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コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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web拍手にあるのは、女体化ライ小説(絵含む)・現在6種類。女性化ライ・番外 スザク篇話追加


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主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
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★2009/04/07 (Tue)
ライ女体化話、お話は続きからになります。
拍手を送る

Girls Dream of bubble・Ⅱ 立った一秒の間に消え失せた涙
 

  水が流れる音が響く、トイレの中、壁に片手をつけて、少女の水で濡れた顔から、ぽたりぽたりと滴が頬から顎へと流れるように落ちて行くのを目にしながら、どうしてこうなったのか、今一度ライは、考えてみた。
 
 
 すらりとしたそれでも、プロポーションの良さが服の上からでも見て取れるように、制服に身を包んだ姿は、なんとも言い難く。すらりとスカートから伸びた足は細く、どこか恥じらうように顔をそむけた表情は、無表情ながらさらさらと結わえることのない髪と隠されるようで神秘的な雰囲気を残し、リップでも塗ったらしい艶やかに光る、薄いピンク色の口元が印象的で、後ろに花が見えるかのごとく、我が目を疑う、一人の女生徒が目の前にいるのだった。
 ライの制服姿をスザク達へとお披露目するようにして、向けられたその瞳は、不快さや異質さではなく、興味を隠さず目を楽しませるように細めるものもあって、全身へと注がれ、着なれないスカートのせいもあって、居心地は悪かった。
 
「どう?」
 
 何か反応を期待するように、ライ以外の生徒会に集った男性陣に、ミレイが感想を求める。
 
「おおー!」
 
 あんぐりと予想外というように驚いて、間抜けな声を出したのは、リヴァル。
 
「……」
 
 何か言いたげながら、困ったように眉を潜め、頬を染め、何故か顔をそむける、ルルーシュ。
 
「うん凄く、似合ってるね」
 
 悪気のない笑顔のスザクの言葉が、ぐさりとライの心に刺さった。本当に、女の子であったのなら、喜ぶべきかもしれないが、複雑に目を伏せったまま、ライは、小さく、どうもっと、返した。
 
「へぇ。制服を着ると、本当に此処の女生徒で通ってても、わからないかもな」
 
 ジノの言葉に、ミレイが何か誇らしげに、頷いて、
 
「でしょー?」
 
「うんうん。これでもう決まりですね。会長」
 
 シャーリーの言葉に、そうねっと頷いたミレイの態度に、その意味を知らず、首をかしげたスザクが、
 
「それは、どういうことですか?」
 
「ああ、んー、実は、ライがこれからの学校生活をどう過ごすか、考えていたでしょ?だから、まず、此処にいるみんなの反応を見てから決めようって話になってて、やっぱり私の目に狂いはなかったみたいだし、此処は、ライに女生徒となって、通ってもらおうと」
 
 それに、ふと思い返した、ライは、思い当たることを見つけたように、
 
「それは、もしかして、さっき三人でこっそり話していたのは」
 
「あら、聞いてたの。なら、話が早いわね。どっちにしろ、今から決めておかないと、色々あなたも大変でしょ」
 
 それに、口をはさむように、ルルーシュが、
 
「だが、それにしても、無理無体決めつけるのは、妥当なものなのか?」
 
「うん、そうだね。ライの意見もやっぱり聞いてみない事には」
 
 めったに意見があうこともない、二人が顔をそろえて、ライをかばうかのような物言いに。
 
「あら、二人とも、反対なの。喜んで、とはいかなくても、協力はしてくれると思ってたんだけど」
 
「協力?、今、この状態にならずとも、俺達は、出来る限りの事はしていますよ」
 
「それに、今まで記憶探しの手伝いには、到底及ばないかもしれないけど、ライにはちゃんと此処での生活を少しでも、馴染めるようにしたいと思っているし」
 
「え?、それが、二人の断る理由?」
 
 首をかしげる、シャーリーとは別に、何か思いあったらしくミレイは、意味深に、目を細めて、
 
「ははん~。もしかして、二人とも。ライの女の子になった姿を、今更他の男の目に晒すのは、抵抗があるという理由があるんじゃないかしら」
 
「なっ!、誰が、そんなことを」
 
「うろたえてるところが、余計に怪しいわよ~?」
 
「……」
 
 眉を寄せるように、無言となったルルーシュの変りに、スザクが、口を開いた。
 
「僕は、ライがどう変わったとしても、気持ちは変わらない。だからこそ、彼の意見をなるべく尊重してあげたいんです」
 
「スザク…」
 
「なるほど、ね。それが、スザク君の賛同しない理由なのね」
 
「はい」
 
 それに、小さく笑ったライは、スザクへ向けて、ありがとうと一言こぼしてから、顔をあげて、
 
「服装は問題ないにしてもだ。僕は、女生徒として過ごすのは、やはりどこかに無理が」
 
「ライ、言っとくけど、今は見た目は女の子なんだよ?。普段通りの男子の制服の方が、違和感があると思うし、何より目立つことになるけど、それでもいいの?」
 
「……」
 
シャーリーの素直な言葉に、ライは沈黙をして、それを肯定だと受け取ったミレイは、
 
「はーい!、では、多数決をとります。ライを女生徒として通うことに、賛同するもの、手を挙げて」
 
 手を挙げるようにして言った、ミレイの言葉に、ルルーシュとスザク以外の手が上がる。
 
「ルルーシュやスザク君からの賛同がないのは、残念だけど、多数決にて、可決。反論は、ないということで。これにて、ライ女生徒として通う計画は、実行に移されることになりました!」
 
 スザクとルルーシュの労わる様な視線が、正直痛い。ライは、憂いに下へと下げるように、肩を落とした。
 
「…」
 
「ほら、落ち込まない。大丈夫、あなたが女の子になっても、此処はあなたの居場所であることは変わらないんだから」
 
 先程と変わらぬ笑顔ながら、言葉は優しく言うように、ライの肩を叩いた。
 
「ミレイさん」
 
 恋に関心の強く、楽しいことに熱心に、奇抜なアイディアのイベントをやり通す、騒がしい人であっても、こうして面倒見のいい大らかなところはミレイの良さでもあって、改めて、それを実感したライは、しんみりとその言葉に、胸を打たれるのだが、
 
「ということで、今から、女性として通う際の、ライの名前を今から決めたいと思います!」
 
「…っ」
 
 やはり、その行動力は、ライには、ついていけそうな気がしなかった。
 
「やっぱり、前に咲世子さんの言葉にあったように、名前の後に子をつけるべきですかしらね」
 
 ミレイの言葉に、水を得た魚のように、名前をどうするかで、いろんな女の子の名前が、ライの意志を無視して、面白いぐらい挙げられていたが、
 
「僕は、姿や服装は、百歩譲ったとしても、名前まで変える必要はどこにもないだろ」
 
 周囲に流されぱなしのライは、疲れを含んだ顔に、怒りを込めた感情が、美人な性もあって、凄みもあったのもあって、これ以上は、譲る気はないとライの意志が伝わったように、名前はそのままにすることとなった。





 
 そうして、改めて、女の子だけで、ライにあらかた教えることになったのだが、チャイムが鳴る前に、生徒会室を、他の男性陣に続いて出て行こうとした、ジノがふと思い出したように振り返るようにして、ライに声をかけた。
 
「ああ、ライ、女の子になりたくなったら、女の子達に教わるだけじゃなくて、実践する方が手っとり早い方法であると俺は思うんだが。まぁ、協力者がほしい時は、俺が」
 
 先に、歩いていたはずのスザクが、思いだしたといわんばかりに戻ってきて、ジノを連れていく。
 
「ほら、ジノ。そろそろ、行かないと授業に遅れるよ」
 
「痛っ! 、ちょっ、スザク、待てくれ!、後ろ髪を引っ張るな!。って、誰だよ、俺の足を踏んだのは」
 
「ああ、すみません。僕思う以上に小幅が足りなかったもので」
 
「ロロ…」
 
 目を眇めたジノの恨みがましい視線に、気にしていないように、ロロは、にこりと愛想笑いを返す。
 
「ライ、今言ったアイツの世迷い言は、気にするな。何かあった時は、遠慮なく生徒会の誰かに頼れ。特に、ジノ以外にな」
 
「兄さん、行きますよ」
 
 ロロに声をかけられ、視線だけ名残惜しそうにして、ルルーシュは背を向けた。
 何人かの出ていく足音の後に、パタンっと扉が閉まった。
 残されたのは、女性陣で、しばし沈黙を作って、カレンとアーニャも後を続くようにして、生徒会を後にすると、
 
「どう思いますか?、会長」
 
 残った中で、口を開いた、シャーリーに、
 
「そうね。見た感じだと、リヴァルとジノは、文句なしに脈ありね。ロロも、わかりづらいけど、リヴァル達と同等ね」
 
「え、それじゃあ、ルル、…ルルーシュは」
 
 緊張するように、シャーリーが、ミレイに尋ねる。
 
「うーん、ライの事を見て、意識はしてるみたいだけど、どうかしら。スザク君は、まったく前と変わっていないようだし」
 
「そうですか」
 
「安心した?」
 
「なッ、私は、別に!」
 
「はいはい、そういうことにしておきましょう」
 
「会長!」
 
「ところで、ミレイちゃん、ライ…さんの事なんだけど」
 
 何故か積極的となった、二ーナが、ちらりとライへと目を移してから頬を染めたまま、二人の会話に交えて、そこから、喜々としゃべっている三人から外れて、ライは、窓から見える外へと目を向けて、手を窓へと添えるようにして、寂しげに眼を伏せた。
 僅かに開いた窓から入り込む風と日差し、それにより揺れるカーテンと長く柔らかな髪が微かになびいて、一層、絵の風景になるように、神秘的というか、儚い雰囲気があった。
 外は、変わらぬ景色だというのに、天気は朗らかに太陽が顔を出しているのに、自分だけが前以上に、異質な存在に思えてならないことが、胸に迫るライの心に、小さな波紋となって広がるのだった。
 
続く

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