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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
あなたといる時の基本心得
屋上へと吹かれる風が長い髪をなびかせ、遠くを見つめる白い肌の横顔が儚い雰囲気を作り出す。
長い銀の前髪から覗く瞳色が、夕焼けに染まるように赤く見えて一層幻想的に彩るように映る。
待ち合わせたその人物の気配に気づいてか、ようやく風景と化したその姿が人であると瞬くように目を動かして振り返る。
「ルルーシュ」
一瞬その場面に魅入られたように動けなかったルルーシュが、どこか切ない響きを持ったライの声を聞き、現実へと返すように自然と足を運ばせた。
近づかなくてもわかる。
大人となり、長身となった為に、ルルーシュを見上げる立場から、見上げられる立場となった事を、横に並ぶとよくわかった。
話があるといったルルーシュの決意を込めた心情を払うかのように、ライのほうから口を開く。
「ルルーシュ、昨夜に話したと思うのだが、僕達は」
容姿にあった低いけれど昔の姿と変わりない涼やかな声が心地よく響いた。
目を伏せたライの表情は、無表情であるに関わらず何処か憂い顔が覗いて見えたのは、声に淋しさが出ていたせいなのか。
一瞬だけ、ルルーシュの眉を顰める。
「俺はお前に尋ねたはずだ」
ライの言葉をさえぎるように、ルルーシュの紫の瞳が真摯にライを見つめる。
「一方的に誓いを破るのは契約違反じゃないか」
姿が変わろうとお前を手放すつもりは毛頭ない、そう語尾に含ませたルルーシュに、少し驚いたようにライは名前を呟く。
「・・・・ルルーシュ」
「お前の気持ちが変わったというのなら、話は変わるが、そうではないだろ」
ライの様子に少しだけ笑みを見せたルルーシュ。
静かな屋上に柔らかな風が二人の髪をなでるかのように揺らめかせる。
何をそんなに心配に思うのだろうか、ライは突然大人になった今の姿に戸惑うのも無理はない。 しかし、ルルーシュを嫌うわけでなくただただこれ以上何かあってはと杞憂を残しているものの、本心は別にあるといいだけに柵についた手がぎゅっと言葉を飲み込むように握りこんだ。
続く