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コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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web拍手にあるのは、女体化ライ小説(絵含む)・現在6種類。女性化ライ・番外 スザク篇話追加


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(女性主権のBL編)(BL編)ライ・受ラブ同盟
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主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
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★2009/08/11 (Tue)
敵味方と関係ないところで関係を持つのも面白い。
ゼロ×ライ(女体化)です。
お話は、続きからになります。

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黒い仮面を脱ぎ捨てて



舞台の上、スポットライトを浴びてたたずんでいたのは、ライ、何故かフリフリレース付きの可愛らしいエプロンを制服の上から身に着けています。


「ミレイさん、これはなんですか?」


 ライは恥らうように頬を染めて、柳眉を顰める。


「これはね・・・」


 舞台の真っ暗な正面から、ミレイが客席で座っている姿が映し出されると、


「ジャジャーン!!、新企画、新妻日和~。女性となったライに女の幸せを実感してもらちゃおう!ッと生徒会によって決定されたイベントです」

「はぁ・・・?、新妻日和?」

「そうよ。では、新妻の準備も整ったことですし、早速旦那をお呼びいたしましょう」

「準備も何も、って、待ってください。旦那って」

「それでは、ご登場っ!!、ライの旦那様、素敵な仮面に隠されたその素顔はミステリアス、神出鬼没な男、ゼロです」

「え、ゼロ?」


 舞台のしたから、上へと上がるようにして現れたのは、ライの知るゼロの姿が其処にあった。


「どうして、ゼロが?」

「私もここへと招待を受けた。だが、学園内でこのような催しがあるとは想定外だったが、より多く私の存在を示すのには好都合だ。この場は、しばらく、利用させてもらうことにした」

「(十分に世間に知られてると思うが、この状況下に何の利用があるんだ)」


 ライには理解できないことだったが、確かにゼロにとっては、意味のあることだった。ライを自分の婚約者としての位置づけを芝居ではなく事実として、黒の騎士団へと迎え、また他のものに牽制するには実に都合のいい状況なのだ。


「いいんですか?会長、学生とは関連のない人物を舞台に上げるのはいかがなものかと思う。それに、彼は表立って公に姿を表す人ではないはず」

「えっ? まさか、ライ、ゼロ本人だと思ってる?」


 背格好は真似できたとしても、口調や声までは、真似できるはずもない、先ほどの声が入手経路は不明だが録音したものだとしたら、話は別だ。


「ゼロ、ではないのか」

「さすがに、本人を連れてくるわけは行かないわよ。声はちょっと特殊な機械で変えてるだけ出し、格好も似せてるだけよ」


 ミレイの表情や声に嘘は見られない。ゼロに似せた物まねだというのなら、すごいことなのだが、ライはまだ妙な引っ掛かりを覚えていた。
 それもそのはず、ゼロを真似した誰かではなく、ゼロ当人であるのだから。 しかし、その事実を知っているのは、この場ではゼロ一人だけ。


「さて、それでは、新妻日和、始めちゃいましょうか」

「呼ばれてきただけで、新妻になれと言われても、まだ何をするべきなのか何も聞かされてないのだが」

「ああ、それは大丈夫」


 ミレイがクロコと呼ぶと、舞台の何処からともなく咲世子が黒子の格好で現れ舞台の上に綺麗に着地した。


「こちらを拝見ください」


 咲世子がそう言って、ライに台本を手渡した。


「内容は台本どおり進めていけばいいんだけど、台詞は途中途中でアドリブが入るところがあるから、其処はライが思う台詞を言えばいいわ」

「台本はあるが、途中はアドリブが入るのか?」

「そんな難しく考えなくてもいいから、とりあえず、まずは予行練習として、ワンシーンやってみましょうか?」





 台本へと目を通して数分、ミレイの合図と共に、舞台だけが証明に照らされ明るくなり、家という設定で家の中を表す背景画と本物の家具、それらに囲まれるように立っていたのは、エプロン姿のライ。



『此処は、新居。記憶喪失として学園へとやってきたライは、ゼロという人物の出会いによって新たな幸せと変化を見つけた。障害はあったけれど、ようやく周囲にも認められ、婚約者となったライは、此処で新しい生活を始めるのだった』


 ナレーションの声は、ミレイだった。客席にいたときは、監督か舞台演出家のどちらかだろうと思っていたのだが、どうやら違っていたらしい。


「(結ばれる。結婚。ゼロと僕が。現実になりえないことだが、舞台上ならではの御伽話だな)」


 その御伽噺をゼロが現実のものにしようとしていることは、ライも知らなかった。


『一息ついたライは、扉を叩く音を耳にした。そこで、誰だと確認するようにモニターを覗き込んだライは、其処に映し出されたその姿を確認すると、扉へと向かい扉を開いた。其処にいたのは、ゼロ。ライの愛するその人だった・・・其処で一言』

「(此処は、アドリブか)お帰り、ゼロ」

『愛しい新妻のお出迎えにゼロは目を細め、行動にでる』


 台本には、その後はゼロが決めると書いてあったが、何をするのかと思う前に、ゼロにライの細い腰を引き寄せるようにして抱きしめられ、身体を強張らせたライは、ゼロの両肩を掴んで押しやろうとする。


「ッ!、ゼロ?!」

「シー、まだ予行練習の途中だ。お前が此処であがいても、周囲に迷惑かかるだけだ」


 耳元で息が触れるほどに近づいたゼロに、諭されるように囁く声で告げられ、ライの抵抗は止まる。そうしているうちに、ナレーションは進み、

 
『ゼロからの抱擁に頬を染めたライは、お決まりの台詞を口にする。ご飯にする?お風呂にする?それとも…と続く言葉をライは口にするのだった』


「(此処もアドリブだったが、何を言えばいいんだ?こういった状況下で)・・・」

「次の台詞を言わないがきり、話は進まず、このままの状態になるが、それでもいいのか]

「いや、それはわかっている。だが、こういうときに何を言うのかが、思い浮かばない」


 小声で話す二人に、ナレーションが、先を促すようにして、



『因みに、ご飯にするということから口にし始める』

「・・・ご飯にする? お風呂にするのか? それとも・・・それとも・・・?」


 その先が思いつかず真剣に悩むライであったが、入浴と食事も必要なことではあるが何故選択肢なのかと思うところはあったものの、自分が普段やることを踏まえて出た答えを口にするのだった。


「(入浴と食事以外に必要なことがあるとすれば)今日は早く寝ることにするか?」


 ライは睡眠をとるという意味で言ったのだが、ゼロの解釈は違ったようだ。
 ここでも、ゼロの行動は、アドリブとなっている。


「其処まで疲れてはいないのだが、君が薦めてくれるのであれば、それも妥当かも知れない」


 ようやく抱きしめていた腕が離れてほっとする暇もなく、手を掴まれそのまま部屋の中へと歩いていく。


「ゼロ?まっ、ちょっと待ってくれ。ぼくの手を掴んだまま何処へ行くつもりだ?」

「先ほど聞いてきただろう?。その場所へと向かってる」


 振り返ることなく答えたゼロに連れられて、寝室を通り過ぎ、食卓を通り過ぎ、背にかかる呼び声も無視して、着いた場所は、シャワーのある浴室だった。
 服のまま押し込められ背中に当たった壁に息を呑むと、ゼロがコルクをひねる。すると、ライの頭上から雨のように降り注ぎ、ライの髪と服を濡らし、肌には水滴が流れていき、その足元では熱となって立ち昇っていく湯気があった。お湯と振り注ぐ水に思わず目を瞑ったライは、流れる水滴とは違う感触に閉じた瞳をゆっくりと確かめるように開いていくと、覗き込むようにして近づいたゼロが、いつもはハネッた毛先が水分で重くなり肌に張り付いた髪を優しく撫でるようにして、髪で隠れた顔をさらけだしていく。
 先ほどの強引さとはうって変わった動作に、戸惑いライの瞳がゼロを映したまま揺らいだ。


「(今は舞台上の劇であり、目の前にいる人物はゼロではないはず、だが、何故だ。何故、ゼロなのではないかという意識はまだぼくの中に存在する。確かめてみるべきだろうか)」

「そのまま、黙って演技を続けろ。私を本物かそれとも偽者か、その判断なら不要だ」


 水音に声はある程度かき消される。


「?」

「ゼロという存在は元から仮面の役割で、存在しえないものだ。つまり、嘘も本当もない」

「僕はまだ貴方に疑いを持っています。貴方は、誰かが成り代わったゼロではなく、当事者で」


 薄い唇にゼロの人差し指が静かにというように押し当てられ、ライは口を閉ざす。



「察しがいいのは悪いことではない。だが、此処でバレてしまっては、私がここで捕らえられるだけだ。黒の騎士団のゼロその存在は希望へと変わりつつある。このまま此処で終えてしまっては、その希望は永遠にたたれ、期待されていたこの舞台も幕を閉じるどころか、私を捕らえるために周囲を巻き込んでの戦場へと成り果てるだろう。そうであったとしても、周囲に告げるつもりか」

「それは、脅しか。僕が黙ってさえいれば、舞台は平常に続けられ、被害はでないとそう言いたいのか」

「そうだ」

「では、貴方は何故、危険を冒してまで、学園内のそれも人目も付くこの舞台へとあがったのですか?」

「それは、いづれ話す。だが、それだとお前は納得しないだろう。だから、今言えることがあるとするなら、一つだけだ」

「・・・・」


 言葉を待つライの頬に手を添えて


「どうしても会いたい奴がいた。こうして話すを交わすことを望んでここまで来たといえば、お前は信じるか」


 上から物を言うようなものではなく、優しさを含んだ声を耳にして、ライは目を見開く。
 声だけに驚いたのではなく、仮面を外した素顔は、顔上半分を隠すように巻かれた包帯に覆われていたからだった。


「すぐには無理だが、君が、ゼロであるというのは本当なのか」

「ああ」

「君が、会いたいという感情だけで、来たとは思えない。それに、最初にこの場を利用するといったのは貴方で」


 そのままゼロに口付けで口を封じられて、重ねあう程度で唇が離れると。


「理由にならないか。お前と此処でこうしていることが」

「・・・・」


 舞台はまだ続いてるものの使っている浴室は、舞台から離れた場所であり人目もない。ライを連れ出すとき、そのまま舞台の裏を使って、裏口から抜けて此処へとたどり着いた。
 ワンシーンだけと言っていたから、特に責められることはないと思うが、予行練習とはいえ、一言も告げぬまま抜け出してきたのは、果たして正解なのか。そんな心配を抱くよりも、目の前のゼロを無視できなかった。


「ライ・・・・」


 愛おしく呼ばれた名前に、ライは当惑する。


「貴方が感情的で、組織の人間でもその指揮官でなかったとしたら、信じえただろう。だが、僕はどうしても別の目的で、利用しているという考えがぬぐいきれない」

「っ、そうか・・・」


 全てはゼロの演技なのだと思えたら、胸の奥がちくちくと痛む心配もないのだが、刺さった棘は小さいけれど、それでも訴えるように罪悪感を疼かせる。
 そんな気持ちを隠すように俯いたライから、離れると仮面を再びつけたゼロがシャワーの水を止めて、降り注ぐことのない水に顔を上げたライへと、凝視したゼロが踵を返すようにライへと背を向けて歩いていった。



「私はゼロ。嘘で作られている存在だが、偽った感情はない。これだけはお前に知っていて欲しかった」



 そんな言葉を残して。
 去り際の声が、ライには寂しげに聞こえた。だからといって、信じることは出来なかった。まだ、ゼロという存在は、頭で認識できていたとしても、らいの中で信用するまでの関わりはない。
 ゼロを否定している側だったら、ゼロの些細な変化も声も気づくことは出来なかっただろう。
 壁からずるずると、地面へと下がってライは座り込んだ。
 反逆者のトップとして、存在を示し行動で見せ、日本人もブリタニア人も巻き込んで、いい意味でも悪い意味でも注目されているゼロ、そして、今日僅かに会話を交わしたゼロ、どちらが本当のゼロであるのか、それともただ翻弄されているだけなのだろうかと、考えても答えは出ない。
 偽った感情はないッと言ったように、其処だけは人と同じであるのなら、もう一度会って確かめたいと思うライであった。


[続く]

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