----LC----- ライ関連
----LC小説---- BL小説
----LC小説Ⅱ---- BL小説
----小説以外---- その他
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
狂っているかどうかを確認する方法
「ただいま」
「お帰り、スザク。 それは何だ?」
スザクの抱えたそれに気づいて、聞くまでもなく、スザクは、中を見せるようにしてから、それをテーブルの上に置くと、鮮やかな一つ丸い物体を中から取り出して、ライに見せた。
「オレンジだよ」
「オレンジ?」
面食らうようにして、それを見たライの視線の意味に気づいて、スザクは、頷くと、
「うん。今日、オレンジデーという日らしいからね」
「・・・それで、買ってきたのか?」
「そうだよ。出来たら今日、これを使って、ライにおいしい料理を作ってもらいたいなって思ってさ」
「出来なくもないが、今日と言うのは珍しいな」
「そうかい?」
ライのいるキッチンの中まで、やってくるスザクへと、
「オレンジデーという日は、知らないが、材料を買ってきてまで、食べたいものがあるとは思わなかった」
「ああ、そういうことか」
後ろから気配を感じて、体温が触れて、ライは前を向いたまま、声をかける。
「何だ」
ライの後ろへとまわったスザクが、ライの身体をキッチンと挟むようにして、動けなくする。
耳元に吐息が掠めて、ライの身体が強張ったことに気付きつつも、唇を寄せて囁く。
「確かめ合う日なんだって」
「何をだ」
不審げに顔だけ振り返るようにして、ライがスザクを見やると、何故か微笑まれた。
何かと問い返す言葉を、驚く間もなく、口で塞がれる。
触れただけで、軽い音を立ててすぐに離れて、近い距離で、動揺した銀の瞳と、優しげに細めた緑の瞳が合う。
無表情な顔に、うっすらと頬が色づくのをみて、スザクの目と口が自然と笑みを深めると、もう一度、口が触れては、離れて、触れられ、今度は深くなっていく。
息も乱され、どうにか隙をついて、顔をそむけて唇を遠ざける。まだというばかりに、名残惜しそうに離れたスザクの目の前にあって、息をつきながら、ライは口を開いた。
「っ!、何なんだ!?。急に」
息を乱すようにして、頬を染めて、僅かに揺らいだ瞳が、当然のようにまっすぐに向けられ、
「ごめん。後にするよ」
「よくわからないが、そうしてくれ。夕食の準備が遅れる」
「うん、そうだね。じゃあ、着替えてくるよ」
それを目で追っていくと、不意に、スザクが、ライを振り返った。
「あ、さっきの答えだけど、オレンジデーには、愛を確かめるために、オレンジのものを贈るんだ。だから、それを一緒に食べようかなって思ったんだ」
「・・・・」
さらりとそれを言って部屋へと戻って行ったスザクは、唖然とスザクを見たライの顔を見ることはなかった。それも数分の事、何か言いたげに眉を寄せるようにしたライは、料理を作りながらも、頬の朱はさらにあからんでいるように見えた。
それを見たスザクが、また笑うと、笑う気配に気づいてライの眉間が強まる。嫌がっているというより、照れているのだろう。
その後、スザクによる確認作業は、夕食後も続くことになるとも露知らず。
けれど、確認するまでもなく、二人の雰囲気がそれを物語っているようだった。
【留め】