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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
ひとかけらでもいいから
バレンタインが過ぎて二日め。
生徒会に届けられたチョコの山を減らす為に、チョコレートのお菓子などを食う事が当たり前と化しているのだが。
此処に来て、げんなりとし始めたものもいた。
「はぁ~」
「なーにーリヴァル。チョコを前に溜息ついて」
チョコレートケーキを食っていたミレイが、先ほどから溜息の続くリヴァルヘと声をかける。
普段の明るさとは無縁の暗さが彼のまわりに漂っていた。
「俺、こう続くとチョコ見るのも嫌になりそうなんですけど」
「同感。食べ過ぎて体重まで増量しちゃうのも困るし」
さらに置いたフォークをそのままに御腹辺りを擦りながら、シャーリーが困ったように眉を下げる。
チョコは美味しいことに変わりないのだが、食べないと目の前にあるチョコレートは片付かない、それにあわせて太ることを心配してかペースが上がらないシャーリーがそれに同調する。
「私たち宛てに来た生徒達の真心も詰まってんだから、その気持ちに答えられなくとも拒否せずに食べきるのが誠意なんじゃないかしら。リヴァルだって珍しくチョコが沢山届いてたから、もらえないって嘆くより贅沢な悩みよ」
「ははっ、全部女の子からだったら素直に喜んだんですけどね」
から笑いをしたリヴァルに、届いたチョコレートは全て男子学生からの物だった。
情報提供の御礼とわかるものから、欲しいと思いもしなかった本命チョコが熱烈なラブレターと共に届けられた日には、ショックは大きかったのだが、今は無事に学生生活を送っている。
「念願のモテ期に入ったんじゃない。男子限定で」
「やめてくださいよ!。俺そんな気ないですし、男にモテてもちっともうれしくないですよ!」
「そう?まあ、でも、チョコレートを食べる方法も色々あると思うし、チョコよりも甘い空気もあるわけだから、視点変換して楽しんで見るのもいいんじゃないかしら」
微笑むミレイの顔に悪意は見えなかったものの、その指差す先に見えるソファに、二人の男の影が見え、リヴァルは気になりつつもあまり視界に入れようとしなかったその甘い空気に触れ、余計に表情をどんよりとさせる。
「というか、ルルーシュとライはあそこでなにやってるんだ。そして、なんで、ニーナと咲世さんは目を輝かせ、カレンとスザクは不機嫌になってんだ」
「リヴァル知らないから言うけど、ルルと咲世子さんが貰ったチョコレートを作って出来たのが、今私たちの目の前に並べられてある品々で、途中からライを交えて食べようとしていたんだけど、ルルがライを誘って二人で食べてるの」
「なんで、一緒に食わないんだよ」
「ラブラブだったから」
ぼそぼそと言葉を濁したシャーリーに、えっと顔を向けたリヴァル。
「もう、見てわかるでしょ!。二人ともあんな雰囲気作ってるし、入れるわけないよ」
頭を抱えたシャーリーから視線を外したリヴァルは、此方からは二人の後頭部しか見えない。
あっちもソファの前にあるテーブルに、幾つかのチョコ料理があるのが見えだが、一見普通に見えるがハートの形をしたものが少し多いような気がする。いや、二人の周りにどことなくハートが浮かんでいるような甘い空気を確かに感じた。
気のせいではないかと、リヴァルは腰を上げて何故か忍足に近づき、二人の様子をソファの影から盗み見ることにした。
その間、ミレイが傍観者的にその様子を見届け、面白そうだと思いながらも口を挟まずにいて、シャーリーも気になってはいたが、そこから動かぬまま聞き耳だけは立てていた。
続く