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コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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web拍手にあるのは、女体化ライ小説(絵含む)・現在6種類。女性化ライ・番外 スザク篇話追加


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(女性主権のBL編)(BL編)ライ・受ラブ同盟
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主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
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★2010/04/12 (Mon)
読みたい投票へぽちりとありがとうございます。男と恋愛のコメントにて、スザクとくつっいてほしいと希望がありましたのでジェレミア参入の
スザク×ライ(女体化)です。
お話は、続きからになります。

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Girls Dream of bubble・番外編 もう、見失ったりはしない



「急にそんなことを申されても」

「急にではないぞ。ライ! これから私と」


誰かとライの話し声が耳に届いて、スザクの足が止まる。


「ライ?」


 声を辿るように歩いていくと、それはすぐに見つかった。
 廊下の壁に押しやるように追い詰めて、その白く細いライの手を握るジェレミアは、真剣なもので、どう見ても教師が生徒に迫っているようにしか見えない。
 スザクは二の句もなく駆け足のまま、飛び上がり華麗な回し蹴りをジェレミアに食らわせた。

 綺麗に着地したスザクは、ライに駆け寄ると、


「ライ、大丈夫?」

「ああ。僕はなんともないのだが、そのジェレミア先生のほうは」


 うつぶせたまま床に倒れたジェレミアの身を心配そうに見下ろすライを見て、スザクはその細い両肩を掴みながら、


「先生のことより、今君のことの方が心配だよ。君が何かされそうになってたら遅いんだよ」


 よほど焦っているらしくジェレミアに対しての扱いがひどいことを自覚していないのか、ライは困惑した様子で眉を顰めて、


「スザク? 僕が、何をされるんだ?」

「えっ、違うのかい?」


 呆れたように見つめ返すライの視線は冷めたもので、ようやくライと自分とで話が何かがくい違っていることに、スザクは目を瞬かせる。
 悪意はないのだろうその瞳を見て、ライは小さく息をつくと、


「何を勘違いしているのは知らないが、誤解だ。ジェミア先生は、その、今からでも遅くないから純血派に移らないかっと誘われたただけだ」


 妙なことに巻き込まれたジェレミアへと、労るように視線を向けるライと同じに、視線を辿ったスザクは、


「・・・・あ、ごめん。そうだったんだ。先生に悪い事しちゃったね」

「とにかく、このままというわけには行かないだろ。保健室に運ぶから手伝ってくれ」


 男の時ならまだしも、女になった上に力が前より弱くなったために、そう提案を出すライは、ジェレミアの傍にしゃがみこむ。


「意識が戻ったときに、君がちゃんと訳を説明して非がないことがわかれば、ジェレミア先生もわかってくれるだろう」

「そう、だね」


 ジェレミアを起き上がらせようとするライの反対側に慌てて駆け寄りながら、その肩へと支えるようにスザクが腕をかける。
 前髪の隠れたスザクが少し落ち込んでいるように見え、ライは小首をかしげる。




 保健室のベットに寝かせたジェレミアが、意識を取り戻すには時間がかかった。


「すみません。僕が早とちりしたばかりに」


 夕日の差す窓は開いていて、僅かな風がカーテンを揺らし、外の音共に流れ込んでくる。
 ジェレミアが起きたのを見て、スザクがはじめに口を開き、謝罪の言葉をこぼしながら頭を下げていた。
 突然、頭に衝撃を走った事は自覚はあるものの、けった瞬間を見たわけでもなく、まだ少しだけ残る頭のズキスギとした痛みに、ジェレミアは眉を寄せる。
 ライと話したところまでは覚えていても、そこからの記憶が抜け落ちているのだ。首をひねるのも当然で、


「ん、君は、スザクだったな。何に対しての謝罪なんだ。それは」

「えっ」


 目を瞬かせるスザクに、対するジェレミアは真剣だった。
 

「貴方が、廊下で倒れているところを僕とスザクで此処まで運んできたんですよ」


 嘘ではなかった、にせよ。原因を省いた説明で事足りるのかと思いきや、


「私が倒れて?」

「はい。お疲れなのでしょう。もう少し安静にしていたほうが良いと保険医の方も話しておりました」


 多分、スザクを庇う為でもあるし、それより前にジェレミアに純血派に勧誘されたことをこの機会に逸らそうとしているようにも見える。
 スザクは、傍らに立つライの真意を問うようにを見つめていた。


「・・・・疲れか」


 聊か納得がいかない様子ではあったが、思い当たるものはあるのだろう。それ以上此処までの経緯に何も言うことはなかったのだが、やはりライの思いとは裏腹に覚えていることはあったようで、視線はライへと移る。


「先にも話したと思うのだが、純血派に移ることを考えてはくれたか」


 蹴られた前の記憶はあるようだ。無言でライの瞳が睫の影に隠れるように伏せられる。


「僕はまだ特派に属しているので、すぐには」

「これは、君にとっても私にとってもいい機会だと思うのだが。それに、君は特派といっても、今の姿になってから色々トラブル続きだと話は聞いたのだが、違うか」

「・・・・」


 トラブルは、ライ本人が起こしたというより、周りが勝手に騒ぎたて、ややこしくしているだけなのであるのだが、この体が原因ではないとははっきりと断言できず、ライは沈黙する。


「特派だけにこだわらず、私の元へと来ればいつでも歓迎しよう。無論、他のものの抑圧がないよう、全力で君を守ろう」


 オレンジ事件で風当たりの悪くなったジェレミアの前にも、キューエル卿から誘いをかけられたのは覚えていても、今の特派を離れようとする気持ちはなかった。
 スザクの目的のように高みを目指すのであれば、こだわる必要はないのだが、ライが軍に入った理由が個人的なものだとしても、後からついてきたスザクの支えになりたいと彼を応援する気持ちがあるだけで、い留まってるに過ぎなかった。
 そうと言えば、スザクも共にという話になりかねない。
 貴族ゆえの強引さと頑固さを一般的な意見で通しても、相手には通らない事は経験済みで、どうすれば、ジェレミアに諦めてもらえるのか、ライは影を落としたように伏せた瞳で考え込んでる間に、口を開いたのはスザクのほうだった。


「ジェレミア卿。僕からもひとつ意見を申し上げたいことがあるのですがよろしいですか」

「なんだね」

「はい。本人なりの配属理由はあるにせよ。はじめから彼が選んだ場所が特派であるのなら、僕はこれから先も、ライ、彼の意思を尊重しようと思います。ですから、先早に意見を求めるのではなく、少し時間を待ってはいかがですか?」


 しかし、そこで引き下がるジェレミアではなかった。


「時間、それなら迷うまでもなく、純血派を選んでも
先行き後悔はないと確信しているが」

「お言葉ですが」


 スザクの言葉を途中で遮ったのは、ライだった。
 手で制する仕草をとめると、一歩前に踏み出る。


「ジェレミア卿。倒れたばかりのあなたにこれからの言葉で気を悪くされるかも知れませんが」

 
 瞳をあわせるように語りかけるライは真剣だった。


「僕は今の特派でもう少し頑張っていこうと思っております。確かに、純血派に入ればそれ以上の活動が出来るかも知れませんが、特派でまだやれるだけの事をやって頑張りたいんです。ですから、移行への話は」


 ライが喋っている間、一歩身を引いたスザクは、傍で控えるようにその様子を見ていた。
 ジェレミアはしぶしぶながら承諾してくれたようだったけれど、純血派に誘うのは本気らしく、いつでも場所は空けてある、気が変わらぬうちに来いと、別れ際に言葉を残して去っていった。




 ベンチに腰掛けた、ライは遠くを見ているようだが、若干疲れが見えた。
 夕日に照らされた、白い横顔とキラキラと反射する髪が幻想的にライを彩っていた。
 差し出すように缶が手渡れ、ありがとうっと言って受け取りながら顔を向けると、スザクがライの傍に腰掛けていた。


「スザク」


 ライの思うこととは違い、スザクのほうはさっきの言葉を気にしているものだと受け取ってか口を開いた。


「あ、さっきはごめんね。君の事なのに、僕が余計に口を挟んじゃったけど」

「嫌、そうじゃないんだ」

「えっ?」

「君が僕の分まで代弁してれたことが純粋に嬉しかったんだ。だから」


 手の平の中で遊ぶように回される缶に、視線を落したライは、


「ありがとう、っと礼を言いたかった。スザク、やっぱり、僕はこれからも君の傍で戦いたいんだ。だから、これからも一人ではなく相棒として頑張るよ」


 夕日にとけて眩しいくらいに笑顔を向けた。ライはキラキラと輝いて見えて、頬を染めたスザクは、


「あっ、あはは、そう言ってくれると嬉しいけど、なんか照れるね」

「スザク?」

「うん。ありがとう。ライ、でも、僕だけじゃなくて君自身のこともちゃんと気に留めてないといけないけどね」

「ああ」


 心配しているのだろう。気遣いの見える真剣な瞳をまっすぐ受け取って、ライは小さく眩しそうに目を細めた。


「君にはこれからも負けられないそうにないからね」


 細い手を大きな手で包み込むようにして、片手を握りながら、スザクは口にした言葉に、ライは小さく小首を傾げた。

 それにふと笑ったのは、スザクだけだった。
 
 細く白い手を通して、自分を信じてくれるたった一人の存在を守るように、ぎゅっと手を握りしめていた。



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