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コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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web拍手にあるのは、女体化ライ小説(絵含む)・現在6種類。女性化ライ・番外 スザク篇話追加


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主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
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★2009/08/27 (Thu)
目蓋の裏側、君への愛、その後のルルーシュ視点。
ルルーシュ×ライです。
お話は、続きからになります。

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いい嘘と悪い嘘



 二人の様子を見て立ち止まる一人の影があった。


「・・・・・」


 飲み物を買いに戻ってきたルルーシュでさえも、二人の様子に足を止める。
 離れた間はそんなに長くかからずとも、既にいい雰囲気を作ってしまっているナナリーとライ。
兄妹に見える外見ながら、作り出す雰囲気は甘くて、そうではないのだと見てわかる。
 ナナリーにいや、俺達兄妹に近づくなと忠告したのも、ルルーシュの知らぬ間にその妹と恋人となってからも、ナナリーの気持ちも踏まえ、受け入れ、恋人として認めたのも自分で、恋人となってからも、当然のように保護者面で付いてきているのも、ルルーシュのほうで、どっからどう見ても、二人の仲を邪魔している存在になっているのは自覚はしてあるのだが、自分の気持ちに気づいてしまったからには、もう後戻りは出来ないところにいたから、こうした形をとって傍にいることを見つけるしかなかったのだ。

 ナナリーの事は大事なことは前と変わらない。
 其処に、誰が入ってこようとも、そういうものだと思っていた。だが、実際シスコンと周囲に自覚されてるほど過保護になっているその影響からだと思っていたが、ナナリーからライの話を聞くようになってその気持ちが確実に揺らぎ始めた。
 いつからか、ナナリーへの気持ちだと思っていたそれが、違うことだと気づかされたのは、


「お兄様は、どうしてライさんに、お義兄さまと呼ばれたくないのですか?」

「俺の妹は、ナナリー、一人だ。だから、別の奴から、仮にもお義兄さまと呼ばれることに抵抗があるんだよ」


 とあの時はいったが、確かにナナリーに恋人が出来て、結婚にもなれば、そう呼ぶ日があっても、それは始めは抵抗はあったとしても、ナナリーの幸せを願うのならば、受け入れるべきことなのかもしれない。
 だが、他のものとライとは、明らかに何かが違う。お義兄様と、そう呼ばれることで、ナナリーの恋人として、認めるのだと考えると、胸が痛んだからだった。
 ナナリーの幸せを一番に望むのなら、本当はこうして二人の傍にいる必要もない事を知っているけれど、それが出来ないのは、自分にある。
 立ち止まった足を進めて、ライ達の方へと向かうと、ナナリー、それに遅れて、ライがこちらに顔を向けた。
 その時、ふと、二人の話した言葉が脳に蘇った。

 
『僕はそんなに、危険人物なのかと自分を卑屈に考えてしまうことがあって、どうすれば改善できるかを自分なりに考えていたんだ』


 それならば、一度警告したあのときだ。
 ライに芽生える感情は、それとは違うもの。


『そうですね・・・。お兄様は、いつも私の事を気にかけてくれてたところはありましたが、それは以前よりも多い気がします。けれど、それは、ライさんがいるからだと私は思いますよ』

 
 意地っ張り、そう、それが、今のライへの感情を偽り、それと同時に今の二人の妨げとなっている。
 ルルーシュは、自分でもどうしたいのか恋愛になれていないせいか、こうした感情の扱いには不得意になっていた。
 言葉に出すつもりはなくても、嘘なら貫く。
 例えそれが、ナナリーを理由にしていたとしても、大事な二人を、この眼で見失わない為に。
 

「(俺は、ナナリーの幸せを望んでいるというのに、悪い兄かもしれないが、ナナリーの兄としての立場も、お前の関係も譲るつもりはない。意地っ張りしかなれないのなら突き通すさ。これからも)待たせたな。買ってきたはいいが、俺のいない間にナナリーに変なことはしてはいないだろうな?」


 ありがとうと言って、飲み物を手にした二人が、顔を見合わせる。


「変なことって、どんな事ですか?」


 問いかけたのは、ナナリーだった。


「いや、していないのなら、それで・・・」

「していたとしたら、君はどうするつもりだ?」


 無表情ながら、問いかけるライの銀の瞳が、ルルーシュの心の裏を見透かすようで、どきりとする。


「ライさん?!」

「ほぅ」


 興味深そうに、何かいいだけに目を眇めたルルーシュに、気づいてからか、


「とは言ってみたものの、僕は其処まで大胆にはなれないから、君の心配するようなことは何もないさ」


 やんわりとライのほうから、先に折れた。先ほどの芽生えた緊張感がとめていく。その言葉に、安堵したことを隠して、ルルーシュは言った。


「では、今のは、冗談か?。お前にしては、珍しい」

「ナナリーともよくいるのだが、君と冗談を交えて、話すと言うこともなかったから、リヴァルのやる、悪ふさげと言うのを、やってみたくなったんだ」

「唐突になんだ?」

「ルルーシュと仲良くなろうと思って、三人でも会話はできるけど、まだ君と打ち解けるまでには時間がかかりそうだから」

 
 眼を見開き、驚くルルーシュに、今度はナナリーが言った。


「お兄様も、もう少し歩み寄ってみてはいかがですか?私もライさんと仲良く出来たように、今がお兄様も歩み寄るいい機会かもしれませんよ」


 表面上の付き合いなら得意だが、ルルーシュの内心複雑な気持ちを知らないゆえ、それは酷なものであった。だが、ナナリーを妹して大事に想う気持ちと、ライに抱く密かな恋情、そのどちらかを選ぶことになるのなら、答えは決まっている。


「努力はするさ」


 今言える言葉、本心でも嘘でも、その言葉だけだった。
 二人の笑顔を守るために、そして、これ以上曇らせない為に。


[留め]

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