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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
それは降参に見せかけた宣戦布告
シュナイゼルとジェレミアとロイドと別れ、残りメンバーとなったまま歩いていく。メンバーに遅れて、ライが空を見上げた。
其処にはライの好きな青空ではなくても、夕暮れに染まる赤い色をしたまた違う魅力を持つ空があった。
風に吹かれて顔にかかるのを素手で押さえるようにして、思案に眼を伏せた瞳が夕日の色に染まり、見上げた横顔は、見とれるほどに綺麗だった。
ライがついてこないことに気づいて足を止めたルルーシュも、しばしその表情を凝視して、前へと進んだ、ライの元へと。
「何か考え事か?」
「ああ、ルルーシュ」
足音と気配に気づいて、ルルーシュへと顔を向けたライは、また空を見上げた。
「今日は、呼ばれたことで合コンへとこうして、参加していたのだが、夕暮れに染め上げるまでの時間に色々あったなっと、振り返ってたんだ」
「ほとんど、C.C.が所有したものだったが、お前には散々なものだったろ」
「まあ、僕自身驚いたりと妙なこともあるにはあったが、いい思い出にはなったと思う」
「誘っておいてなんだが、その言葉を聞けただけでも、安心した」
「いや、ああいう経験も僕ひとりではずっと味わえなかったものだ。誘ってくれたことには、感謝している」
「では、またの機会にライを連れて行くことにしようか?」
「…王様ゲームは、出来れば今後も遠慮したいのだが」
「考えておくよ。今度は合コンではなく、生徒会の皆で何処かへ出かけるというのも一つの手だな」
「それは、賑やかになりそうだな」
「だろ?」
苦笑するライを凝視した、ルルーシュは、
「一つ聞いておきたいことがある。最後に言いかけていただろう」
「え?」
「ライが王様になった時だ。あの時、電話にさえぎられてしまったが、何を口にするつもりだったのかと」
「気にしてたのか?」
「ああ、お前が何を命令するのかと興味が出た」
「・・・たいしたことではない」
「では、俺にだけ教えてくれないか?」
「合コンは、先ほど既に終了しただろ」
「それでもだ。言えば、それを俺が叶えてやろう。無論、叶えられる範囲でだがな」
見つめるルルーシュは、真剣さを残しつつも、優しさを秘めたように目を僅かに細める。
無言の問いに、ライが、眼を伏せて、視線を横に見てから、息をついて、
「本当にたいしたことではないんだが、…君が知りたいというのであれば、教えよう。僕が言いたかったことを」
「ああ」
「…今の一瞬だけでもいい。僕を好きになれ」
その言葉に、目を瞬くように少し目を見開いたルルーシュに、
「冗談だ。あの場で思いついたのは」
照れたように視線を伏せたライに、
「予想はしていたが、本当にたいしたものではなかったな」
「そうだ。だから、最初に言っただろう?」
「たいしたものではないっ、と俺が言いたのは、ライの思う事とは違う」
どういうことかわからないというように首を傾げて、見るライに、一歩二歩と距離を縮めながら、ルルーシュがライへと近づいていった。
「それは、今も既に叶えられてることだろう、そういう意味だ」
手を伸ばせば触れるほどの距離を保って、僅かに背の高いルルーシュを、ライは見上げてその瞳に映した。
「ルルーシュ?・・・」
「だが、命令ならば、仕方ない。俺にも言った責任はある」
肌は白く、力を込めれば折れてしまいそうなほど細いライの手を優しく手にとって持ち上げると、手の甲へと顔を近づけた。キスだった。
「っ!?」
「ライ、お前の望むとおり好きになるよう、これからも努力してみせよう」
そう言って、ライを見上げた紫の瞳は怪しげに細まった。
ライは冗談と後で知ることになったのだが、あの時の真剣な瞳と優しさを含めた声は、演技だったのかは、ルルーシュ本人だけが知ることだった。
[番外編のおまけ・留め]