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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
絡まって切なくてほどけない
「ルルーシュ・・・?」
「普段凛としているお前に、弱音を見せられると、お前を過去の呪縛からどうやって解放させようかと考えている俺の方が、間違っているのではないかと思えてくるから、一人で抱え込むな」
肩越しに聞こえるルルーシュの声は、お前を離したくはないと懇願しているようにも聞こえ、ライは目を瞑る。
「うん。少し話しただけでも気は楽になったよ。今は一人でなく君と一緒だから余計なことまでは考えずにいられたのは、僕にとって救いだ」
顔を見上げて言ったライの、夜空の月を思わす澄んだ灰青の瞳と、薄い桃色に色づく唇に魅入られてしまったように、ルルーシュは驚いた瞳で凝視して顔を赤くする。
「っ!?」
目を細めただけのそれでも普段の無表情にまして、威力の強い微笑に愛おしさを覚えたが、このまま華奢な身体を追ってしまいそうなくらい抱きしめてしまうのと僅かながらに浮かぶ欲情を押さえるように、ルルーシュはライの両肩に手を置いて距離をとった。
「ルルーシュ?」
少しだけ背の高いルルーシュの顔を不思議そうに覗き込むライ。
ルルーシュは照れ隠しに顔を背けるままに、口にした。
「知ってはいたが、お前は天然なところが時々・・・」
そっと伸ばした指に、ライの繊手を絡めてルルーシュは少しだけ距離を縮めた。
「此方の毒気を抜かれ、さらに愛執を募らせる。本当に困った奴だよ」
苦笑を混ぜた言い方ではあったが、その表情はとても甘く優しい顔に、ライは目を瞬かせる。
雨は降り続いていても、今の二人には外の音は聞こえていないようにも見えた。
熱のこもった視線に耐えかねてか、沈黙を破るように目を伏せたライが呟く。
「・・・静か、過ぎるな」
「そうだな」
だが、視線を逸らすことのないルルーシュに、ライもそれ以上の話題は何の意味のないやり取りに思えて、口を閉ざす。
見交わした二人は無言のままそっと顔を近づけたものの、額が先にぶつかり合い笑いをこぼしあった。
空に走る雷光に一瞬眩しい中で、室内で二人の重なった影が映る。
絡まる指先が二人の心を示す距離だった。
終わり