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コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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★2009/06/04 (Thu)
ほのぼの?時に兄妹にも見えてしまうアーニャとライを目指してみました。
やはり定期的に書かないと上達しないのはわかるけど、なんだろうこれは、もっと文章上手く書けるようになりたいものですね。
というわけで、

アーニャ×ライです。
お話は続きからになります。

拍手を送る

 

主従恋人 「今だけはただの恋人」


 朝の音に目を覚ましたのは、アーニャのほうで。
 昨日、泊まりに来たのも、アーニャが先。
 自分の部屋ではない違和感からか、それとも、ライが作る安心感からか、早くに眠って、早くも目覚めてしまった。
 瞬きを繰り返して、そのことを把握すると、上半身を起き上げた。
 後ろ頭に高く結った髪は、寝ているときは解いたのもあって、一層女の子らしい雰囲気が増していた。
 起きあげたと同時に、かれていた毛布がベットに滑り落ちる。

 隣を見ると、普段の無表情が和らいで、あどけない寝顔となったライがいて、ライがアーニャに触れたあの感覚を思い出しながら、髪を梳いて撫ぜてみた。
 けれど、自分が触れるのとライが触れるのは違っていて、撫でられたときの暖かさを知ってほしいのだけど、寝ているライには、それが伝わらず、仕方なくライの柔らかな髪を遊んでみた。
 何度触れても、柔らかく、指の隙間をさらさらと流れるのは、気持ちよくて、また手を伸ばしてみたくなる。
 触れるうちに、身じろぎをして、ライの長い睫を縁取った瞼が僅かに震えて、起きる気配に髪を撫でた動きが止まる。
 微かに開いて、確認するように瞬きを繰り返して、開いた瞳の色は、仕切られた部屋のカーテンで、わからなったけれど、きっと朝の光を受けると綺麗に見えていただろうと思いながら、手をベットに戻して、顔を覗き込んだ。
 最初に自分を見てほしくて、そうしたアーニャに、ライの手がアーニャの頭へと伸びて、髪を整えるようにして動いたまま。


「アーニャ、寝癖ついてる」


 寝癖なんて、鏡を見ないことにはわからなくて、それよりも、寝起きのライ声は、普段とはちょっと違って聞こえるせいか、色気があって、そっちのほうに、気をとられてしまう。
 笑うように目を細めたライに、誘われるようにアーニャが、顔を近づけると、まるで隠すように、アーニャの髪がその様子を隠してしまう。
 少しの間を置いて近い距離を保って、ようやくアーニャが口を開く。


「おはよう」


 そう言って、アーニャも微かに笑うのだが、ちゃんと笑顔になっているのライの様子からしか、知れなかったが、ライの瞳を覗き込んで、ちゃんと笑えていることを知った。そして、同じ言葉をライからも、返される。
 部屋の中、チクタクと時計の針の音が、静かな室内に妙に響いて、そろそろおきようかと思うのだけれど、学校を出るにはまだ早くて、起きている人もまだ少ない朝の時間帯、余裕は幾らでもある。

 起きようとするライと、其処から退こうとしないアーニャとで、視線が絡む。


「アーニャ」


 困ったように名前を呼ばれるけれど、アーニャは動こうとはしなかった。


「アーニャ、君が退かないことには、僕は起きれないし、何処にもいけない」

「そのまま休めばいい。私も一緒に休むから」

「そういうわけに行かないだろ」

「どうして、ライは、記憶探しが主でしょう?。生徒として通っているけど、学校の授業を受ける理由はない」

「それは、本来の目的を言えばそうだが」

「じゃあ、休んだとしても、誰も困らない」

「アーニャ」


 名前を呼ぶと、ライを見たアーニャに、ライは、さとす様に言い始めた。


「確かに、記憶喪失として、此処に身を預かっているからといって、学校に行く必要はないかもしれないけど、皆が此処へ通うことを手配してくれた恩もあり、記憶探しのほかに、僕を引き取ってくれたミレイさんと約束もある。だから、その約束すらも守らないわけにいかないんだ」


 ライの瞳が真剣だというのが、伝わって、残念そうに息をついて、アーニャは、ようやく退いた事で、ライも起き上がり、ベットを降りてカーテンを空けに行った。
 アーニャがライと出会うには、遅すぎて、どう転んでも、早く出あった生徒会の人達の自分との距離はあまりにも、違いすぎる。約束をしても、ライには、まだ約束が残っている。


 無表情ながらも、どこか寂しそうなアーニャに気づいて、そっと隣に腰掛けたのをアーニャは横目で見た。
 その手には、櫛が握られてあることに気づいたけれど、その意味することがわかって、アーニャは、そのままにしておいた。
 やがて、ギシリとベットが音を立て、後ろから、気配がして、ライの手が、髪に触れたことを知る。
 アーニャの髪の束を手にとって、櫛の先で、乱れた髪を綺麗に梳いていく。
 自分でも出来るのだけれど、ライがどこか懐かしそうに目の表情を柔らかくしながら、時折、誰かにするかのように優しく触れることが、くすぐっい。
 ライの方が年上ということもあって、時折兄妹にするような仕草に戸惑いを覚えるが、不思議と嫌ではなかった。
 あっという間に終わってしまい、アーニャがいつもするように、後ろ髪を結われると、後ろから、横へと移動したライが、アーニャの前髪も解くように手を伸ばして、言った。
 

「寝癖、梳かしていくとまた綺麗な髪に戻ったな」

「・・・・・・・」


 ライへと、向き直ったアーニャが、見上げた後で、ライの持つ櫛に視線を落とした。


「使うか?」


 視線に気づいたライが、そう聞くと、こくりと頷いて、櫛を手に取ったアーニャは、視線を上げて言った。


「後ろ向いて・・・」

「?、ああ」


 きょとんとしたライだったけど、手に持つ櫛を見て、何がしたいのかわかったらしく、今度は、ライが、背を向ける。
 目立つ寝癖もなく、朝の光を受けて輝く柔らかな色の髪を、ライがしてようにして、梳かしていった。
 ライのようにはいかず、また、アーニャよりも短い髪を整えるには時間がかからなかったけれど、それでも、ライは、アーニャのやりたいようにじっとしていた。

 それは、ちょっとした二人の朝の光景だった。


続く

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