元に必ずや戻って参ることはこの場でお約束します」
「・・・っから。これは、命令よ。絶対帰ってこないと貴方を騎士から引きおろすから覚悟なさいよ」
前半は呟くようでライは聞こえなかったが、ふんっと鼻息を小さく飛ばすように、顔を背けたカリーヌは頬が赤かった。照れ隠しのつもりなのだろうか。
「イエス・マイ・ロード」
再び頭を下げたライは、カリーヌに背中を見せるように歩いて行ってしまう。
カリーヌの手の届かない戦場の中へと。
カリーヌはただただその後姿を見送っていた。その顔は、姫ではなく普通の女の子のように不安に目を揺らしていたけれど、戻ってくると誓ったライの気持ちを裏切らないように懸命に涙を流さないように堪えているようにも見えた。
「騎士なんて一人で十分なのよ。貴方が傍にいるから」
ライに告げられない素直な気持ちを吐き出す。
それは、空へと駆けてゆくナイトメアフレームをただ見ていることでしかない自分の立場と弱さを隠すように、カリーヌはその小さな手のひらに思いを重ねるかのように手を拳を強く握る。
空は青く透明な色に雲が流れていた。
ライが好きだといった空は、こんな日でも綺麗に晴れていた。
カリーヌの心情と真逆に。
[留め]
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