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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
いつでも君と、共に在る
欠落した記憶を持つ男に興味を覚えたのは自分も同じく共通する部分があったのが、一つのきっかけ。
一日一日をプログや写真に残すことで私は記憶を保っているほどに目に映るものすべては色あせて見えてしまうけれど、ライも同じ風景を見ていると銀色の瞳から感じた。
だからこそ、惹かれたのかもしれない。
無口とか抑揚がないとよく言われる私の傍に、ライはいるけれど、特に二人で話をするほど言葉数か多いわけではないのに、ライの傍は不思議と安心する。
ジノやスザクも似たようなことを口にしたことがあるのだけど、ライには人を安心させる不思議な魅力んだと傍にいることでそう思うようになった。
だから、沈黙が続いても決して嫌な空気ではなく穏やかな空気が流れていた。
花の薫り咲き乱れる庭園で、今はライと二人だけ。カタカタと携帯に打ち込む音がするだけで、少しだけ熱を含んだ風が葉をこすり、髪を靡かせる。
ふと、ディスプレイから視線を見上げると、思慮にふけっているのかただぼんやりと青空を眺めるように空を仰いだライが映りこむ。
同じように空を見るけれど、青空しか見えなくてその先の何を見ているのだろうと興味がわく。
ライの考え込むことは大抵自分の事よりも他人のを優先して考える。
今もそう、青空から地面へと視線を伏せる瞳は綺麗だったけれど、考えていたのは私の子とではなかったとライの言葉を聞いてそれを知る。
「スザクと共に戦ってきたけれど最近わからなくなった」
誰に言うわけでもない呟きが空中に消える。
特派からナイトオブラウンズに入ってきたスザクとライ。誰よりも信頼しているのは交わす言葉と態度でわかるほど仲がいいものだったけれど、ライの知らぬところでスザクは少しずつ変わり始めているのも知っていた。
以前は明るく接していたけれど、最近は暗く何かに思い悩んでる表情を見ているせいか、ライの表情にも影が落ちる。
表面上は、隠すように普通に接しているのがわかるのは、それほど私が無意識にライの事を見ているからかもしれない。
ライが初めて知り合ったスザクとどんな会話を交わして打ち解けるまでになったのか、ライがどうしてスザクに対してあそこまで信頼し協力的なのかはわからないけれど、それだけのものをスザクはライに大きな影響を与えている存在であるということは明白で。
それが少しだけ羨ましいと初めて思った。
「スザクが気になるの?」
私を見たライの瞳の奥には、スザクがいるような気がしてならない。
けれど、ライは僅かに瞠目して、静かに口を開いた。
「気になる? ・・・そうだな。見えているものが見えなくなっているだけなのか僕自身ただ気持ちに迷いが出来てるのかもしれない。けれど、僕は」
スザクが遠くなりつつあるのにどこかで気づいているのかもしれない。
だからこそ、ライの瞳は不安を映す。
スザクが友達だからとか大事な人だからとか、境界線をひいても、本心は別の感情を秘めているようで、確かに掴むように手を伸ばすして気づくと、ライを自分から抱きしめていた。
「ライが何を信じても迷っても、私は貴方を守るから」
その胸に芽生えた愛しさを抱きしめるように、ライを優しく抱きしめた。
私はこの儚い存在を壊さぬようにと彼を守ると誓うように。
その揺らいだ瞳を悲しみで満たさないようにと、温もりを閉じ込めて。
[留め]