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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
体調のこともあって、少しずつですが頑張ります
八月からもプログともどもよろしくお願いします。
ナナリーとライとのお茶会でのルルーシュ視点で、
ルルーシュ×ライです。
お話は、続きからになります。
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どうして空を見上げたのか
「僕にも大切な人がいたんだ」
ナナリーの部屋で、俺とナナリーと共に折り紙を作りながら、ライはそんな言葉を漏らした。
自分に確かめるような発言だが、それは俺達の事ではなく、
「過去形だな」
「ライさんは、此処に来る以前の記憶を思い出しかけているのですか」
「うん。全てではないけれど、ぼんやりと」
ああ、まただ。
こいつは過去を思い出そうとすると、決まって無言となる。それだけなら何も思わないが、そのときの表情が何処か憂いを帯びるようにして目を遠くへと向ける。
その瞬間、いつもよりもライの存在さえも儚く、まるで俺達といることが作り物だといっているようで引っかかる。
いや、正しく言えば、気に入らない。
一瞬でもそう思わせるお前の態度も、立ちはだかる過去にどうしようにも踏み入れることのなせない俺自身に煮え切らないからかもしれない。
「ライさん、一つ出来ましたよ」
ナナリーもライの雰囲気を察してか、笑うようにして、
「ナナリー、桜を折れるようになったのか。綺麗だな」
「教える人が上手なだけですよ」
ライの自然な褒め言葉に、ナナリーはまんざらでもないようにはにかんでいた。
それを見たライも会ったばかりのころよりも、随分と柔らかになった気がして、俺は目を細めて大切な二人を見ていた。
「ほう、桜を教えたのは、やっぱりお前なのか」
「やっぱり?」
目を瞬かせたままのライへと視線を向けて、俺は微かに別の意味を含めた細めた瞳は、悪戯げに見えるだろうかと思ったが他意はない。
「桜は日本の伝統花だろ。此処で作れるとしたら、スザクだと思ったが、アイツは昔から手先の器用のほうではなかったから、そう考えると必然出入りの多いお前となる」
「君は、咲世子さんだとは思わなかったのか?」
ライからの質問に、その加勢せいはないと断言できる理由を俺は幾つか気づいているが、無論ナナリーと俺の想いを含め、全てを当人に言う必要は今はない。
「それなら、もっと早くに俺も知っているし、何よりお前だという証拠が此処にあるからな」
そう言って、俺は以前にライの折った桜の折り紙を見せる。しかし、名前など書いてないのに何故わかったのかと、問いかけるように視線を向けたライは不思議そうな顔をする。
きょとんとした表情が、大人びた雰囲気に似合わないが、少し幼さを感じられ微笑ましいとも思う。
続く