コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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----小説以外---- その他
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★ プロフィール
HN:
ナッキー観音
HP:
性別:
女性
趣味:
BLゲーム/男主夢小説/小説書き
自己紹介:
(女性主権のBL編)(BL編)ライ・受ラブ同盟
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
★ お気に入り
★2010/04/04 (Sun)
投票ありがとう!コメントにあった王様だった頃の感じに仕上げたつもりですが、なにぶん昔の口調は難しかったです。
やっと目覚めた過去の自分と対話しております。
ライ×ライ(女体化)です。
お話は、続きからになります。
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やっと目覚めた過去の自分と対話しております。
ライ×ライ(女体化)です。
お話は、続きからになります。
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Girls Dream of bubble・番外編 確かなものはわずかでいい
意識が昇り行くように現実へと目がさまると、隣に見知らぬ長い髪の繊麗な女が寝ていた。
しかし、どこか見覚えのあるその顔を凝視し、自分の容姿と似たもう一人の女の話を思い出すと、
「成程。似て非なる者か」
一瞬眉を僅かに顰めたのだがそれも元に戻り、呟いた男の声は空気と同じく消えいった。
鳥のさえずりが届き、ゆっくりと身を起こすようにして、顔にかかる長い髪を手で梳きながらライが目覚めた時。
拘束服を着たもう一人の自分である男の姿が室内を見回しても部屋の中にいないことに目を瞬かせる。
寝起きのせいかぼやけた思考は、あれは夢だったのでしないかと思わせるのだが、よくよく見ればそれが間違いであると現実がそれを理解させた
。
閉め切ったはずのカーテンが僅かに開いて、朝の日差しと共に室内に風が入り込んでいたのだ。
ベットを降りて、確認するように窓へと近づいていくと、昨日あれだけ窓硝子が割れ、部屋の中は散乱していたというのに、破片は片付けたのは覚えているのだが、新しく張り替えたわけではないのに、まるで何事もなかったかと窓には始めから硝子があり、床やゴミ箱にさえ破片が残ってはいなかった。
窓も夜にはきちんと戸締りしているのに、空いているということは、拘束服のまま倒れた男が脳に横切った。
「あれから、外に?」
学園に来た当初の事を少なからず覚えていたライは不安を募り、大きく窓を開け放ち外を覗き見た。
しかし、誰もいない。
探しに出ようと思ったライだが、ふと自分がシャツ一枚であることに気づいて、着替えを済ませてから部屋を出ることにするのだった。
顔を洗ったことでより目が覚めたライは、制服姿のまま外へと飛び出す。
もう一人の自分を探し回り、ふと花香漂う庭園に出たライ。
夢であったのならこんなにも危惧することはないのだけれど、だが、夢でない現実はそこにあった。
遠目には、既に、スザクと鉢合わせていたもう一人の自分をその瞳に捉える。
「あれ? ライ元に戻ったんじゃ」
男のライと出会ったスザクは、拘束服であることに違和感を覚えたのだが、それよりも女の体が元の身体に戻れたことに自分の事のように嬉しそうに笑っていたのだ。
しかし、そこに女の体となったままのもうひとりのライが駆け寄り、二人の顔をスザクは戸惑うように交互に見回す。
「いや、違うんだ。スザク、その人は」
なんと説明すればよいのか、この体がそうであったように信じられない話となるのは本当で、言葉に迷っていたライは、もう一人の自分が見ていることに気づいて再見する。
倒れていたときは、目を瞑っていたから気づかなかったけれど、男のライは確かに以前の自分の姿ではあったけれど、粛然とさせる雰囲気で瞳の色は深海を思わせる藍紫色だった。
「どういうことなんだい?」
双子であったといえば簡単だが、過去の記憶がまだ戻ることもなく、ましてやもう一人の自分がどういった目的や理由で現れたのかわからない今、決めるのは難しかった。
「スザク。その説明は、皆が揃ってから話す。だから今は、彼と二人だけで話をさせてくれないか?」
スザクと向き合う際、もう一人の自分を一瞥したライに、
「わかったよ。何があるのかは知らないけど、今は何も聞かないよ」
理解を示したようにスザクが頷いてその場を後にした。
その背中をしばし見つめたライは、もう一人の自分へと向き合う。
「君は、何処から来た?」
庭園に咲く花に手を差し伸べるようにして触れながら、藍紫色の瞳を睫の陰に隠すようにして伏せるもう一人のライに、先早に尋ねた。
だけど、返るのは無言で首を緩く振るうのに、自分と同じで記憶がないのかと確かめるように、ライはもう一度。
「では、覚えていることだけでいい。君の名前は?」
花びらに長い指が触れていたのだが、その問いにはその動きを止め、視線を上げるようにして、銀の瞳のライを見つめるよう振り返る。
「名前?」
女の身体に慣れていたせいか以前の自分は、明清に聞く声韻だったろうかとそう思うことさえ妙に感じながらも、
「ああ、今朝起きたときにも気づいただろうが、昨日の晩、君が僕の部屋へと突然現れた。以前の僕は君と同じ男だった。この姿では信じられないかもしれないが、顔を見るには明らかだろう?。だからこそ、保護の為にも君の名前を知る必要があるんだ」
真澄たる瞳には忘れていた含英が見えて、それを眩しそうに目を微かに細めたのは一瞬で消えて、海の底の様に先の見えない瞳がライを見つめる。
「私は―」
一人称さえも違っていたのだが、はっきりとした男の声でもう一人のライは口にした。
「――名を、ライ。ライと申します」
名前はやはり、同じだった。聞くところによると、名前以外の記憶は曖昧らしくはっきりと答えてはくれなかったのだが、
「貴女の名前は?」
「ライ。君と同じ名前だ」
「結果は如何であれ、夜中に貴女の部屋に無断で侵入してしまったのは事実、戦場の真っ只中ではなく、貴女の部屋に出られたのは誠に好機であった。私も一晩の礼に尽くしたく」
姿勢正しく一礼に頭を下げようとするもう一人の自分に、
「いや、あれは不可抗力だ。僕とて予想外の自体だったし、君も望んでこの地に現れたのではないのだろう」
「不可抗力とは、何ゆえ、そう思う」
「あの部屋はもともと僕の部屋ではない。保護下にあるというだけで仮住まいとしては僕も立場上は、異端者だ。だからとて、君を追い返す事はないが、念のために皆には君の事を話そうと思う。これからの事を考えて隠し立てするよりはその方がいいと思ったからだ。君はそれでも構わないだろうか」
「はい」
「けれど、もし、名前以外に何か思い出すことがあれば、教えて欲しい。少なからず僕の知る人達は君を追い出すことはないと思うのだが、記憶が戻るまではしばらく居座ることになるだろうから」
「私はこの地について不案内なので、現段階は貴女の言葉に従うほかないと思います」
承諾したもう一人のライの言葉に頷いて、先ほどいた部屋で待っていて欲しいと言葉を残して、ライは背中を向けて歩いていった。
その背を見届けた藍紫色の瞳のライは、茎から一輪、摘み取った花を手に取った。
そうして、一握にその花を散らすように一瞬でバラバラにした。それが、風靡に花びらを空中へと舞い上げるその中で。
「さて、しばし貴様の兼言通りに事を進めるが、これは笑止。しかし、来者は追うべしだろう」
誰に向けたわけでもなく呟いて、虚空を見据えるように、藍紫の瞳をしたライは、意味深な目笑を浮かべた。
続く
意識が昇り行くように現実へと目がさまると、隣に見知らぬ長い髪の繊麗な女が寝ていた。
しかし、どこか見覚えのあるその顔を凝視し、自分の容姿と似たもう一人の女の話を思い出すと、
「成程。似て非なる者か」
一瞬眉を僅かに顰めたのだがそれも元に戻り、呟いた男の声は空気と同じく消えいった。
鳥のさえずりが届き、ゆっくりと身を起こすようにして、顔にかかる長い髪を手で梳きながらライが目覚めた時。
拘束服を着たもう一人の自分である男の姿が室内を見回しても部屋の中にいないことに目を瞬かせる。
寝起きのせいかぼやけた思考は、あれは夢だったのでしないかと思わせるのだが、よくよく見ればそれが間違いであると現実がそれを理解させた
。
閉め切ったはずのカーテンが僅かに開いて、朝の日差しと共に室内に風が入り込んでいたのだ。
ベットを降りて、確認するように窓へと近づいていくと、昨日あれだけ窓硝子が割れ、部屋の中は散乱していたというのに、破片は片付けたのは覚えているのだが、新しく張り替えたわけではないのに、まるで何事もなかったかと窓には始めから硝子があり、床やゴミ箱にさえ破片が残ってはいなかった。
窓も夜にはきちんと戸締りしているのに、空いているということは、拘束服のまま倒れた男が脳に横切った。
「あれから、外に?」
学園に来た当初の事を少なからず覚えていたライは不安を募り、大きく窓を開け放ち外を覗き見た。
しかし、誰もいない。
探しに出ようと思ったライだが、ふと自分がシャツ一枚であることに気づいて、着替えを済ませてから部屋を出ることにするのだった。
顔を洗ったことでより目が覚めたライは、制服姿のまま外へと飛び出す。
もう一人の自分を探し回り、ふと花香漂う庭園に出たライ。
夢であったのならこんなにも危惧することはないのだけれど、だが、夢でない現実はそこにあった。
遠目には、既に、スザクと鉢合わせていたもう一人の自分をその瞳に捉える。
「あれ? ライ元に戻ったんじゃ」
男のライと出会ったスザクは、拘束服であることに違和感を覚えたのだが、それよりも女の体が元の身体に戻れたことに自分の事のように嬉しそうに笑っていたのだ。
しかし、そこに女の体となったままのもうひとりのライが駆け寄り、二人の顔をスザクは戸惑うように交互に見回す。
「いや、違うんだ。スザク、その人は」
なんと説明すればよいのか、この体がそうであったように信じられない話となるのは本当で、言葉に迷っていたライは、もう一人の自分が見ていることに気づいて再見する。
倒れていたときは、目を瞑っていたから気づかなかったけれど、男のライは確かに以前の自分の姿ではあったけれど、粛然とさせる雰囲気で瞳の色は深海を思わせる藍紫色だった。
「どういうことなんだい?」
双子であったといえば簡単だが、過去の記憶がまだ戻ることもなく、ましてやもう一人の自分がどういった目的や理由で現れたのかわからない今、決めるのは難しかった。
「スザク。その説明は、皆が揃ってから話す。だから今は、彼と二人だけで話をさせてくれないか?」
スザクと向き合う際、もう一人の自分を一瞥したライに、
「わかったよ。何があるのかは知らないけど、今は何も聞かないよ」
理解を示したようにスザクが頷いてその場を後にした。
その背中をしばし見つめたライは、もう一人の自分へと向き合う。
「君は、何処から来た?」
庭園に咲く花に手を差し伸べるようにして触れながら、藍紫色の瞳を睫の陰に隠すようにして伏せるもう一人のライに、先早に尋ねた。
だけど、返るのは無言で首を緩く振るうのに、自分と同じで記憶がないのかと確かめるように、ライはもう一度。
「では、覚えていることだけでいい。君の名前は?」
花びらに長い指が触れていたのだが、その問いにはその動きを止め、視線を上げるようにして、銀の瞳のライを見つめるよう振り返る。
「名前?」
女の身体に慣れていたせいか以前の自分は、明清に聞く声韻だったろうかとそう思うことさえ妙に感じながらも、
「ああ、今朝起きたときにも気づいただろうが、昨日の晩、君が僕の部屋へと突然現れた。以前の僕は君と同じ男だった。この姿では信じられないかもしれないが、顔を見るには明らかだろう?。だからこそ、保護の為にも君の名前を知る必要があるんだ」
真澄たる瞳には忘れていた含英が見えて、それを眩しそうに目を微かに細めたのは一瞬で消えて、海の底の様に先の見えない瞳がライを見つめる。
「私は―」
一人称さえも違っていたのだが、はっきりとした男の声でもう一人のライは口にした。
「――名を、ライ。ライと申します」
名前はやはり、同じだった。聞くところによると、名前以外の記憶は曖昧らしくはっきりと答えてはくれなかったのだが、
「貴女の名前は?」
「ライ。君と同じ名前だ」
「結果は如何であれ、夜中に貴女の部屋に無断で侵入してしまったのは事実、戦場の真っ只中ではなく、貴女の部屋に出られたのは誠に好機であった。私も一晩の礼に尽くしたく」
姿勢正しく一礼に頭を下げようとするもう一人の自分に、
「いや、あれは不可抗力だ。僕とて予想外の自体だったし、君も望んでこの地に現れたのではないのだろう」
「不可抗力とは、何ゆえ、そう思う」
「あの部屋はもともと僕の部屋ではない。保護下にあるというだけで仮住まいとしては僕も立場上は、異端者だ。だからとて、君を追い返す事はないが、念のために皆には君の事を話そうと思う。これからの事を考えて隠し立てするよりはその方がいいと思ったからだ。君はそれでも構わないだろうか」
「はい」
「けれど、もし、名前以外に何か思い出すことがあれば、教えて欲しい。少なからず僕の知る人達は君を追い出すことはないと思うのだが、記憶が戻るまではしばらく居座ることになるだろうから」
「私はこの地について不案内なので、現段階は貴女の言葉に従うほかないと思います」
承諾したもう一人のライの言葉に頷いて、先ほどいた部屋で待っていて欲しいと言葉を残して、ライは背中を向けて歩いていった。
その背を見届けた藍紫色の瞳のライは、茎から一輪、摘み取った花を手に取った。
そうして、一握にその花を散らすように一瞬でバラバラにした。それが、風靡に花びらを空中へと舞い上げるその中で。
「さて、しばし貴様の兼言通りに事を進めるが、これは笑止。しかし、来者は追うべしだろう」
誰に向けたわけでもなく呟いて、虚空を見据えるように、藍紫の瞳をしたライは、意味深な目笑を浮かべた。
続く
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