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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
ホワイトデー、私もライから色々萌えをもらってるけど、贈ってもらいたいということで、
チョコあげたのかとかこの際スルーで、投票もあったことだし、バレンタインはBLだったので、ホワイトデーはNLでいこうと思って書きました。
この二人に、甘い雰囲気は期待できないけど、
C.C.×ライです。
続きからになります。
背中合わせの愛情
扉をノックして、開いていると中から聞こえ、ルルーシュの部屋へと入室したライは、ベットの上にいた、人物へと視線を向けた。
「お前か。ルルーシュなら、今は見ての通り、此処にはいないぞ」
C.C.がライの部屋に訪れることはあっても、ライからというのは、ルルーシュ関連でしかなかったので、C.C.がベットから、起き上がって早々にそう言うと、
「え、ああ、いや、ルルーシュに用があってきたわけではないんだ」
片眉をあげるように、なんだと、問い返すようなC.C.の視線に気づいた、ライは、
「今日は、贈る日なのだと話に聞いて、これを用意してきたんだが」
C.C.へとそう言って、ライは白い箱を手渡すように、差し出して見せた。
「今日?…ああ、なるほど。ホワイトデーだったな」
此処で言うところの、ホワイトデー、というものだろうと、C.C.は合点した。
それは周りの影響のせいか、それとも誰かが口にしていたのを、耳で覚えていたせいだろうか、考えたとして何となる。
ライから、差し出されたそれを受け取って、結び合わせた左右のリボンを引いた巾着タイプの袋の中で、包まれるようにあったのは、手の中に収まるほどの小さな白い物体。
C.C.が興味深々と指先で一つ摘まみあげたそれは、柔らかな手触りだったがやけに弾力があって、視界よりも少し上にかざすようにして見上げた、C.C.は口元を笑みを刻んだ。
「贈り物が、マシュマロ、とはな」
「何か、可笑しいか?」
笑うようにして、ライへと目を向けたC.C.は、猫を思わせるように目を細めた。
「ふっ、そうだな。お前も私の好みの味は、知っているだろう?」
「ピザ、なんだろ」
「わかっているじゃないか。では、今度喜ばせたいのであれば、ピザを持ってこい」
「君は、ピザが好きなのは重々承知しているが、偏って食べるのは身体に良くないぞ」
「余計な御世話だ。まぁ、有り難く、これはもらっておこう。ちょうどいい、アイツのからかい道具ぐらいにはなるだろうからな」
「あいつ?」
「こっちの話だ」
「まぁとにかく、作ったものを、一つでも食べてくれるのであれば、それでいいんだが」
ライの不意にもらした言葉に、C.C.の動きぴたりと止まり、意外そうな驚いたような表情で、ライを見返す。
「これは、お前が作ったのか?」
「?ああ」
「そうか…」
何を想ってか、C.C.が僅かに目をさっきほどと違う柔らかな顔で目を細めたのは、見間違えたかと思うほど一瞬。
箱を持ったまま、ライから興味をなくしたかのように、ペットに身体を横たえたせいで、ベットが少しだけ悲鳴を漏らした。ピザでないことに不満を漏らしたが、それ以上、何も言わなかったことが、ライには意外だったのだが、C.C.の態度からそれを見届けるようにして、ルルーシュの部屋から、出て行こうとしたライの背中へと、C.C.が独り言のように言った。
「ピサではないが、少しくらい空腹を紛らわす程度にはなるだろう。今更、返せと、後で後悔を口にしても知らんぞ」
後ろ姿のまま、ライの方を見ようとしないC.C.に、小さく笑って、
「そうだな。C.C.の手に渡ったのなら、その心配はなさそうだ」
ガチャリと閉まる扉の前に、そんな言葉を残して、ライは出で行った。
目を僅かに物憂いに伏せったC.C.は、枕に顔をあすげたまま、手に取った箱の中から、一つ指先ですくい上げるようにして口の中へと入れてみた。
ルルーシュがこの場にいたのなら、行儀が悪いと一言説教でも言われそうなのだが、部屋の主は残念ながら、不在のため、その杞憂もなかった。
口の中で味わうと、柔らかな歯ごたえの他に、とろりと口の中に広がった、チョコレートは甘いけれど優しい味がした。
何かを噛みしめたようにC.C.の表情も、いつもと違う柔らかな笑みへと変わった。
[留め]