コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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----小説以外---- その他
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★ プロフィール
HN:
ナッキー観音
HP:
性別:
女性
趣味:
BLゲーム/男主夢小説/小説書き
自己紹介:
(女性主権のBL編)(BL編)ライ・受ラブ同盟
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
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★ お気に入り
★2009/08/20 (Thu)
Girls Dream of bubble・Ⅴ 驚き以上の戸惑い ≫その後
生徒会室で、ライが手紙の束を整理していた時に、顔を覗き込んできたのは、ミレイだった。
「日に日に、増してるわね~」
「ミレイさん・・・」
「ふーん、どれどれ」
ライの手の中から一つを手にとって、封筒を見つめるミレイ、それをチラリと一瞥したライは、封筒の束を見つめて言った。
「少し、考えていた。しかし、やはりミレイさんの言う、誰かを特別好きと言う気持ちは、今もわからない」
「恋というのは、頭で考えるものじゃないから、答えなんかでないわよ」
「そう、ではあるが、僕と無関係のところではこうした想いを告げてくるものたちがいる。だからこそ、ちゃんと知る必要があるのかもしれない」
「私も人の事言えないけど、そんなに焦ることはないわよ。貴方が今はそれがわからなくても、自分でも知らないうちに芽生える気持ちて言うのは、あるから、そうなった時は別の悩みが出来る頃ね」
「・・・・」
「屋上で待っています、か。これは、これは~v」
「?」
ミレイから渡された手紙とミレイを見比べてから、それを受け取ったライが、目を動かすようにして手紙を読む。内容は、こうだ。
拝啓、ライ様。
初めて、面と向かってお会いするのに、こうした手紙で呼び足すことをお許しください。
どうしても、貴方に打ち明けたい話があります。
話の内容と人目をさえる為に、あえて屋上を指定しておきます。良かったら、来てください。昼休み、待っております。
封筒の表裏と確認して、落胆するようにライが口を開く。
「宛名は、ないのか」
「丁寧な文章よね。性別どっちだと思う?」
「それは会って見なければ、わからないことだ」
椅子から腰を上げたライに、
「へぇ~。と言うことは、行くつもりね?」
「ああ、何か言いたいことがあると手紙にまで残してある。それが気になることもあるが、またこうしたことが続くのなら、いい機会だ。呼び出したその相手と早めに話しておいたほうがいいだろ?」
「そうね。内容文から見ると、果たし状ではないようだから心配はないと想うけど、貴方も気にしているのなら、それがいいわね」
「果たし状?それも、下駄箱に入れるものなのか?」
「ああ、うん。ま、今のは、冗談よ。それに、そういったことは今の時代にはする人いないと思うから。それよりも報告期待して待ってるわよ?」
それに、ライは困ったように小さく笑って、生徒会室の扉を開けていった。
屋上の扉を開けると、目に入って眩しさにライは目を細めると、そこで、早速人影を見つけた。日差しをさえぎるように、手を顔の上で影を作るように屋上を見る。やはり、手紙のとおり、待っている人がいた。
扉を閉めてから、近寄っていくと、人物の姿がはっきりとする。
手紙の名前が男ばかりだから、男なのでは?という認識は頭の隅にはあったが、其処にいたのは、紛れもなく女の子だった。
彼女が差出人であるのか、それとも、まだ此処には来ていない別の第三者なのか、頭で考えていた答えを彼女はくれた。
「あ、ライ先輩、来てくれたんですねっ!」
ライに気づくと、自分から駆け寄ってきて、嬉しそうに顔を誇らばせる。
どうやら、差出人は、この子で間違いないようだ。
生徒会の中ではニーナくらいの身長ではないかと思う小柄な身体で、ライを見上げる。
「手紙読んでくれたってことですよね。わたし、前からライ先輩の事とっても、気になってたんです!」
手をまるで神に祈りをささげるように口元辺りへと持ち上げ、何かを語るように潤んだ視線を向け、その頬を上気させ、艶やかなピンクに彩られた口元から可愛らしい声がこぼれる。
先輩と呼ぶからには、下級生なのだと知る。
リヴァルが言うところの、美少女の部類にあるのだろう。けれど、普通の男なら舞い上がりそうなこの状況を、ライは冷静に捉え、表情もいつもとなんら変わらなかった。
「ライ先輩っ!」
一歩前に出た少女に、押されるようにライは一歩後ろに下がるようにして、言った。
「何だ」
「あの。す・・・」
不思議そうな顔をしたライを置いて、気持ちを落ち着かせるように胸に片手をついて吐息を漏らし、間を置いて、その少女は言った。
「好きな人は、いるんですか?」
「・・・・」
きゃ、言っちゃった~っ!と、小声ながら、両手を頬に当てるようにして顔を赤くした女の子とは、うって変わって、ライは先ほど少女に言われたことを脳内で繰り返してから。
「その、好きな人、と言ったのか?」
「はい!」
「……何故、そんなことを聞くんだ」
初対面も、しかも名も知らぬ少女の不可解な疑問に、ライのほうこそ頭の上にクエスションマークが付いた。
「えっとですね。 わたし、初めて先輩にお会いしたときから、綺麗な人だなって気になってて、その前に、助けてもらったときに少しだけ話をしたことがあるんですけど、覚えてませんよね?。それで、前よりもファンになってしまって、ライ先輩の事を人から色々知るうちに、生徒会によく出入りしていることを知って、その人達とよくいるのを見かけることもあったんです。ライ先輩は仕事を時折、手伝っているのだ聞いて、あっ!、他の子たちも噂しているんですけど、もしかしたら、ライ先輩そこに好きな人がいるんじゃないかって話が出ていて、だから生徒会に足を運ぶんじゃないかって、それで、わたしも先輩に助けれたお礼だけではないですけど、ライ先輩に仮に好きな人がいるのなら、応援出来ることがあればと思ったんですっ!」
嬉々と話すその少女を見て、よく喋る子だなと思いながらも、前と同じように生徒会にいることで、そういった目で見られているのかと思うと、頭が痛くなった。
「あ、心配は要りません。先輩の好きな人は例え此処で聞いたとしても、他言はしませんから~。わたしでも協力できることがあれば、ひっそりとだけ教えてもらえませんか?あ、もし、口に出来ないのなら、今からわたしが名前を言う後で頷いてくれるだけでも構いませんよ。今名前をあげてみましょうか?、スザク先輩・・・・んー、違う。ルルーシュ先輩・・・」
「いや、スザク達は」
「えっ!、それじゃあ、女性なんですか?! ああ~、ミレイ会長ですか。あ、それとも、運鈍神経バッグンのシャーリー先輩?、違います? 大人しい二ーナ先輩ですか?それとも、お嬢様なカレン先輩ですか?それとも」
答えぬ限り、生徒会メンバーの名前を全て出しそうな少女に、ライは待ったをかける。
「まっ!。・・・とにかく、落ち着いてくれないか?。今色々、名前を挙げられても、僕だって、困惑する」
「あ、ごめんなさい。つい、先走ってしまって」
少し暴走しているが、悪い子ではないのだというのはわかった。
「残念だけど、君の期待しているようなことはないよ。生徒会の皆は、確かに、大切な存在ではあるけれど、君が求めてるような特別、意識をしている存在というわけではないんだ」
「そう、なんですか・・・」
少女の声が、残念そうに下がる。
ライは変わってなくても、身体だけが女となり、対応も変わった。
彼女達が作ったこととはいえ、ライにも責任はあると理解する。
「確かに僕の行いにより、君達に妙な期待をさせたのは僕にも原因はあるだろう。だから、この場できちんと、君に伝える気持ちを君から周りに伝えてくれないか?。これ以上噂を広めるのは、僕だけではなく、それに関係する大切な周りにも迷惑がかかってしまう。応援してくれるといったその気持ちは嬉しいのだが、これ以上の噂を広げるのは、止める、と、此処で約束してくれないか」
「・・・ライ先輩の事を考えず噂を勝手に作り上げたことは、ここで反省します。わかりました、わたしからちゃんと皆に言っておきますから、ライ先輩がそんなに心配に思わなくても大丈夫ですよ」
「ありがとう。それから、忘れたこととはいえ君にキツイ物言いをして、すまない」
「ライ先輩が謝ることは何もないですよ?。でも、ちょっと期待していたものとは違っていましたけど、わたし、やっぱりライ先輩を此処に呼び出したことに、後悔はないです。同じファンの子にバレたら、大変ですけどね」
「えっ」
「ライ先輩は、綺麗過ぎて遠巻きに憧れるものも多いんです。だから、直接話しかけれることが出来なくて、ひと時でもライ先輩を独占して、こうしてお話出来たのは、わたしにとってはこれ以上内幸運なんですよ?」
愛想もなく無表情で近寄りがたい印象を抱くのだが、話してみるとそうではないと生徒会メンバー以外に、それを知っている人がいることに、ライはちょっと驚いた。生徒会メンバーと見方は違うにしても。
「ライ先輩…」
「?」
「わたし、これからちゃんと、先輩の事もっと知って好きになります、だから、好きな人が出来たら、その時は教えてくださいね。わたし達ファン一同は、全力で先輩の事を応援しますから」
そう言って、後ろ手に両手をまわして、ライの表情を覗き込むように背中を曲げると、照れるように目を細めた。
唖然としたライを残して、彼女は笑って横を通り過ぎると、手を振るようにして、
「ライ先輩! 今度は、ティニ・ビアスと、名前を明記しますので、名前を覚えて置いてくださいね。その後、また別の機会にでも、お話できたらいいなと密かに期待してますからその時はまた話しましょう。では、失礼しました」
僅かに開いた扉から少女は、顔を出して会釈して、ガチャンと閉じた扉を見送ってから、足音が遠ざかると共に、ライは、溜息を漏らした。
「・・・・厄介なことがまた一つ増えたな」
そう言って、晴天を見上げるようにして、ライは、口に出した。
空には、一匹の鳥が囀りながら空を飛んでいくのが映るのだった。
[V・終わり]
生徒会室で、ライが手紙の束を整理していた時に、顔を覗き込んできたのは、ミレイだった。
「日に日に、増してるわね~」
「ミレイさん・・・」
「ふーん、どれどれ」
ライの手の中から一つを手にとって、封筒を見つめるミレイ、それをチラリと一瞥したライは、封筒の束を見つめて言った。
「少し、考えていた。しかし、やはりミレイさんの言う、誰かを特別好きと言う気持ちは、今もわからない」
「恋というのは、頭で考えるものじゃないから、答えなんかでないわよ」
「そう、ではあるが、僕と無関係のところではこうした想いを告げてくるものたちがいる。だからこそ、ちゃんと知る必要があるのかもしれない」
「私も人の事言えないけど、そんなに焦ることはないわよ。貴方が今はそれがわからなくても、自分でも知らないうちに芽生える気持ちて言うのは、あるから、そうなった時は別の悩みが出来る頃ね」
「・・・・」
「屋上で待っています、か。これは、これは~v」
「?」
ミレイから渡された手紙とミレイを見比べてから、それを受け取ったライが、目を動かすようにして手紙を読む。内容は、こうだ。
拝啓、ライ様。
初めて、面と向かってお会いするのに、こうした手紙で呼び足すことをお許しください。
どうしても、貴方に打ち明けたい話があります。
話の内容と人目をさえる為に、あえて屋上を指定しておきます。良かったら、来てください。昼休み、待っております。
封筒の表裏と確認して、落胆するようにライが口を開く。
「宛名は、ないのか」
「丁寧な文章よね。性別どっちだと思う?」
「それは会って見なければ、わからないことだ」
椅子から腰を上げたライに、
「へぇ~。と言うことは、行くつもりね?」
「ああ、何か言いたいことがあると手紙にまで残してある。それが気になることもあるが、またこうしたことが続くのなら、いい機会だ。呼び出したその相手と早めに話しておいたほうがいいだろ?」
「そうね。内容文から見ると、果たし状ではないようだから心配はないと想うけど、貴方も気にしているのなら、それがいいわね」
「果たし状?それも、下駄箱に入れるものなのか?」
「ああ、うん。ま、今のは、冗談よ。それに、そういったことは今の時代にはする人いないと思うから。それよりも報告期待して待ってるわよ?」
それに、ライは困ったように小さく笑って、生徒会室の扉を開けていった。
屋上の扉を開けると、目に入って眩しさにライは目を細めると、そこで、早速人影を見つけた。日差しをさえぎるように、手を顔の上で影を作るように屋上を見る。やはり、手紙のとおり、待っている人がいた。
扉を閉めてから、近寄っていくと、人物の姿がはっきりとする。
手紙の名前が男ばかりだから、男なのでは?という認識は頭の隅にはあったが、其処にいたのは、紛れもなく女の子だった。
彼女が差出人であるのか、それとも、まだ此処には来ていない別の第三者なのか、頭で考えていた答えを彼女はくれた。
「あ、ライ先輩、来てくれたんですねっ!」
ライに気づくと、自分から駆け寄ってきて、嬉しそうに顔を誇らばせる。
どうやら、差出人は、この子で間違いないようだ。
生徒会の中ではニーナくらいの身長ではないかと思う小柄な身体で、ライを見上げる。
「手紙読んでくれたってことですよね。わたし、前からライ先輩の事とっても、気になってたんです!」
手をまるで神に祈りをささげるように口元辺りへと持ち上げ、何かを語るように潤んだ視線を向け、その頬を上気させ、艶やかなピンクに彩られた口元から可愛らしい声がこぼれる。
先輩と呼ぶからには、下級生なのだと知る。
リヴァルが言うところの、美少女の部類にあるのだろう。けれど、普通の男なら舞い上がりそうなこの状況を、ライは冷静に捉え、表情もいつもとなんら変わらなかった。
「ライ先輩っ!」
一歩前に出た少女に、押されるようにライは一歩後ろに下がるようにして、言った。
「何だ」
「あの。す・・・」
不思議そうな顔をしたライを置いて、気持ちを落ち着かせるように胸に片手をついて吐息を漏らし、間を置いて、その少女は言った。
「好きな人は、いるんですか?」
「・・・・」
きゃ、言っちゃった~っ!と、小声ながら、両手を頬に当てるようにして顔を赤くした女の子とは、うって変わって、ライは先ほど少女に言われたことを脳内で繰り返してから。
「その、好きな人、と言ったのか?」
「はい!」
「……何故、そんなことを聞くんだ」
初対面も、しかも名も知らぬ少女の不可解な疑問に、ライのほうこそ頭の上にクエスションマークが付いた。
「えっとですね。 わたし、初めて先輩にお会いしたときから、綺麗な人だなって気になってて、その前に、助けてもらったときに少しだけ話をしたことがあるんですけど、覚えてませんよね?。それで、前よりもファンになってしまって、ライ先輩の事を人から色々知るうちに、生徒会によく出入りしていることを知って、その人達とよくいるのを見かけることもあったんです。ライ先輩は仕事を時折、手伝っているのだ聞いて、あっ!、他の子たちも噂しているんですけど、もしかしたら、ライ先輩そこに好きな人がいるんじゃないかって話が出ていて、だから生徒会に足を運ぶんじゃないかって、それで、わたしも先輩に助けれたお礼だけではないですけど、ライ先輩に仮に好きな人がいるのなら、応援出来ることがあればと思ったんですっ!」
嬉々と話すその少女を見て、よく喋る子だなと思いながらも、前と同じように生徒会にいることで、そういった目で見られているのかと思うと、頭が痛くなった。
「あ、心配は要りません。先輩の好きな人は例え此処で聞いたとしても、他言はしませんから~。わたしでも協力できることがあれば、ひっそりとだけ教えてもらえませんか?あ、もし、口に出来ないのなら、今からわたしが名前を言う後で頷いてくれるだけでも構いませんよ。今名前をあげてみましょうか?、スザク先輩・・・・んー、違う。ルルーシュ先輩・・・」
「いや、スザク達は」
「えっ!、それじゃあ、女性なんですか?! ああ~、ミレイ会長ですか。あ、それとも、運鈍神経バッグンのシャーリー先輩?、違います? 大人しい二ーナ先輩ですか?それとも、お嬢様なカレン先輩ですか?それとも」
答えぬ限り、生徒会メンバーの名前を全て出しそうな少女に、ライは待ったをかける。
「まっ!。・・・とにかく、落ち着いてくれないか?。今色々、名前を挙げられても、僕だって、困惑する」
「あ、ごめんなさい。つい、先走ってしまって」
少し暴走しているが、悪い子ではないのだというのはわかった。
「残念だけど、君の期待しているようなことはないよ。生徒会の皆は、確かに、大切な存在ではあるけれど、君が求めてるような特別、意識をしている存在というわけではないんだ」
「そう、なんですか・・・」
少女の声が、残念そうに下がる。
ライは変わってなくても、身体だけが女となり、対応も変わった。
彼女達が作ったこととはいえ、ライにも責任はあると理解する。
「確かに僕の行いにより、君達に妙な期待をさせたのは僕にも原因はあるだろう。だから、この場できちんと、君に伝える気持ちを君から周りに伝えてくれないか?。これ以上噂を広めるのは、僕だけではなく、それに関係する大切な周りにも迷惑がかかってしまう。応援してくれるといったその気持ちは嬉しいのだが、これ以上の噂を広げるのは、止める、と、此処で約束してくれないか」
「・・・ライ先輩の事を考えず噂を勝手に作り上げたことは、ここで反省します。わかりました、わたしからちゃんと皆に言っておきますから、ライ先輩がそんなに心配に思わなくても大丈夫ですよ」
「ありがとう。それから、忘れたこととはいえ君にキツイ物言いをして、すまない」
「ライ先輩が謝ることは何もないですよ?。でも、ちょっと期待していたものとは違っていましたけど、わたし、やっぱりライ先輩を此処に呼び出したことに、後悔はないです。同じファンの子にバレたら、大変ですけどね」
「えっ」
「ライ先輩は、綺麗過ぎて遠巻きに憧れるものも多いんです。だから、直接話しかけれることが出来なくて、ひと時でもライ先輩を独占して、こうしてお話出来たのは、わたしにとってはこれ以上内幸運なんですよ?」
愛想もなく無表情で近寄りがたい印象を抱くのだが、話してみるとそうではないと生徒会メンバー以外に、それを知っている人がいることに、ライはちょっと驚いた。生徒会メンバーと見方は違うにしても。
「ライ先輩…」
「?」
「わたし、これからちゃんと、先輩の事もっと知って好きになります、だから、好きな人が出来たら、その時は教えてくださいね。わたし達ファン一同は、全力で先輩の事を応援しますから」
そう言って、後ろ手に両手をまわして、ライの表情を覗き込むように背中を曲げると、照れるように目を細めた。
唖然としたライを残して、彼女は笑って横を通り過ぎると、手を振るようにして、
「ライ先輩! 今度は、ティニ・ビアスと、名前を明記しますので、名前を覚えて置いてくださいね。その後、また別の機会にでも、お話できたらいいなと密かに期待してますからその時はまた話しましょう。では、失礼しました」
僅かに開いた扉から少女は、顔を出して会釈して、ガチャンと閉じた扉を見送ってから、足音が遠ざかると共に、ライは、溜息を漏らした。
「・・・・厄介なことがまた一つ増えたな」
そう言って、晴天を見上げるようにして、ライは、口に出した。
空には、一匹の鳥が囀りながら空を飛んでいくのが映るのだった。
[V・終わり]
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