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コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
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★2009/05/28 (Thu)
新婚さんごっこ、ようやくナナリーで書いてしまいました。
ナナリーと付き合うには、まずあのシスコンの兄を超えねばならない。
なので、ライの頑張り時だと思ったら、ナナリーの一人勝ちな話。
ナナリー×ライです。
お話は、続きからになります。

拍手を送る


誓約



 朝食を食べ終えて、一息つくようにして、二人でソファに並ぶようにして、紅茶を飲む。


「起きた時に、ライさんの顔を見ると、なんだかほっとします」


ティーカップをテーブルに置かれたソーサーへと戻したライに、不意にナナリーが笑いかけるようにして話し始めた。


「ほっとする?」

「はい、傍にいると安心すると言っていいのでしょうか。お兄様も、始めのうちはなんだかんた゛口では否定してても、ライさんの事、最近では、ちゃんと認めているのだと思います」


 残すようにして、ティーカップを目の前にあるテーブルへと置いて、ナナリーがそう言った。


「ルルーシュに、何か言われたのか?」

「はい。俺はいつまでも、二人の事に口出すつもりはない。今は、妹の幸せを願っていると、話してました」

「ナナリーには、そういうのだな」

「?」


 ナナリーの外出中、訪れたルルーシュと二人になったとき、自然と会話を作った。と言っても、話はナナリーの事を中心とした話題であったが、ルルーシュとこうして、向かい合って話すのは、久しぶりだった。
 シスコンである、ルルーシュから、仲を認められ、結婚するまでの間、いわずも知れた困難があったものの、きちんと認めてもらえたのが、これが初めてだった。


「ライ、妹を笑顔をどうか守ってもらいたい。兄としての頼みだ」

「ルルーシュ・・・」

「俺もナナリーばかりに、気をとられないようしなくてはならない。ナナリー、そしてライ、お前達を見て、薄々気づいていたものの、向き合えず目を瞑っていた。だが、きちんと向き合わなければならないことがあるのだとようやく自分で整理して行こうと決めた。いくらか、遠回りにはなったが、兄として、お前の事を認める。ナナリーをこれからもよろしく頼む」

「・・・」

「これから、ナナリーをお前の力で幸せにしてやる事が、俺への誠意でもある。だからこそ、ナナリーを悲しませることはするな。そうなったときは全力でお前からナナリーを引き離す。その覚悟を俺に見せてみろ」


 紫の瞳が、ライをまっすぐに見つめて、其処に揺らぎがないことに、兄としての意思を知る。


「覚悟か・・・。幸せになるには色々あると思うけど、ナナリーの笑顔は僕も守りたい、そう思っている。それを一歩でも叶えるように、新しい家族をナナリーと作っていくよ。お義兄さま」


 ライの言葉に、ルルーシュは複雑そうにしながらも、視線を下げて、手に取ったコーヒーカップにいれた液体を覗き込むようにして、口をつけて、それをテーブルに置くと。


「・・・新しい家族か、いらぬ期待はしないが、言ったからには失望させるなよ」

「ああ、わかったよ」

「しかし、お義兄さまと呼ぶことを、許可した覚えはない」

「?。ナナリーと家族になるのなら、君の呼び名は、お義兄さまになるのではないか」

「俺は、ナナリーとの仲は認めても、俺をお義兄さまと呼ぶことを認めた覚えはない。そのことをちゃんと、理解しておけ」


 そんなやり取りを思い出して、ライの口元に自然と笑いがこぼれた。


「どうしたんですか。急に、笑って」

「変だろうか?」

「いえ、嬉しそうで、何があったのか、話してくれませんか」

「ああ、君のお義兄さま・・・、ルルーシュの事を思い出していた。君の笑顔を守ると誓った事を」

「お兄様と?」


 ルルーシュと同じ紫の大きな瞳で瞬きを繰り返して、ライの顔へと向けたナナリーに、ライは言った。


「ああ、僕に負けないくらい、君を愛していたよ」

「それだけですか」

「ん?、ああ、ナナリーもルルーシュの事をよく話すから、家族と言うのは、見えない絆があって、それを時折うらやましいなと、考えてしまうよ」


 それを聞いたナナリーが、口元に笑みを浮かべて、


「ライさんは、まだ気づいてないかもしれませんね」

「?」

「家族は、新しく作るものでもありますよ。今の私とライさんがそうであるように」

「・・・」

「だから、羨ましがる必要ないですよ。それに、私お兄様にあったとき、呆れる位ライさんの事を、お話しました。だから、きっとそれがお兄様にも伝わったんだと思います。私も、愛してる気持ちの上では、負けてませんから」

 瞳を瞠目していた、ライが、やがて目を細めるようにして、


「・・・ナナリーは、強いんだな」

「私が強いわけじゃなくて、そうなる理由がライさんにも、ちゃんとあるんですよ。私にもできる事はまだ少ないけど、私もライさんのそばにいる限り、笑顔を絶やさず、二人で作る家族を守って生きたいです。それが今の幸せで私の強さなんですから、あ、また飽きられてしまうので、お兄様には今の事、秘密にしておいてくださいね」


 胸の前に手を合わせて、にっこりと笑うナナリーは、確かに幸せな笑顔で、小さな手を上から覆うようにして、ライの手が包み込む。


「秘密なら、ナナリーも言える事だろう。ルルーシュにまだ言えない事なんて、これからも出来てくるよ。愛し合ってることには変わりないけど、僕達二人で共有したいと思っている事もあるから、あまりお兄さんに話していけない。だから、ナナリー、君も秘密を守れるね」

「・・・二人での秘密ですか。それは、お兄様に、訊ねられてもですか?」

「ナナリーは、ルルーシュに話せるのか」


 ライの顔が近づいて、小さな耳に口を寄せて、触れた微かな息と共にささやいた言葉に、ナナリーの頬が徐々に赤らんでいく。


「恥ずかしいです」

「話せないことなんて、いくらでもあるだろう」

「ライさんは、時折意地悪ですね」

「そうだろうか」

「はい。でも、不思議と嫌いになれません。ちょっとだけ、しゃがんでもらってもいいですか」

「ナナリー?」

 
 不思議に思いながらも、ナナリーの言葉に従うと、ライの口端に軽く何かが触れた。小さな音を立てて、ナナリーが離れると、


「私も時折、こんな風に意地悪してもいいですか」


 はにかむように笑う、ナナリーに、


「・・・あまり挑発しないでくれ」


 困ったように、眉を下げたライが、眼を伏せて照れたようにそういうと、ソファへと体勢を戻したナナリーが、笑顔を向けて言うのだ。


「ライさん、可愛い」

「・・・ナナリーには、負ける」

「そんなことないですよ。可愛いと思います」


 ナナリーに弱いのは、惚れたとは別に、理由があるようだ。
 そんな秘密を、兄である、ルルーシュはまだ知らないまま。
 日差しのまだ明るいうちに、室内は、甘いムードに解けていき、また一つ、二人の時間が、時を刻むように穏やかな流れで過ぎていくのだった。


[留め]

新婚さんに贈る7つのお題の一つ配布元:TV

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