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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
「ルル!」
黒髪が見えて、シャーリーが手を振るように、喜びいっぱいで走っていくと、もう一人いたことに気づいて、走りからゆっくりとした足取りに代わって、二人のもとに辿り着いた。
ルルーシュと顔を向けるように、シャーリーを見たのは、女の子となったライで、スタイルも容姿も凄く綺麗で女の子から見ても、時折うっとりと見とれてしまうくらい姿が変った。
女の子になる前もそうだったけど、同じくらい人気のあるルルーシュと並ぶと、違和感ないくらいお似合いのようで、それがちょっと女の子として羨ましいものはあった。
「シャーリー、どうした?」
ルルーシュが声をかけてきたが、話す内容をどこかに置いてきてしまったように、シャーリーは言葉が出てこなかった。
「ああ、えっと」
ちらりと、ライを見た視線に気づいて、ルルーシュが言った言葉は、
「ライと、二人で話しがあるというなら、俺は立ち去るが」
「ち、違うよ!。そうじゃなくて!、二人とも、何を話してたのかなって思っただけで、二人の邪魔をしたいんじゃなくて」
疑問符を現す様に、二人の視線が、シャーリーへと注がれ、
「ああ、えっと随分と仲良くなってるように見えたから、その、変な意味じゃなくて」
手を前に振るようにして、慌てた様子のシャーリーに、
「そう、か」
不思議そうに首をかしげるかと、隣に立つルルーシュを見上げて、
「どう思う?ルルーシュ」
「もう、隠す必要もなくなったから、そう見えるのも無理はないだろう」
「えっ?」
ルルーシュからの思いもよらぬ発言に、目が点になるシャーリーに、
「そんな、堂々とこの場で言うこともないだろう」
照れたようにして、頬を朱に染めて、ルルーシュを見上げたライの表情は、甘いもので、
「いづれ、わかることだ。黙っておいても、どこかから話が伝わるのなら、曖昧な噂としてではなく、ちゃんと当人の意志で伝えておいたほうが明確だろう。それにこれは、俺達の問題だ。余計なおびれは避けておいたほうが無難だと思わないか?」
「・・・・」
照れるかのように、視線を伏せたライに、ルルーシュの視線が細まるのだが、それは、ナナリーに向けたものとは違う甘く優しげな表情をしていて、普段決して、見ないはずの表情を目の当たりにして、戸惑うシャーリーではあったが、それよりも、気にしなくてはならないのは、二人の交わす会話の内容で。
「それって、どういうこと?、二人とも、その」
「ああ、恋人だ」
ルルーシュから、言われた言葉は理解できても、納得できないシャーリーは、
「えっ、でも、ライは男の子…」
「今は、女の子だろ。それにそれは、過去の事だ。大した障害にもならないさ」
ルルーシュは、そう言って、ライの肩を自分の手で手繰り寄せる。
突然のそれに、抵抗はなくて、ただ、ルルーシュへと見上げたライの視線が嘘ではない事を表す。
「でも、そんな急に、だって、そんな風には」
「シャーリー、突然言われて、困惑するのも無理はないだろうけど、これは、事実なんだ。僕のわがままで、今までルルーシュに、秘密にしておいてくれと頼んだんだ」
「隠しておいた事を知って、そう反応するのもある程度予想はしていた。だが、そろそろ、話すにはいい機会だ。そうだろう、ライ」
「ルルーシュ、言うつもりなのか」
「ああ、それに俺達、婚約することにしたんだ」
こんやく、婚約、つまり、二人は結婚と結びついて、シャーリーは、驚愕の声を上げる。
「え、ええーーーーーーーーーーーーっ!?」
「ライ、もう、決心はついているだろう」
「ああ、だが、その決断は少し早すぎやしないか」
「早いに越したことはないだろう。今後の二人の為に、まず元に戻る前にしておかなければならない問題は山ほどある。後のことは、それからだ」
シャーリーへと気遣うような視線を向ける、ライを肩にまわした腕で連れていくようにしてルルーシュが歩いて行く。二人の後ろ姿を目にした、シャーリーは、声をかけた。
「っ!、ちょっ、ちょっと二人ともっ!。ま、待ってよーーーー!!」
「なに、シャーリー、急に叫んだりして」
途端、この場にいないはずのミレイの声が聞こえ目の前は、白く変わって、瞬くようにしてもう一度目を開くと、何故か、室内のそれも見慣れた生徒会室の光景を目にする。
「え、あれ?、ええっと、ルルは?、ライは?。二人とも何処行ったの?」
「? まだ寝ぼけてる。今この場にいる、男では、見ての通りいないけど」
シャーリーは、首だけを見まわして、この場に、ミレイ以外の人も、ルルーシュやライといった生徒会の男の子の姿もなくて、
「…ゆ、めなんだ。はぁ~」
さっき見たことが、自分の夢だったのだと、安心したようにシャーリーはため息をこぼした。
「疲れてる?。・・・仕事の途中で、うたた寝してたけど」
「うぅ、そうかもしれません。だけど、あんな夢…」
夢というのは、時に本人の無意識の願望と言われてはいるが、思い返しても、あれが、シャーリー自身望んでいるとは、到底思えなかった
「あんな夢、ね。一体、どんな夢見たのやら・・・」
「会長・・・あれって正夢になったりしませんよね?」
「うーん、それはどうとは言えないけど、ねぇ、どんな夢見たの?」
顔を覗かせてみた、ミレイは、何か楽しそうで、シャーリーは、顔をそむけて、
「い、言えませんよ。言ったら、本当に正夢になっちゃいそうで怖いというか、認めたくないんで」
その様子に、残念そうにミレイが、顔を引いた。
「そんな、リアルな夢見たの?」
「リアルというか、リアルになってほしくないというか、はぁ、何であんな夢見ちゃったんだろう・・・」
「ふーん。まぁ、今度は、寝ないように、コーヒーでも飲むか、顔を洗って目を覚ましてきたら?」
「…そうします」
テーブルに手をつくようにして、椅子を引いて立ち上がったシャーリーは,コーヒーを飲むために準備を始めていると、後ろでミレイの声を聞いた。
「あら、あそこにいるのは、ルルーシュとライね」
その言葉に、ドキリとしてシャーリーの動きが止まったことも知らず、窓際から外を見たミレイの独り言は続く。
「最近、二人でよくいるところ見かけるのよね。以前のライは、スザク君といることが多かったけど、ライが女の子になってからかしら。それとも、知らない間に二人に、何かあったのかしらね。どう思う、シャーリー?」
コーヒーを飲む準備をしていたシャーリーは、いつ間にか、扉の方へと移動していた。
「わたし、ちょっと行ってきます」
「え、シャーリー?どうしたの?」
「すみません、後で手伝いますので、失礼します」
ぺこりとお辞儀した後で、急ぐように出て行った扉の向こうから、足音が響いて聞こえた。
「あらら、行っちゃったわ。どうしたのかしら。うーん、叫んでたあの夢と何か関係してるとか? ふふっ、これは、後で、聞いておく必要あるわね」
面白いものを見つけたと目を笑わす。窓から下を見たミレイの視界には、ルルーシュとライと、遠くから、二人のもとへと駆け寄るシャーリーの姿を捉えた。
何を話しているのか此処からは、聞こえないけれど、それを少し見るようにして、ミレイは、生徒会にある自分の椅子へと腰掛けた。
[留め]