答え合わせはいらない

訪問者様、拍手を押してくださった方、ありがとうございます。
青の楽園の旋律の続きで、ルルーシュ×ライです。
お話は、続きからになります。

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答え合わせはいらない



「他人の演奏を見る機会は今の俺にはなかったが、お前の演奏は聞くものの心に安らぎと癒しを与える事実は変わらないから、今のお前に自信を持て」


　伏せた目を上げ見たライに、ルルーシュは紫色の目を優しげに細め、招くように手を開いて見せた。


「？」


　薄く笑いを浮かべたまま何も言わないルルーシュに、ライは首を傾げたが、


「最高の演奏を聞かせたお前に、近くで礼がいいたいんだ」


　呼びつけるルルーシュに、ライは腰を上げて場所を移るように、その前に立つ。
　すると、腰をかがめろと指で合図するルルーシュに、ライは素直に従う。　
　耳元に唇を近づけルルーシュは囁いた。


「We have great love for each other」


　そう言って耳朶に口付けたルルーシュに、びくりと反応したライは耳を押さえるようにして身を起こす。


「付け加えると、現状だとお前が言ったもう一つの真実だ。違ったか？」


　悪戯げに目を細めるルルーシュに、ライは朱に染めた頬や耳のまま、照れを隠すように視線を外した。


「違わないが、びっくりさせないでくれ」


　ライのその様子も可愛いなと見つめたルルーシュの視線は、愛おしいものを見るように柔らかなものだったと後に、覗いていた咲世子が嬉々と日記に書いてることなど知るよしもなかった。



終わり