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コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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web拍手にあるのは、女体化ライ小説(絵含む)・現在6種類。女性化ライ・番外 スザク篇話追加


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主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
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★2009/08/26 (Wed)
失恋乙女で、シャーリー視点
シャーリー×ライです。
お話は、続きからになります。

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霞んだ視界に浮かび上がる真実



 
「ライ。今日、ルルがね」


 私が一番初めにライと喋ることと言ったら、それがほとんど最初だった。
 友達になら、またかと厭きられた顔をされるくらいの好きな人の話題を、ライはいつも嫌な顔をせずにちゃんと聞いてくれていた。
 前にもあるんだけど、ライってやっぱり、話していると安心する。
 以前よりも柔らかくなった雰囲気もそうなんだけど、一番は表情かな。
 普段無表情でいることが多いけど、時折見せてくれる驚いた顔や笑顔なんかに親しみ感が出るんだよね、そのせいかもしれない。


「ルルは鈍感なんだよ。だから、私」


 うんうんと頷いて、時折相槌をうつように、ライは私の話を聞く。お茶をしながら、お菓子を食べながら、そう言って生徒会室で過ごすのが日常になっていた。

 それが、当たり前となっていた。
 だからか、気づけなかったのかもしれない。自分の気持ちに。






 いつもどおり生徒会の扉を開けようと手を伸ばすと、室内から人の声が二つ聞こえてきた。
 話し声から、わかったのは、カレンとライの声だった。
 ルルもそうだけど、なんだかライともいるところをよく見かけるようになった。会長が言うには、いい感じに進展しているんじゃないかということ、ライの世話係と一時的に任されていたカレンだったけど、最初は抵抗はあったものの、いつの間に進展してるのか、話す機会も多くなっている気がする。
 会長に仲をひやかされたときは、カレンは否定していたけど、本当はどうなんでろう。
 人の恋の話題にはやはり敏感になるもので、軽い気持ちでそっと扉の隙間から中の様子を窺った。少しひやかしも込めて。
 

「あ・・・」


 声がこぼれたのは、私のほうで、瞳を大きく見開いて、それ以上口に出してしまわないように、片手で口元を覆った。
 夕暮れに差し込む夕日の朱色が部屋に差し込み、優しくカーテンが風ではためく風景の中で、二人の影は重なっていた。
 抱きしめあうように背中に回された腕があり、閉じた瞳で唇を重ねていたからだった。
 キスを目撃した驚きと興奮よりも、何故かずきりと胸が痛んだ。
 それから、ほんの数秒して、瞳が開きそれと同時に唇が離れる、ライの瞳がカレンを映すのだけれど、私が今までも見たことのない表情で笑っていた。

 音を聞いたわけではないけど、確かにその瞬間、私の胸がズキッと音を立てた。
 え、何で?、芽生えた気持ちを前に、私の身体は扉から一歩二歩と後ろに下がる。口を覆った手を胸へとあてるように確かめる。
 心臓の音が、どくどくと軋む痛みと共に鼓動を出す。

 私が好きなのは、ルルのはず、なのにどうしてと心に問う。あの二人が仲がいいことは、知っているし、本当に恋仲であったとしても、私には関係の事のはずなのに、見てしまった光景に驚く以上に、ショックを受けていることに私は気づいた。


「シャーリー?」


 振り返った声の先には、会長がいた。


「どうしたの?、そんなところで」


 もしかしたら、今までの事を見られていたのかもと思って、否定するように私は上げた両手と首を横に振って、



「え、ああ、別に見ていたわけじゃなくて」


 上手い嘘が思いつかなく、そんな言葉しか出てこなくて、何やってんだろうと自分で思った。そんな気持ちを知ってか知らずか、会長の言葉に私の思考は一時的に止まる。


「シャーリー、大丈夫なの?.泣いてるみたいだけど」


 訝しげな視線ではなく、心配そうに会長は言った。泣いていると指摘されて、目元をぬぐうと確かに濡れた。
 泣くほど、ショックだったのと、涙をぬぐった手を私は呆然と見つめる。


「これは、その・・・」

「シャーリー、今は聞かないから、とりあえず中に入らない?」


 生徒会室内を差され、私はそっちを見る。まだ室内には、カレンとライがいる。いつもなら、躊躇わないのだけど、どうしてか今は二人に会いたくなかった。
 近づいてきた会長に、我に返った私は、その時、室内にいる二人まで届きそうなくらいの大声で口に出していた。


「今日は部活があるので手伝えません!って、言いに来ただけですから」


 言うつもりもない言葉が飛びでていて、会長が止めることも聞かずに、私は走り出していた。
 ズキスギと棘のように刺さる胸の痛みも、脳裏に焼きついて離れない二人のキスシーンを振り切るように首を振って、駆けていった先は、屋上だった。
 肩を上下するように息を切らしたまま、扉を背に立つ。
 どうしてだろう、今頃、ライのさまざまな顔を思い出し、今日見た表情へと移り変わって、涙が出て、その場で地面に座りこんだ。
 友達だと思っていた。私には、もう既に好きな人がいたから。
 だけど、いつの間にか惹かれていたのかもしれない。ライに。
 それに、気づくのが遅れだのだ。
 膝を抱えた足に顔を押し付けて、必死に涙で洗い流そうとした。
 鮮明に残ったあの光景を、涙が乾くまで。
 空は、青々としたもので、柔らかな風か屋上に吹くほど、いつもの風景なのに、瞳は曇りかがったように霞んで見えていた。

 それが、今の私の気持ちと一緒のようだった。


留め

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