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コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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★2009/08/14 (Fri)
拍手ありがとうございました。とても嬉しかったです。

前半、スザク視点、後半はライ視点の、恋愛ギアスをかけてからの話。

スザク×ライです。
お話は、続きからになります。

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渦巻いた気持ちの影で


 生徒会室で、こぼれたため息に、ミレイが振り返って気づいた。


「あら、スザク君、珍しいわね~。溜息なんかついて」

「え?ああ。そうですか」


 スザクの態度を、眉を下げるようにして、ミレイが見つめて、


「あなたと違う理由で、ライの様子も最近変なのよねぇ。前にもまして、難しい顔をしている事が多くなったというか、まだ悩んでいるのかしら・・・」


 記憶喪失で上手く周りとやってこれているし、表情には出ないものの、やはり心のうちは不安定なことは確かで、ライを引き取り今や保護者的な立場となっているミレイとしては、心配なのだろう。


「また、何か一人で考え込んでいるのかな?」

「・・・そうね。考え込んでるというよりか、思いつめてる顔ね、アレは。聞いてみても、なんでもないって返すだけだから、こっちもそれ以上言いようが無いんだけど」


 何故か最近になって、ライを気にする自分がいる。
 それは、前のように記憶の無い彼が立場は違えど、一人きりで抱え込む姿が自分の中にだぶって、気になっていたのだと思っていたのだが、それとは違う意味で気にしている自分に戸惑いを覚えた。
 気がつけば、ライの事を考える自分がいて、何処かで見かければ、声をかけてしまうのは、前と同じなわけだけど、視線が合って向かい合って、それが前と変わらぬことなのに、ドキドキと胸の鼓動をもたらすのは何故だろうか。その理由がわからず、不安定な気持ちが息となってこぼれていた。

 それにしても、確かに、ミレイの言うとおり、此処最近ライは、難しい顔をしている所が目立ち始めていた。以前もあったけれど、考えているというよりも、悩みがあるようなそんな思いつめた顔をするところを時より見かけることがあった。
 何か相談にのれることがあれば、スザクとて出来る限りの力を貸すつもりなのだが、本人が頑なに口を閉ざしている為、それも叶わなかった。
 スザクは思う、僕が気にしているのは、そのことだけなのだろうかと。







 試してみたい気持ちは少なからず、あった。
 気持ちが抑えられず使ってしまったあのギアスが、届いたのは実際に使ってみて知ったことではあるが、最近のスザクの様子がいつもと違ったようで、効きすぎたのかと、興味本位で使った後になって、一抹の不安を感じた。 後悔でもしているのだろうかと、心に問い掛けてみるものの何も答えは出なかった。


【僕を好きになれ】


 あの一言とギアスの力によって、スザクの態度が当人の無意識以上に、現れていた。特に、ミレイさん達は、気にかけてるところは見られないが、ライとしては、前以上に変わってしまったものに、後悔なのか、落胆なのかもわからない感情が胸の中で渦巻いていた。
 自分は、どうしたいのだろうと、悩んでいるときに、スザクから声をかけられた。心配させたのだろうということが、表情を見て伝わる。
 君にかけたギアスの事だとは、言えるはずもなく、ライは、首を横に振って、なんでもないようなことを口にした。
 スザクはそれで、引き下がってくれたが、ライの心にはまだ引っかかりはあった。
 スザクに対して、何を求めようとしているのかさえわからず、ライはずきりと痛んだ胸の痛みを抑える対処法を、心の中で探しているのだった。



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