コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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★ プロフィール
HN:
ナッキー観音
HP:
性別:
女性
趣味:
BLゲーム/男主夢小説/小説書き
自己紹介:
(女性主権のBL編)(BL編)ライ・受ラブ同盟
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
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★ お気に入り
★2010/12/05 (Sun)
僕じゃなければ君はだれ?
学園祭の日に、見に行った一つの舞台。
一人の皇子様が魔法使いの力を手に入れ、孤独となる悲しい物語。
自分と重ねる部分があるわけではないけれど、何故だろうかひどく虚しい気持ちになった。
ライトと共に変わる場面は、観客を引き込むものだったが、突然終幕を迎えた。
電気が消えたと思いきや、煙がどこからともなく立ち込める。
火事かと騒ぐものもいるが、火の気配はどこにもない。
隣に座るスザクと顔を見合わせ、腰を上げかけたところ、
「僕の前を歩くな。愚民共」
煙の中から出は、御伽噺の舞台に出て来たあの皇子様だった。
ざわめく観客を冷めた目で見つめる。
その瞳、夜の空を映す青い色と銀髪が印象的な少年だった。
役者の皇子ではなく、本物の皇子の登場に、これも演出の一つかと騒ぎにはなったが、その騒ぎにまぎれてあの少年は姿を消していた。
「さっきのって、やっぱり演出だったのかな」
ライの疑問を拭いとるようにスザクが隣で呟いていた。
「演劇というものは客を沸かせる演出が尽きないものなのか」
「うーん。僕の見た限りのものでは、ああいうことはなかったよ」
ふとミレイの顔が浮かんだのは、あのお祭り好きで変わったイベントをする会長と同じく、趣向の似たものがこの学園に多くいるのではないかと思ったからだった。
全員が全員それに当てはめるつもりはないのだが、初めて会ったばかりのあの少年は、何処か懐かしく思うのは何故なのかと自分に問う。
不意に立ち止まったスザクに気づかぬまま歩くライの背後に誰かの声が聞こえた。
「ああ、いた!」
声変わりのない少年の高い声に、今は一般の人も出入りしているので不思議ではないと気にも留めなかった。
抱きついた衝撃に、前のめりになりかけるが、倒れるほどではなく、ライは振り返る。
「ははっ、探したよ。ライ!」
声のありかに視線を下げてみればあの皇子様がそこにいた。
先ほどの見下したような目ではなく、友好的な笑みをライに対して向けていた。
知っているとそう言ってるような笑顔だった。
「君は?」
「先にいなくなったから、どこかで迷子になってるんじゃないかって心配したよ。僕を一人にしない約束しただろ」
「君は誰なんだ」
「ねぇ、見たことのない店が並んでるライが用意したんでしょ。それなら、案内してよ」
ライの話など聞く気もないといった感じで、急かすようにその細い手をとって少年は連れて行こうとする。
「あ、待て。君はさっきもいたよね。ライの事知ってるみたいだけど、どうしてなんだい?」
スザクの問いに振り返った少年は、ニィッと口端を引き上げて、
「お前だってライの事何も知らないのによく聞けるな」
そういい残して少年は立ち止まることなく歩いていった。
ライをつれたままスザクだけがその場に呆然として取り残されるのだった。
続く
学園祭の日に、見に行った一つの舞台。
一人の皇子様が魔法使いの力を手に入れ、孤独となる悲しい物語。
自分と重ねる部分があるわけではないけれど、何故だろうかひどく虚しい気持ちになった。
ライトと共に変わる場面は、観客を引き込むものだったが、突然終幕を迎えた。
電気が消えたと思いきや、煙がどこからともなく立ち込める。
火事かと騒ぐものもいるが、火の気配はどこにもない。
隣に座るスザクと顔を見合わせ、腰を上げかけたところ、
「僕の前を歩くな。愚民共」
煙の中から出は、御伽噺の舞台に出て来たあの皇子様だった。
ざわめく観客を冷めた目で見つめる。
その瞳、夜の空を映す青い色と銀髪が印象的な少年だった。
役者の皇子ではなく、本物の皇子の登場に、これも演出の一つかと騒ぎにはなったが、その騒ぎにまぎれてあの少年は姿を消していた。
「さっきのって、やっぱり演出だったのかな」
ライの疑問を拭いとるようにスザクが隣で呟いていた。
「演劇というものは客を沸かせる演出が尽きないものなのか」
「うーん。僕の見た限りのものでは、ああいうことはなかったよ」
ふとミレイの顔が浮かんだのは、あのお祭り好きで変わったイベントをする会長と同じく、趣向の似たものがこの学園に多くいるのではないかと思ったからだった。
全員が全員それに当てはめるつもりはないのだが、初めて会ったばかりのあの少年は、何処か懐かしく思うのは何故なのかと自分に問う。
不意に立ち止まったスザクに気づかぬまま歩くライの背後に誰かの声が聞こえた。
「ああ、いた!」
声変わりのない少年の高い声に、今は一般の人も出入りしているので不思議ではないと気にも留めなかった。
抱きついた衝撃に、前のめりになりかけるが、倒れるほどではなく、ライは振り返る。
「ははっ、探したよ。ライ!」
声のありかに視線を下げてみればあの皇子様がそこにいた。
先ほどの見下したような目ではなく、友好的な笑みをライに対して向けていた。
知っているとそう言ってるような笑顔だった。
「君は?」
「先にいなくなったから、どこかで迷子になってるんじゃないかって心配したよ。僕を一人にしない約束しただろ」
「君は誰なんだ」
「ねぇ、見たことのない店が並んでるライが用意したんでしょ。それなら、案内してよ」
ライの話など聞く気もないといった感じで、急かすようにその細い手をとって少年は連れて行こうとする。
「あ、待て。君はさっきもいたよね。ライの事知ってるみたいだけど、どうしてなんだい?」
スザクの問いに振り返った少年は、ニィッと口端を引き上げて、
「お前だってライの事何も知らないのによく聞けるな」
そういい残して少年は立ち止まることなく歩いていった。
ライをつれたままスザクだけがその場に呆然として取り残されるのだった。
続く
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