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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
二人よりも甘いもの
「食べないのか?」
「・・・・・・・」
休日、自室内にいたライの元へ、朝早く訪れたC.C.が、いつもの記憶探しではなく、デートという単語を持ち出して、付き合ってやると、ピザ一枚と一方的な取引により、二人はデートをしていた。いや、デートといえるほど二人の仲に甘い空気はなかったのだが。
「C.C.、それは一人でも食えるものなのだが・・・」
「遠慮しなくていいぞ」
「それより、気になったんだが、以前にもあったが何故今日はデートと唐突に言ってきたんだ」
「・・・気まぐれだ」
「気まぐれ?」
「そうだ。そんなことよりも、早く食べろ。アイスが溶けてしまうだろ」
そう言って、先程と同様に、スプーンですくわれた甘い匂いの放つ其れをライの口元へと、持っていく。
視線で何だと伝えるライに少し笑って、
「気にするな。周りも似たようなことをやっている」
C.C.の言葉に周りを見てみれば、確かに此処とは違った空気で仲睦まじいカップル達の光景がところどころに伺える。
「周囲から、見てみれば、こちらもそう変わらず見えるのだろうな」
「?.恋人同士にか?公約つきのことはデートと言うのか」
「ピザを理由であるなら、そうだか、本音はそうとは言わないだろ」
「どういう意味だ?」
「さぁ、後はおまえ自身で考えろ。ボーヤ」
目を細めて、笑うC.C.に、眉を潜める、ライ。
抵抗のあるらしくなかなか口に運ばないライに、溶けそうにたれる持った残りのアイスを食べつくして、コーンだけとなった其れをライへと手渡す。受け取ったものの、困惑気味な視線がC.C.へと向けられ、持ったアイスへと戻される。
「偶には、甘いものでもと思ったが、大して甘くはなかったな」
其れはアイスのことではないような、何かを含んだようにそう呟いて、立ちあがったC.C.に、ライの顔も上がる。
ベンチに座ったライとC.C.が対峙する格好のまま、
「もう少し、お前に付き合って見ることにするか」
「記憶探しに付き合ってくれるのはありがたいが、いつも思うのだが、何が楽しいんだ?」
「楽しいかどうかは、私が決めることだ」
C.C.らしい物言いに小さく息を漏らしたところ、C.C.の片方の眉が上がる。
立ちあがったライがゴミ箱の近くから、渡されたコーンを綺麗に捨て去りそれを見たC.C.が揶揄するように、
「何だ。あれは、もう食べなかったのか。それとも、私の残りは気にいらなったのか」
「其処まで、いやしくはない」
「そう、捉えるか」
「ッ!?」
「冗談だ。そうだ。より見えるように、腕でも組んでみるか」
C.C.の発言に、ライが口を挟む。
「そろそろ茶化すのはその辺で止めてくれないか。今日は前以上に喋っている気がするが、何かあったのか?」
「どうだろうな。だが、見ている奴に見せてやるのも一興だと思ったまでだ」
「?」
C.C.の言葉に首を傾ける。すると、近づいてきたC.C.が、
「耳を貸せ」
背伸びをして、ライの耳元にその口を寄せて、何かを言うと、ライの何かと疑問に思ったその表情は変わり、眉を潜める。それに笑って、通常の体制に戻ったC.C.が。
「気付いたか」
「ああ、いつから気付いた?」
「出かける前から、だ。私と一緒にいるとそんなに気が緩むのか、それとも、女子相手だとそうなるのか、お前は」
「そう言うわけじゃ・・・」
「・・・敵にそうだと、お前は愚か者ではあるが、今は、悪くはない言葉だ」
口元と目に笑みを浮かべて、
「C.C.それはどう・・、ッ、C.C.待て、今度は何だ」
「気が変わった。・・・今日はとことん最後まで付き合ってやろう」
手を掴んだままグイグイと前を向いたたまま、引っ張っていく。
困惑気味のライと楽しそうに口元に笑みを浮かべるC.Cの二人の後を、見る視線は何を思うのか、鋭くその成り行きを見ていた。
[留め]