貴方と遣らずの雨

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今更にですが、前回頂いた「ニーナとラブラブが読みたい」とのリクエストがありましたのでその話で、
ニーナ×ライです。
お話は、続きからになります。

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貴方と遣らずの雨


　
　ぽつりぽつりと雨が降る。
　窓を打つ雨の音が生徒会室に響く。
　いつもなら賑やかなミレイやリヴァルの声はなく、大人しいニーナと寡黙なライの二人が残りの雑務を行なっていた。
　紙のめくる音やパソコンを叩く音はするけれど、静かだった。


「少し熱いから気をつけて」


　湿気を含んだ水滴が空気中に沁みて、クーラーの空気と合わさり、上着を羽織っても肌寒さが残り腕を擦るニーナを想ってか、ライがそっと入れたての紅茶が入ったティーカップを置いた。


「ありがとう」


　振り返ったニーナの表情は、前のようにおびえたところはなく気を許した笑顔を向けてくる。



「美味しい」


　少し安心したように目を緩ませたライが、無言で立ち去ろうとするのに、ニーナが引き止めた。


「あ、ちょっと待って」

「？」

「一段落したので、少し、休憩入れませんか？」


　引き出しから、取り出したお菓子を見せるようにして、ニーナは笑いかけるのに、ライはパソコンに向かうばかりで目を休めるのには丁度いいと頷き返すのだった。


続く